実家で飼っていた犬が14歳で亡くなりました。
年齢的には老犬でしたが,あまりにも急な出来事で未だに心の整理ができないでいます。
(2005.12)
彼女がうちの実家に来たのは 平成10年5月 のことでした。
島根から飛行機でやってきた彼女は白くてモコモコ♪
横浜の実家で父と母に可愛がられ,すくすくと育ちました。
紀州犬の名に恥じない 凛 とした佇まいは歳を重ねるごとに美しくなり,そんな教育などひとつもしていないのに紀州犬保存会でも賞を頂ける程に。
ただ,紀州犬の気性からか,それとも彼女の持って生まれた性なのか,限られた人にしかなつかない一面もあり,うちの上の息子がまだ小さい頃,食事中に顔を近づけたら ガブッ と一噛み。
息子はなんと救急車で運ばれていきましたが,噛んだ後の彼女の申し訳なさそうな瞳は印象的でした。
ちなみに,うちの息子の右の目蓋には,その時の傷が 「かっこよく」 残っていますし,息子は犬が大好きです。明日は中学校があるので,先程 実家に連れて最後のお別れをさせたら号泣でした。
その後,今から12年前。
うちの父が急な病に侵されて他界したのですが,失意に沈んでいた母を救ったのは彼女でした。
朝・夕の散歩が,規則正しい生活習慣を作り,足腰の衰えを防ぎ,一人暮らしの寂しさを癒してくれたのです。
そういえば・・・,
それまで私は彼女から 「時々来る人」 として,対等な関係で扱われていたのですが,父が亡くなって暫くしてから,彼女のなかでは私を「主人」と見做してくれたようです。
それまでとはまったく違う態度に びっくり した記憶がありますが,人間甘えられれば可愛く思えてきます。
また,父がいなくなってからの彼女は母の大切なパートナーとなったこともあり,
紀州犬では珍しい 家犬 となりました。
庭にも小屋があり,日中は外で過ごしているようですが,夜になると母と同じ部屋で寝るのが普通になったのでした。
私もそうですが,母にとっても可愛くてしょうがなかったのでしょう。
そんな彼女が,本日の午後 この世を去りました。
ほんの1週間前まではこんな笑顔でいたのに…。
悪性のリンパ腫からくる腎不全が原因のようです。ホントに急でした。
ペットを飼うということは,最期を看取る覚悟が必要です。
しかし,あまりに突然だったので,不覚にも心が乱れています。
私でさえそうなのだから母が心配です。
あっちの世界で父と再会し,一緒に楽しい時間を過ごしていると思いたい。
とてつもなく大きな想い出と安らぎをくれた彼女にお別れを。
ありがとう… そして,さようなら。
実家の庭に咲く花々に囲まれて,安らかに眠れ。
明日,火葬です。
H24.7.29 追記
ひなちゃんが彼女の代わりを務めることとなりました。
天国から見守ってくださいね。
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Posted at
2012/05/27 23:49:46