甘〜いお話

先のブログで餡のことを書いていたら，ネタをひとつ思い出しました．

また，蘊蓄大好きオヤジの戯言に付き合ってくださいませ．






餡を使ったお菓子と言えば，お萩と牡丹餅が思い浮かびます．
今ではどちらも同じものを差すようですが，元々は違っていたようです．


牡丹の季節，つまり春のお彼岸の頃にいただくのが，牡丹餅．

萩の季節，つまり秋のお彼岸の頃にいただくのが，お萩．


.....なのですが，もう少し語らせてください．



秋のお萩は，小豆を収穫したばかりなので皮も柔らかく，皮の食感を残した粒餡でいただけるのに対し，



春の牡丹餅は，冬を越した小豆を遣うので，皮が硬く，しっかりとつぶした漉餡じゃないと，口当たりが悪くなるのだとか．

　　　　　


今では小豆の保存方法も発達したので，いつでも美味しい餡がいただけるため，こんな話も意味が無くなりつつあるのかもしれませんが，いかにも蘊蓄オヤジの好きそうな話題でしょ？



もう少し語ると... （爆

夏と冬の呼び名もあるそうです．

夏には「夜船」，

冬には「北窓」

と呼んだのだそうです．

両方とも製法に由来していて，
お萩／牡丹餅は，米をすりこぎでつぶす，
つまり臼と杵では搗（つ）かない，

つかない　→　つき知らず　→　着き知らず／月知らず

夜の船は，いつ着いたのか分からない．
北の窓からは月が見えない．

となったのだとか．


さあ，これであなたも蘊蓄オヤジ！（笑