
私の3008も2010年12月18日の納車以来、2ヶ年が経過しました。
初めての外車ということで、購入時は期待と不安が入り混じっていましたが、この状況が2年間でどう変わったのか、あるいは変わっていないのか、これを検証する意味でも、2年間の総括をしたいと思います。
【履歴】
車のメンテナンス、修理はすべて購入ディーラーのプジョー湘南台にお願いしました。
以下の記載で、特に金額の記載が無い事項は、メンテナンスプログラム/保障範囲での対応です。
1.メンテナンス
・2011.01.08 ( 1,715km):新車1ヶ月点検
・2011.04.23 ( 7,071km):震災復興支援特別点検(¥1,000 → 支援募金)
・2011.06.04 ( 9,883km):新車6ヶ月点検
→ エンジンオイル交換(¥12,270)
・2011.12.03 (19,765km):12ヶ月点検
→ エンジンオイル/エレメント交換
・2012.06.16 (29,976km):6ヶ月点検(18ヶ月め)
→ エンジンオイル交換(¥12,540)
・2012.12.08 (42,749km):12ヶ月点検(24ヶ月め)
→ エンジンオイル/エレメント交換
→ ブレーキオイル交換
→ エアクリーナエレメント交換
→ スパークプラグ交換 ×4(¥5,460)
2.トラブル対応
・2011.06.11:ドアへこみ修理(自損)
→ デントリペア ×1 (¥25,000)
・2011.07.02:リアドアBピラートリムからモール落下
→ モール再装着
・2011.10.15:リアドアBピラートリムからモール落下
→ モール部品交換
・2011.12.03:エンジンシリンダヘッドカバーよりオイル滲み
→ ガスケット交換
・2011.12.03:リアショックよりオイル滲み
→ シール部品交換
・2012.01.21:ダッシュボードより振動音発生
→ 各部締め付け
・2012.01.29:ダッシュボードより振動音発生
→ スポンジ貼付、パネル締め付け
・2012.03.20:ダッシュボードより振動音発生
→ パーツ組み直し
・2012.08.04:"Anti-Pollution System Fault"メッセージ表示、アイドリング不調
→ 高圧ポンプ不具合により、始動時の燃圧不足.ポンプ交換
・2012.08.04:リアドアBピラートリムからモール落下
→ ピラートリム交換
・2012.08.04:リアウィンドゥウォッシャー液のたれ
→ チェックバルブをウォッシャー液パイプ経路に挿入
・2012.09.08:ダッシュボードより振動音発生
→ パーツ接合グロメット部に潤滑処理
・2012.12.08:冷却液タンクキャップに亀裂
→ キャップ部品交換
・2012.12.08:エンジンタイミングテンショナ取り付け部よりオイル滲み
→ テンショナ取り付け部の締め増し
3.その他
(1) タイヤ
・ミシュラン Primacy HP:約34,000km走行で、スリップサイン出現(来春交換予定)
・ミシュラン X-Ice2:約9,000km走行で、残り溝:約7.0mm
(2) ブレーキパッド:2012.12.08時点(42,749km走行)で、
残量 前:6.0mm,後:8.0mm
【感想】
1.トラブル関係
外車は壊れやすいというのは過去の話と信じて(希望して)購入を決めたわけですが、実態は上記の通り、2年間で10件の自然トラブルが発生しました(ダッシュボードの振動はまだ完全には解決していません)。「"Anti-Pollution System Fault"メッセージ表示」以外は、走行には直接影響しないマイナートラブルとも呼べますが、このレベルであっても、今までの国産車では経験したことが無い件数です。
それでは、もう外車はこりごりかというと、そうでもないところが面白い部分です。これらのトラブルを補って余りある魅力もさることながら、車に対する日本と欧州の文化の違いが、何となく分かって来た気がするのです。
国産車では、メーカがユーザに提供する車は、その時点で長期間/長距離を走るのに十分な品質が確保されているのに対し、欧州車では、車に対してメーカとユーザが共同で品質を確保しようとする文化ではないのか、と思えるようになってきたのです。
車に対する価値観、利用方法はユーザによってまちまちです。その幅のある部分は、ある程度はユーザにも責任を持ってもらおうとする考え方が根底にあるように感じるのです。
走る/曲がる/止まるといった車の基本機能以外の部分は、あくまでもユーザの自己責任ですよ、事前にトラブルを回避するためにはユーザも責任を持ってメンテナンスする必要がありますよ、と言われている気がします。逆に言うと、この自己責任を納得できない方は、こういった車のオーナになると、最初はストレスがたまるかもしれない、ということです。
2.長期インプレッション
2年間乗った感想を書いてみます。
最も強く感じたことは、この車にはカタログ/数値では表現できない魅力が満載、ということです。
その最たるものはシートの造りです。
これは最初の数日でも分かっていたことですが、2年経った今でも変わりません。
これこそ個人の感想に他ならないので、他の方には適用できないかもしれませんが、少なくとも私の場合は、次の事実があります。
(1) 長時間の運転の後でも、車から下りてから体がふらつくことが無い。
(2) ルームミラー/バックミラーを調整し直すことが無い。(運低姿勢が常に一定)
(3) 横になるのが辛い腰痛の際にも、運転時には痛みが消えた。
(1)に関しては、シート以外に車体の姿勢制御が実にうまく働いていることも関与しているのでしょう。
タイトコーナが連続する峠道でさえ、その車高(1,635mm)にもかかわらず、不自然なロールが無く、ごく自然に曲がりたい方向に姿勢を変えてくれます。まるで自分の運転技術が上達したかのように錯覚する一瞬です。この気分の良さも手伝って、疲れにくいのかもしれません。
その他に、2年間乗って私が感じたことを並べてみると...
[長所]
・助手席のアシストグリップ
(腰の位置、右手でグリップできる。)
・ラゲッジルームの二段床
(荷物の利用頻度に合わせて、使い分け可能。)
[短所]
・エンジンブレーキの効きの悪さ
(ブレーキダストを少しでも減らしたいのに...)
・Premiumグレードでは、ディレクショナリヘッドライトが選べない
(夜の山道では必須。)
・有効に使うには工夫が必要な車内収納スペース
(特に、後部座席足下にはスニーカさえ入らない。)
こうして並べてみると、短所の方が多い気がしないでもないですが、
「あばたもえくぼ」と感じさせる、乗っていて気持ちの良い車
という結論で、宜しいでしょうか?!