
僕が社会人になり立てでぼつぼつクルマにも興味を持ち始めたころ,WRCで大暴れしてるラリーカーがありました.
プジョー205
一見地味なボディデザインながら,コースを文字通りカッ飛んで行くその姿に,これはこの辺りを走ってるのと同じクルマなのか? と思ったものでした.
先代の丸みを帯びたボディを一新させた二代目208を見たときに,その205の再来かと思ったのは,自分だけではないはず!
そんな最新型の208が,
ヤリスくんに代わっての
ベイダー卿の代車としてやってきました.
しかも走行距離4キロの,おろしたてホヤホヤの個体です.
新車を味わい尽くす貴重な体験をさせていただきました.
一見,保守的でとんがったところが無さそうなデザインですが,細部をじっくり見ているとジワジワ感じるおしゃれ感,良い感じのフランス車です.
そんな中でイヤでも目立つライオンの牙ですが,
僕らの世代的にはこっち?
画像出典:東映
さて208の乗り味ですが,308に比べると,なんてソフトな脚! って感じです.
一瞬,フワフワして頼りないと感じたのですが,しばらく乗ってみるとこれが決して頼りないのではなく,柔らかなのに四輪がしっかりと路面を捉えていることに気づきます.
(
単に柔らかい脚ではないことを即座に見抜いたkikuさん,さすがです)
コーナーリングの際にもしっかりロールするのですが,その傾きから復帰するのにも,外力を受けてクルマが揺さぶられるのではなく,クルマが積極的に挙動を変えている感覚,
上下動も,路面状況に応じてサスペンションが積極的に伸び縮みして,クルマの側から路面を捉えようとしているのが分かります.
実に安心できる挙動ですが,これらを見事なくらいしなやかに実現してくれています.
これぞ,パリの石畳で鍛えられた猫脚なんですかね.... パリの石畳,知らんけど.
動力性能は74kW / 205Nmと,平凡な値ですが,実際に走ってこれで不満を感じる方は,公道での運転は控えた方が良いかもしれません.
どの速度域でも文句のない反応を見せてくれるし,高速道路での制限速度+α であれば,まだまだ余裕が感じられます.
エンジン特性と8速ATとの組み合わせが,よほど素晴らしい仕事をしているのでしょうね.
また,その動力性能に見合った制動能力を持ち合わせていますが,ブレーキペダルの踏み始めから強力な制動力が働くので,慣れるまではいわゆるカックンブレーキを覚悟しましょう.
ボディカラーもいかにもラテン的なビビッドな色が用意されていて,素敵です.
今回用意いただいた車体もファロイエローという魅力的な黄色で,個人的には好みなのですが,還暦オヤジが乗るには目立ち過ぎでしょうか?!
と,ここまでは褒めておいて,気になった点もいくつか....
主に内装デザインに関してですが,意匠に凝り過ぎて実用性を疎かにしているじゃない? って感じられるところがありました.
走りには直接関係の無いことばかりですが,これ,最近のプジョー車全般に言えそうです.
トグルスイッチでのシフト操作
メーカーによると「よりストレスフリーな操作性とセンターコンソールにおける収納スペースの改善を図った」そうです.
確かに収納スペースへのアクセスは改善されたものの,ストレスフリーな操作を実現するためには,結構慣れが必要なようです.フィンガーポイント(出っ張り)が無いため,慣れるまではシフト操作には目視確認が必要です.
逆に安全確実な操作ができるのかもしれませんが,いちいち目線を外す行為は,ストレスフリーとはほど遠いと思うのですが,どうでしょう.
シフトノブでのブラインド操作が,懐かしく感じられます.
エンジン始動ボタンの位置
このボタン,ステアリングの左側,やや高い位置にありますが,ここに決めた理由が分かりません.
エンジン始動後,続けてシフトを操作するのが普通だと思うのですが,そのためには,左手を大きく動かさなければならず,これが意外と面倒.
シフトスイッチの近くに始動ボタンがあれば,始動からシフト操作の流れが,手首の動きだけで自然にできるのに.
始動スイッチがステアリングの右側にあれば,そんなことを気にするまでもないのですが....
これらは些細な問題とも言えますが,長く乗っているうちに,ボディブローのように効いてくる予感がします.
この他にも,
・せっかくのフル液晶メーター,従来のアナログ針表示も復活希望
・ドアのロック / アンロックボタンは,助手席側ドアノブにも必要
・アイドリングストップからの復帰に違和感あり
等ありますが,個人的な好みもあるので,これこそ重箱の隅の隅レベル.
いずれにせよ二代目208,日本の道路事情にマッチした,良いコンパクトカーです!
あと,クルマの問題ではなく,100%僕のウッカリなのですが....
今回の代車,ナンバー取得後すぐに貸していただいたおかげで,ETC車載器の搭載が間に合いませんでした.
まあ,ETC割引が無いと言っても深夜割引き程度で大したことないだろうと,高をくくっていたら....
首都高,現金扱いだと上限金額定額になるのをコロッと忘れてました.
・例えば首都高横浜北西線(K7),横浜青葉IC~港北IC (約7キロ)
ETC利用: 400円
現金利用: 1,950円
アクアラインも,要注意ですね.
酷暑の夏もあと一息,涼しさの到来まで気を抜かずにご自愛くださいね.

Posted at 2022/08/21 10:24:29 | |
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