
日本人は時間を守る民族であると言われる。個人レベルだけでなく、日本国内の多くのものごとが正確な時間に基づいて進められている。例えば、新幹線などの公共交通機関は時刻表どおりに運行されているほか、日本航空(JAL)は米FlightStats社が発表した2015年の定時到着率で対象のすべての部門で1位に輝いた。
もちろん日本の公共交通機関や航空会社でも、事故やトラブルで時間に遅れてしまうこともある。だが、時間どおりでないことに対して理不尽に怒り出す日本人はいないだろう。それは故意に遅れさせているわけではないことのほかに、関係者の対応が良いからという要素も挙げられるだろう。
中国メディアの民航資源網はこのほど、日本の航空会社の定時到着率はそもそも高いとしつつも、仮に遅れたとしても航空会社側の対応は非常にすばらしいと称賛する記事を掲載した。
記事は、日本の航空会社でも台風などの悪天候によって到着時間が大幅に遅れてしまうケースがあることを指摘しつつ、こうした場合に「航空会社はまず速やかに搭乗客に到着が遅れることを伝える」と紹介。搭乗客はそれによってスケジュールを調整でき、遅れることによって生じるトラブルを軽減できると紹介した。
さらに、空港ではカウンターのスタッフなど各種関係者が頭を下げて謝罪することを紹介。関係者が誠心誠意お詫びすることで、日本では搭乗客がむやみやたらに怒りだすことはないが、こうした点は中国とは大きく違う点だ。中国では関係者が誠心誠意お詫びすることも少ないが、搭乗客の態度も大きく違う。時間に遅れようものなら関係者に詰め寄るケースが見られ、大騒ぎして暴れだす搭乗客も時折いるようだ。3月に全日空のシステムトラブルで多くの便に乱れが生じた際も、中国では「日本人はまったく大騒ぎしない」と驚きをもって報じられたことからも、日中の国民性の違いが垣間見える。
そのほかにも記事は、日本であれば航空会社側が食べ物や飲み物を無料で配るといった対応やホテルの手配などのサービスも行ってくれるケースがあると紹介しているが、日本と中国の本質的な違いはサービスの内容ではなく、「誠意」ではないだろうか。誠意に基いて搭乗客に対応した結果が頭を下げるという対応だったり、食べ物を配るという対応だったりするわけで、食べ物を無料で配ればそれで良いということではない。こうした点が理解できなければ、中国の空港では定時どおりに離発着ができないたびに毎回騒動が起きてしまうだろう。(編集担当:村山健二)(イメージ写真提供:123RF) :サーチナ 2016-04-02 07:25
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2016/11/14 06:28:27