
現状のマスコミに不満を持つ台湾や香港のジャーナリストやボランティアが結成した「ザ・ニュース・レンズ(The News Lens)」はこのほど、台湾から日本に来て民宿に泊まり、同宿の中国人に「台湾の正しい歴史」、つまり「台湾は中国ではない」ことを説く活動をした台湾人の若者を紹介した。
中国人をつかまえて、議論を迫るのではない。「私に問わないなら、私は語らない。ただ、私に語らせるなら、私の話を必ず最後まで聞いていただく」との方針という。
台湾の歴史について、まず先住民が住んでいたわけで、台湾はもともと、中国に属したわけではないと説明。大陸の沿海部から明代から清代にかけて、多くの人がやってきた。彼らは漢族であったが、その時に「中国」という国名はなく「明」あるいは「清」と呼んでいたと指摘。
その後、鄭成功がオランダ人を追い出し、清朝が鄭成功を平定したので、台湾は清の版図に組み込まれた。その清も万里の長城の外からやって来た「外夷」で、戦争の結果君主になった。清は次に、日本との戦争に敗れ、馬関条約(下関条約)で台湾を日本に割譲した。日本人は台湾に鉄道、学校、工場を建設した。日本が50年間統治した時に、台湾人は当然のこととして「自分は日本人」と思っていた。
そして、中国国民党は第二次世界大戦中、抗日戦を戦った。対二次世界大戦で日本が敗れた後に、国共内戦が始まった。敗れた国民党兵が「山のように」台湾に押し寄せた。国民党は台湾は「中華民国復活の基地」にした。しかし中国共産党が台湾を統治したことはない。台湾はオランダに、鄭成功に、清朝に、日本に統治され、中華民国が主権を宣言した。しかし中国に属したことはない。
このように話していったところ、相手の中国人は怒り出して「台湾は中国のものだ」と言い出すという。しかし、それに対してまともに腹を立てることはしない。「あなたには、台湾の歴史をずいぶん聞いていただきました。では、あなたたち中国の歴史を語ってくれませんか。中国共産党がこの数十年で、どう変化したのか知りたいのです」と申し出る。
その問いとは別に「(統一のためには)台湾への武力侵攻が唯一の方法だ」と言い出す中国人もいた。そういう時には「あなたがそれを願ったとして、別の人も願うでしょうか」と言う。
中国の教科書には「台湾は中国の不可分の一部」と書いていると主張する相手もいる。そんな時には「台湾人が中国を旅行するには(事実上のパスポートである)台胞証が必要ですね。お金だって、互いに通じない。台湾人には外国人料金を要求することがありますね」と言う。
記事は、「台湾は中国ではない」と主張する若者の言い分として「漢族だからといって、中国人であるとはかぎらない。北京語を話すからといって、中国人であるとはかぎらない。中国5000年の歴史を学んだからといって、中国人とは限らない」と紹介した。(編集担当:如月隼人)(イメージ写真提供:123RF) サーチナ 2015-12-15 09:39
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2017/09/08 07:26:42