
近年、過剰サービスや過酷な労働環境が、指摘されている日本の物流業界だが、世界的に見ればそのレベルは非常に高いのだという。中国メディアの今日頭条はこのほど、日本の物流業界を視察した中国人による手記を掲載した。
この視察ツアーでは、まず横浜にある「生鮮物流センター」を訪問したそうだ。生鮮品に応じた3温度帯による温度管理を実施し、商品の追跡サービスで顧客の安心を確保している取り組みを高く評価した。
次に訪問したというのは、横浜にある大型の「物流センター」で、入出庫、保管といった一連の業務を効率化する倉庫管理システム(WMS)が取り入れられ、大規模なオートメーション化を実現しているという。それに比べると、中国の企業はこうした設備や技術を導入できておらず、導入に当たっては顧客の理解と需要も必要だと課題を示した。
3つ目に訪問したのは、神奈川にある「京浜物流センター」だ。百貨店や通信販売会社の物流業務に携わるこの企業は、DPS(デジタルピッキングシステム)を導入し、80%の荷物を自動仕分け装置で仕分けるなど、仕分けの効率化を図っていることを紹介した。
ついで、大手物流会社の東京にある大型物流センターを見学したという視察団。運搬にカゴ車を使用しているのは中国との大きな違いで、さらに建物内が整然としていること、商品の扱い方と効率を重視している点で中国も見習うべきだとした。
5つ目は、羽田空港に隣接する大手物流会社の物流センターを視察したそうだ。ここにはさまざまな物流機能が集結しており、記事は「物流革命だ」と絶賛。顧客のニーズに合わせ、電子製品の検品、家電の修理、広告の印刷、商品の分類や同梱まで扱い、陸海空の輸送ターミナルとしての役割を担っているとした。
最後は、アパレルに特化した物流が特色のドイツ系の会社で、会員へのサービスとして顧客それぞれに合ったカタログや広告を商品とともに送っていると紹介、こうした取り組みは素晴らしいが今の中国には難易度が高いと感想を述べた。
記事は結論として、日本の物流業界の特徴は、非常に「実用的」だと評価。また、「オートメーション化を適度に取り入れている」こと、「マネジメントが業界の手本」だと絶賛しているが、まじめで現実的な日本人の国民性が生かされた日本の物流最前線は、驚きに満ちた視察となったようだ。(編集担当:村山健二)(イメージ写真提供:123RF) サーチナ 2017-07-03 13:12
Posted at 2018/01/09 09:57:09 | |
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