
中国メディアの北京青年報はこのほど、「中国国内で生産され、日本国内で販売されていた家電製品」が近年、中国で販売するために日本国内で生産されるようになってきていると伝え、中国国内では「日本製」の製品に「捲土重来」とも言える状況が起きつつあると報じた。
記事は、低コストで製品を生産できることを理由に多くの日本企業が「世界の工場」だった中国に進出したことを指摘し、日本の一部の家電メーカーは製品の大半を中国で生産し、日本や中国向けに販売していたと指摘。
続けて、パナソニックなどを例に、日本国内で生産された製品を中国国内で販売するメーカーが近年になって増えていることを伝えたほか、ガス器具メーカーのリンナイの関係者の話として、「23年前に上海に進出し、ずっと上海で製品を生産していた同社も今後、日本から輸入した製品を中国国内で販売する方針」だと報じた。
さらに、パナソニックとリンナイはともに日本から輸入した製品の販売価格は中国国内の市場価格よりも高めであるとしつつも、「両社ともに販売に自信を示している」と伝えた。また、日本で生産された家電や製品が中国でまさに「捲土重来」とも言える状況となりつつあることについて、中国人消費者が大型連休のたびに国外で大量の製品を買い求めていることからも分かるとおり、「中国の消費者が高品質な輸入品を求めるようになってきたこと」が大きな理由だと論じた。
また記事は、日本企業が日本国内で製品を生産し、日本から輸出しようとしている背景には「円安」も関係していると指摘し、円高だった当時は日本から中国に輸出することは製品価格が高くなりすぎるため難しかったが、円安が進行したことで中国国内での販売価格を抑えることができるようになったことを指摘した。
さらに、「中国は世界最大の“家電生産王国”となったことで、かつての家電強国だった日本は没落したように思える」と前置きしつつも、日本企業は単なる「規模の追求」を捨て去り、高品質や高機能化といった路線に舵を切っていることが分かると主張。一方の中国メーカーは「品質」を切り捨てて規模を追い求めていると指摘し、中国メーカーの製品では中国人消費者のニーズを満たせなくなってきていると論じた。(編集担当:村山健二)(イメージ写真提供:123RF) サーチナ 2015-10-16 11:51
Posted at 2018/07/22 18:36:22 | |
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