
中国メディア・新浪汽車は2日、日本の自動車産業が、第2次世界大戦後に急発展し、今や世界を代表する、「自動車大国」になった、理由について考察した記事を掲載した。
記事は、日本の自動車産業は、「経済的・社会的な安定性からみて、産業が発展することは困難だった」。第2次世界大戦後の数十年間で、飛躍的な発展を遂げたと紹介。「どうやって敗戦国から自動車大国になったのか」として、その要因について「チャンスを捉えたこと」、「質の高さに裏付けられた信頼性の高さ」、「匠の精神」という3つの点から論じた。
「チャンスを捉えたこと」については、トヨタが米国において、「オイルショックを契機に成功を収めた」ことを紹介。燃料を食う大型の「アメ車」に対して、トヨタは主に「低燃費」な小型車を引っ提げてオイルショック下の米国に進出、猛烈な広告攻勢と、経済的な価格で米国の消費者を、引き寄せたと説明した。そしてこれに他の日本企業も追随し、第1次オイルショックを利用して、日本の自動車は米国の地に足を付けたとしている。
「質の高さ」については、信頼性が高いとされる日本の自動車部品の中でも、特に強いベアリングについて言及。日本ブランドがシェアの、半分を占めていることを紹介した。そして、同じ規格のベアリングであっても、中国最大のベアリング企業製は、寿命が3年なのに対し、日本企業のものは、9年使っても問題がないと説明。そこにはより良い物を求める厳しさと、技術的な蓄積の差があることを伝えた。
最後の、「匠の精神」については、「日本の技術者は自らの「持ち場の仕事」を一生涯のものと考え、新人から「エキスパート」になるまでの過程において、努力と時間を払うことを惜しまない」と解説。「いい加減にしない」精神が最も重要であり、実を求めて根拠のある結論を下すことが、成功へと向かううえで必須の要素なのであると論じた。
「まじめに生きればバカを見る」という、言葉に触れることが時々ある。確かに、のらりくらりと要領よく生きていくことは、ある面で人生において必要かもしれない。しかし、後世に名を残すような大きな功績をあげる人というのは、往々にして「バカまじめ」なのである。技術や経験をコツコツと蓄積したうえで、来たるべきチャンスに十分生かせるよう準備しておくのだ。ただ指をくわえてチャンスを待っていては、その場は良くても後が続かない。(編集担当:今関忠馬)(イメージ写真提供:(C)liorpt/123RF) サーチナ 2016-07-07 07:09
Posted at 2018/07/22 07:39:30 | |
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