
もう5日も経つので、そろそろ忘れかけている(!?)日曜の宮ヶ瀬のこと。
(※写真は先週土曜の八方ヶ原で撮影した代車君)
自分が試乗しまくりであったのだが、実は代車の同乗試乗を1組お願いして受けていただいた。
それが
コチラのご父子。
ブログで運転ネタ・試乗ネタを書きまくっている当方の運転を知りたい、とのことで機会を見つけてこちらより(無謀にも)誘い込んだ。
本当は愛車が帰ってきてからの方が良いのだが、愛車だとパワーがあるうえに足回りやボディ剛性が高いので、とくに中低速域では車の限界なんて分かろうはずがない。乗っていただく方には、運転者の運転スタイルよりは車そのものの魅力をお伝えするようになってしまうのは致し方ないこと。でも乗って楽しい車には間違いないので愛車が帰ってきたら是非乗ってもらいたいと思っている。
一方、代車のマーチを始めとする多くの国産のコンパクト大衆車(有名どころのハイブリッド車・EV車も含めて)は、運転そのものに喜びを見出すというよりは、毎日の下駄代わりとして、いかにラク~にA地点からB地点に移動するか(しかも短距離想定)を主目的においている。そんな車なので、居住空間に余裕があって物置スペースがふんだんにあり、乗り心地は限りなく柔らかくて路面からの当たりを極力感じない設定にし、据え切りが切れて最小回転半径を小さくするとか、またカーナビ性能を上げたり音響空間を良くしたりするなど、とにかく我が国の交通状況をいかに車の中でストレスとして感じさせないか、あるいはエコロジー部分を高めて外的環境にいかに優しくしているかに、開発の主目的が置かれている車が大半。
そういう車なので、みんカラ読者諸氏(私を含めて)が言うところのドライビングプレジャーとは対極のところにあるだろうと思われる。
実際にカーブの進入方法を間違うと激しくロールはするしアンダーステアは出るし、ブレーキの踏み方を間違えればカックンと前のめりになりロックミュージシャンよろしく首が振れて気分が悪くなるし、逆に静止状態から出発して加速状態になるとユサユサとピッチング挙動が出たりする。もちろん、エコロジー重視でタイヤの転がり抵抗が抑えられているのでタイヤの限界域が低くてスキール音が激しく鳴ったりもする。これも場合によっては同乗者を不快にしかねない。
そして、大半の車はAT(トルコンAT・CVT)なのでDに入れさえすればサイドを解除しただけでクリープ現象でどんどん前に進んでしまう。
まどろっこしくなったが、ここで私が何を言いたいかというと、簡単に動かせると言われる車たちを、車に一家言ある方々に同乗して運転者ともども評価(!?)いただくというのは、ちょっと変わったことだし無謀なこととも言える。別に運転に自信がなくてもそれなりには走らせることができるし、また車の限界性能が低いこともちょっとしたラフ操作(手抜き操作、とも言えるか)ですぐに同乗者に分かってしまうのだ。
その車たちを、同乗者に違和感無く乗車していただいて、ワインディングのコースの中、ときに速度を上げてみたりときに減速したり、ときに自然にカーブを走り抜けたり、また歩行者がいる環境ではいかに環境と調和してやさしく走らせたり。その運転一つ一つを車に一家言あるような好事家に同乗いただきながらしていくというのは、結構無謀だし襟を正して臨むもの、ということなのだ。
つまり、運転は普段していることだといって侮ってはいけないし、(肩の力を抜いてても)ダラダラと運転してはいけない、ということだ。
そして、体験していただいた。
お子さんからは何の意見も出なかったが(当然だよね)、お父さんからは「P-VW-inakichiさんが言うところの「法定速度遵守運転(!?)」がどういうものか、今日の試乗と会話の中身から分かったような気がしました」との感想をいただいた。
法定速度云々は横にどけておいて(^^;)、とりあえずお二人が気分を害さず笑顔で車を降りられたのにはホッとした。
普段趣味性が高い車を運転する人間が、時折一般的な大衆車(もちろん同乗者の乗り心地を優先した車です)を、気心が知れてズケズケと言う人とか、運転好きな好事家に同乗してもらって運転すると、自分の(その時の)運転スタイルのどこかを見つめ直す何かのきっかけになるかもしれない。
街乗りでも長距離でも(スポーツ走行は別ね)、自分の運転スタイルで何か行き詰まったような感覚があるのに、いまいち原因が分からないとき、オススメしたい。
乗ってもらった人の意見と乗車直後の表情は、きっと何かを教えてくれる。
Posted at 2012/09/08 00:52:46 | |
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