山形県郷土館 文翔館〔山形県旧県庁舎及び県会議事堂〕(山形市)
山形県旧県庁舎及び県会議事堂・山形県郷土館文翔館
2022年06月10日

山形県郷土館(愛称「文翔館」)は、大正5(1916)年に建てられた英国近世復興様式の建物です。
明治9(1876)年に現在の山形県が成立した後、初代県令三島通庸の手によって明治10(1877)年に山形県庁舎が、また明治16(1883)年に県会議事堂が旅篭町に建設されましたが、明治44(1911)年5月の山形市北大火により両棟とも消失してしまいました。
ただちに同地で両棟の復興が計画され、大正2(1913)年4月に着手、大正5(1916)年6月に完成したものが現在の旧県庁舎及び県会議事堂です。設計は米沢市出身の中條精一郎を顧問として東京都出身の田原新之助が担当し、工事は山形県の直営で行われました。
旧県庁舎及び県会議事堂は、英国近世復興様式を基調とした建物で、渡り廊下で結ばれています
旧県庁舎はレンガ造り3階建てで外廻りの壁面は石貼りで覆われています。昭和50(1975)年まで県庁舎として使用されていました。また、旧県会議事堂はレンガ造り2階建てで、当初から公会堂としての性格も併せ持って計画されました。このため議場の議員席も固定席ではなく、講演会や演奏会等さまざまな催しに使われていました。しかし、手狭であったために昭和5(1930)年新議事堂が建設され、その後旧議事堂は改造され事務室として使用されていました。
昭和59(1984)年に国の重要文化財に指定され、昭和61(1986)年から10年の歳月をかけて当時の工法を元に忠実に復原工事が行われ、現在は山形県郷土館として無料公開されています。
旧県庁舎はレンガ造り3階建てで外回りの壁面は石貼りで覆われ、重厚感のある佇まいです。文翔館のシンボルで4辺に顔を見せる時計台は、現在日本で稼働している中で札幌の時計台に次いで2番目に古いものです。時計職人が振り子を動かす分銅を5日に一度手動で操作し、大切に使われてきました。そのおかげもあり、現在まで時を刻み続けています。
旧県会議事堂はレンガ造り一部2階建てで、当初から県会で使用されないときには演奏会等の会場としても使用され、現在でもさまざまな催しに使われています。
開館時間 9:00~16:30
休館日 第1・3月曜日(ただし、祝祭日の場合は翌日)、年末年始(12月29日~1月3日)
入館料 無料
Photo Canon EOS 5D MarkⅣ
R4.5.5
住所: 山形県山形市旅篭町3丁目4−51
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