井田の大楠(吉野川市〔旧山川町〕)
吉野川市の天然記念物・井田の大楠
2024年10月24日
井田の大楠は、樹高は24m、樹周は幹の下端で7.5m、目の高さで7.8m、根まわりは29.1mのクスノキです。
樹齢は約400年と推定されています。
今から200年以上前に当地にあったと伝わる井田神社の神木であったといいます。
井田神社の祭神は、猿田彦命外二神ですが、井田権現とも呼ばれ、享保7年(1722)の棟礼があります。
このあたりは室町時代(14世紀半ば)領主細川氏の代官谷馬之助が住んでいたので谷屋敷、古屋敷とも言われました。また、この場所には中世に築かれた井上城(別名は泉屋形)に関連する屋敷があったとも伝えられており、かつてこの地域の政治、文化の中心をなしていたものと考えられています。
クスノキは常緑の大高木で、日本国内には古来より自生しています。現在は暖帯から亜熱帯にかけての本州中南部、四国、九州、沖縄、済州島、台湾、中国南部、インドシナに分布しています。クスノキは生長が盛んで極めて長命なことから、古来より社寺に多く植えられてきました。また、樟脳採取のために植栽されたものも多いといいます。
構齢700年とも言われているこの大楠は西方高台にある井上城址と共に当地方の盛衰を年輪に秘めていることでしょう。
昭和44(1969)年8月6日、山川町(現在の吉野川市)の天然記念物に指定されています。
Photo Canon EOS 5D MarkⅣ
R6.9.28
住所: 徳島県吉野川市山川町井上
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