日付穴埋め投稿也。
軽飛行機の定期検査の工程で、エンジンの圧縮性能を見る。 それは、「Compression Test」と呼ばれる。 ピストンを圧縮工程の最上点に持って来て、定められた圧力の空気を送り込み、どれだけ漏れが生じるかを検査するのだ。
とある顧客の機体が、定期検査に入った。 コンプレッションテストを行うと #3 Cylinderの圧縮が、良くない事が判った。 80psi の空気圧を送り込んで、48psi が検査結果。 32psi が漏れている。 40% ロスだ。 「漏れ」は、最高25%までが合格点。 40%は、とても不合格。 オヨヨ。 漏れ箇所は、ピストンリング。 圧縮空気を送りこみながら、オイル注入口を開けると、漏れている音がするので、判る。 バルブは、漏れていない。 もしバルブが漏れていたら、シリンダーを外して修理に出す。
これが、訓練機だったら、シリンダーを別物に交換する。 でも個人の機体なので、まず別の方法で対処する。 早く治すよりも、安価に治すため。 それがダメだったら、シリンダーを修理に出す。 別の方法に登場するのが、謎の油。 (´∀`*)ウフフ。

米国のクルマ野郎で知らないヤツは居ないだろう、この油。マーベル ミステリー オイル。

如雨露を使って点火栓用の穴からシリンダー内に適量を注入。 プロペラをくりくり手で回して、点火栓を装着。 オイルが蒸発しない様にね。 カーボンのせいでリングが固着して圧縮性能が低下していると推測するから、数日放置民しピストンとリングに付いたであろうカーボンを溶かす。

数日後、下の点火栓を抜いて、エンジンをクランクする。 余分な油が飛び散る。 ( ´∀` ) で、点火栓を装着、エンジンを掛ける。 暖機運転そして性能テストを行って、「Compression Test」を行う。

上とこの画像は、漬け込みを二回施した後の画像。 エンジン ブチ回して計測した圧縮がなんと76psi。 驚き Σ(・□・;)結果だわ。 他のシリンダーと同等の結果が得られたよ。 WOW。 狙い通りに、事が運んで気持ち良いような、悪いような。 ( ´∀` )
という訳で、マーベル ミステリー オイルの使い方とその驚きの結果の報告でした。
🅼
Posted at 2020/09/30 15:04:56 | |
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