最近、書く事をサボっていました😓
今更4月の話ですが…。最近、遠出していません。
前回、86とBRZ中心のミーティングである86Sの後、泊まるための宿へ向かいました。
なんとなく寄った、小渋湖周辺道路である県道59号線。
とにかく、猿がたくさんいました。
ここはダム湖である事もあり、旧道がたくさんありましたが、時間の都合であまり見られませんでした。
たまたま停めたところからよく見ると、吊り橋の主塔が…。
現道が大分高くなっています。
今の地形では、どうして吊り橋が必要だったのか想像付きません。
詳しいデータは分かりませんが、空中写真を見ると1948年には吊り橋が存在していました。
小渋ダムの竣工が1969年、その時に沈んだと思われます。
廃止歴40年ですね。
対岸の主塔も健在です。
50m程の吊り橋だったのではないかと思います。
1930年代の地図だと、この主塔の後ろに幅1m未満の歩行者道があったようですが、今では見つけるのは難しいでしょう。
この橋の資料はネット上では見つからず、大鹿村史等をあたってみるしかありません。
飯田市で一泊し、ひたすら長野・愛知・静岡県道1号線を走ります。
初めて、自分の車で愛知県に入りました(笑)
途中の道が線改良されていましたが、理由としては
こんな様子だからだ。
こんな崩れる場所に仮設橋を設ける事が、ハードすぎる。
先を行き、丁字路を左に曲がると巨大な吊り橋、鷹巣橋があります。
旧橋の面影が、ダム湖の中にかすかにあるようです。
そして、秘境駅…とまでは行かないでしょうが、JR飯田線の大嵐駅に到着です。
無人駅です。
今ここ。
この大嵐駅は、前後をトンネル、左を川、右を山に囲まれています。
基本的には、西側の鷹巣橋経由でしか近づけません。
南は、夏焼隧道を通って静岡県288号線大嵐佐久間線となっていますが、通行止め区間となっていますので通り抜け出来ません(後述)。
(画像:国土地理院)
周囲に何もない大嵐駅ですが、2017年からレンタルサイクルを開始しています。
まぁ、みんカラやってる方は、ここまで来るとしても車でしょうけど…。
私は自転車も持ってきてるし?
なんと、駅の写真を撮り忘れました…😅
駅の中の待合室的な場所には、一言帳のような本や、歴史を振り返る資料が展示されていました。
かつて、大規模な地滑りで駅の殆どを消失したり、トンネルが崩落した際に、南北を船で渡して電車の代わりに往復したりと、自然に囲まれた駅ならではの苦労の連続がありました。
大嵐駅を出て南、この駐車場とガードレールに挟まれた道は、かつての飯田線です。
1936年(昭和11年)の飯田線開通時から、1955年(昭和30年)の佐久間ダム建設による路線変更時まで活躍していました。
佐久間ダム建設により、この先の旧飯田線はダム湖へ沈んでいます。
この大嵐駅近辺は、線路を県道288号線として転用しています。
とはいえ、288号線の18kmのうち、16km程は長らく通行止めとなっています。
行ってみましょう。
先に進むと、右側に石垣のようなものが見えます。
これは旧大嵐駅で使われていたホームの名残と見られています。
見えてきたのは、夏焼第一隧道。
延長は98.6m。もともと、飯田線旧線が通っていた際に使われていたトンネルです。
鉄道用でした。
そして、夏焼第二隧道の北口。
1,233mという、1kmを超えた長大トンネルです。
第一と違い、反対側が見えません。
なかなか迫力のあるトンネルである事がお分かり頂けると思います。
以前は照明が少ないようでしたが、近年改修され、結構明るくなっています。
ちなみに下り勾配となっているので、出口が見えません。
一部、巻き立てずに素掘りのままになった箇所も目立ちます。
何せ鉄道用だったので、1.3kmもあるのに、トンネル内部での離合は一切出来ません(笑)
真ん中でかちあって500mもバックしないように、ライトを点灯してよーく祈って通行ください。
南口付近。
道路転用に伴い、最後の100m程で下り勾配が解消され、5mほどかさ上げされており、佐久間ダムの水位上昇時に沈まなくなっています。
とはいえ、1960年(昭和35年)に、夏焼第二隧道は水没した事があるらしい。
外へ出ると、意外にも多くの車が駐車しています。全部で4台居りました。
どれもルーフラックを付け、好き者の予感がします。
この時点で飯田線旧線はダム湖の中へ。
そして、この先は…
でんっ。
静岡県道288号線大嵐佐久間線、通行止め区間です。
今ここです。国土地理院地図、微妙に道路の形が違いますが…。
通行止め5.1kmとありますが、実際は約16kmが通行止め。
そのうち約9kmについては、供用の廃止、つまり「ここは道路じゃないですよ」という届け出が出されているので、県道としての復旧はまず無いでしょう。
この県道288号線、佐久間ダムが起点なので、撮影しながら6時間程で踏破し、大嵐駅で電車で帰るというのがセオリー。
車で佐久間ダムまで来た場合、踏破後に大嵐駅から中部天竜駅へ行き、タクシーが無いので徒歩で佐久間ダムまで向かい車を回収するという事になり、非常にかったるい。大嵐駅から挑んだ場合も、同じ。
道中、ダム湖水位に左右される場面もあるようで、「288号線を踏破したい!」という強い気持ちが無ければ、難しいだろう。
何せ、税金で作った県道の届け出を取り消すくらいなので、荒れるに任せた道中も険しい。
しかし、佐久間ダム湖に沈んだ飯田線旧線の遺構(隧道、駅等)が数多く見られるので、廃線マニア、廃道マニア垂涎の場所となっています。
車が通った名残もある。
ダイハツ、コンパーノのワゴン。ライトバンやスパイダー等のバリエーションで1960年代を支えました。
超広角レンズだったので、パースがついて長く見えますね。
車内に、樹生えてます。
底が腐食して穴が開いたのか、腐葉土が積もったのか。
ステアリング周辺、助手席の前にある装置?も良く分かりません。ラヂオ?
こうして見ると、めっちゃ樹ぃ生えてます。
他にも廃車があるらしい。
まだ10時台で名残惜しいですが、次の予定と雨が降っている事もあり、今回は撤退します。
288号線、いつか歩いてみたい。
さ、戻りましょう。
この正面の道は、夏焼集落への入り口です。
半無人集落となっており、かつての生活感や景色が、かなり魅力的となっているようですが、この止まっている車たちが集落の方の物なのか分からず、なんとなくパスしてしまいました😅
今思うともったいないです。
県道が通行止めである為、夏焼第一・第二隧道は、この集落の為だけに維持されていると言えます。
仮に288号線が再開したら、1.3kmすれ違い不可能なトンネルなんて、信号機付けないとヤバい事になりそうです。
赤信号の時間が6分30秒という、とてつもない長さで運営されています。
という事で、南口から車が来る事は無い事は確認し、北口からも交通量は殆どありませんので、北口のすぐ手前まで帰ってきたら何枚か。
もっと静岡県道288号線、夏焼隧道を知りたいという方は専門サイト様で^_^
次回来る時は、一日かけたいです😉