少し、初代NSXの話をしたいと思います。
私はあまり車に興味がなく、NSXという車を長らく知りませんでした。
知ったのは、2014年~2015年くらいに高速道路のPAに止まっているのを見た時だと思います。
よく分からんがカッコイイと思って写真を撮ってありました(笑)
といっても、86を買ったばかりだったので乗り換え等は当然考えてなく、存在を知っただけです。
しかし、2018年にインパクトブルーに参加されたノリ&トコさんの青いNSXを見たら、これはカッコよすぎ!なんだこの車は!個人的に国宝として認定しました。
深緑色のシャーロットグリーンパールをDIYでラッピングという、Youtuberも真っ青な神テクで青くなっています。
とりあえず、2018年頃からNSXを中古車検索サイトを見始めてみました。
インパクトブルーで青いNSXを見たので、私も青い個体を選びたいです。
しかし、以下の理由により、純正で青い個体は希少で入手が難しい事が分かってきました。
①一番売れた時期に青が選べなかった。
しかし、それは15年間という長い販売期間の中での話です。
NSXの販売台数を見ると、日本で販売された7,300台余りのうち、4,500台程が1990年~1991年式となっています。中古車検索すると、最安値はいつもこの年式です。
1年新しくなると50万円程価格が上がっていき、1997年の中期以降となると1000万円に届く価格になります。
生産された6割以上のNSXが90-91年式ですが、この期間には青色の設定がありません。
ちなみにシルバーは15年間、常に2種類(セブリングシルバーメタリック、カイザーシルバーメタリック後にシルバーストーンメタリックと入れ替え)ありましたが、これはNSXがアルミ製である事を強調する為だという話を聞いた事があります。
人気があり長命だった赤、銀、黒が全体の8割ほどを占めているようです。
※1991年NSXのカタログより
②中期以降でしか青は殆ど見かけない
肝心の青はいつから出てくるのか?
歴史を振り返ってみましょう。
初の青色としてモンテカルロブルーパール(B66P)が1992年より登場します。深めの落ち着いた青です。
同年に、ステッチの色から100万円の本木目パネルまで選べるカスタムオーダープランにて、特別色として選べました。
※標準色でもNSXのパールカラーは+150,000円(1997年カタログ参考)。
カスタムオーダープラン時代も含めれば10年以上選択可能だった為、生産台数で考えれば、最も見かける可能性のある青色となっています。
インサイトやS2000のボディカラーにも採用されており、この色を見る事はさほど難しくありません。
同じ工場で作られた関係からか、NSXとS2000と初代インサイトは共有している色が多いです。
1996年に
カスタムオーダープラン特別色として、グランプリレッド(ルマンレッド(R501)と共に
フェニックスブルー(B82)が登場します。OP価格350,000円。
1998年2月まで選択出来る事を確認、当年中に終了。
ポールリカードブルー(資料によってポールリカールブルーとも)という名称が正式のようです。ホンダのカタログには一貫してフェニックスブルーの記載ですが、パーツリストではポールリカードブルー。何故?
名前が3つも分かれている理由は判りません(^-^;
NSXが選択できる青色の中で、唯一のソリッドカラーです。
ネットで見てもベースグレードでは殆ど見かけず、タイプSの色というイメージが強いです。
タイプSの価格も訳の分からない事になっています。
カスタムオーダープラン専用色としての設定しかない為、希少価値が高いです。他車種にも採用はありません。
1999年9月に、標準色として青紫色の
サーキットブルーパール(B501P)が設定されました。
NSX専用色です(インサイトにもあった?確認出来ず)。
採用は2001年11月までと期間が短く、この3年間は全グレード併せても200台に満たない生産数。
NSXを求める多くの方が赤、銀、黒を選ぶ中、白や黄色と張り合って、尚且つモンテカルロブルーパールと悩んで敢えてサーキットブルーパールを発注する方は、もはや相当のマニアしかおらず、かなり希少カラーです。
中古車検索や専門店の販売履歴に載っているのも殆ど見た事がなく、ある意味お金を積んでも買えない純正色となっています。
ちなみにエンブレムは2021年1月現在も取り扱っていますので、色の実物を見る事は可能です。
2001年12月に、鮮やかなロングビーチブルーパール(B510P)が登場します。
後期型カスタムオーダープラン専用色で、別途50万円を要します。
ホンダWEBサイト上では、熱い思いで相当に力を入れて開発した旨が記載されており、当時NSX-Rをカスタムオーダーした際に設定された例を見かけます。
同記事では、2002年~2005年で88台がラインオフされたとありますが、同期間で849台が生産された北米のアキュラNSXの話です。
記事内のいう「ホンダらしく不人気色をあえて復活させた」のではなく、NSXにとって特別なカラーであった為にオマージュしたのだと思います。
日本では、全グレード全色併せて2002年~2005年で260台程しか作られていないので、オプションカラーで別途50万円するとは思えない程の人気カラーだと思います。
希少ではありますが、個体自体は取り扱いがそこそこあり、予算があれば手に入れる事が出来るでしょう。
ミッションやグレードにもよりますが、殆どが価格応談。推測ですが、1,500~3,500万円程で購入できるでしょう(国家予算並)。
③選べる色が多すぎた
NSXの人気カラーは、赤、銀、黒である事は既に述べました。
特にレアなカラーは、Googleで検索しても姿すら出てきません。
赤いNSXが好きと言っても、フォーミュラーレッド、ニューフォーミュラーレッド、クランベリーレッドパール、ルマンレッド、モンツァレッドパールと多種多様に分かれています。
グレードとカラーの組み合わせの中には、選択できるにも関わらず一台も製作されなかったものもあるようです。
前述までの事情も併せて、
様々なカラーバリエーションがある程、欲しい青色と遭遇出来る確率が減るという事です。
つまるところ、NSXに於いては純正の青色は全て希少なのです。
青いボディカラーのNSXを手に入れる手段は…
①業者に全塗装またはラッピングを依頼する。
②DIYで塗る、ラッピングする。
③出品されるまで待つ
①についてですが、欲しい色を手に入れる一番近道な手段だと思います。
NSXは年式が古い為、全塗装された例は多く、本体自体の希少性から売買価格の影響を受けにくいようです。
通常、エンジンルーム内を塗装するには困難ですから、元色を考えると黒か銀色辺りでしょうか。
中古車検索で見かけた黒いNSXは、エンジンルームが真っ赤でした…(^-^;
問題点は、80~100万円程度の予算は別途見ておく必要がある事。
予算に限りがあるので、本体の価格は抑えなければならない。
内燃機関や足回りのメンテならともかく、外装の塗装だけにそんな費用を投資する意味があるのか?という疑問が湧きます。
また、分解する際に色々なパーツが古くて再利用不可の場合、見積外の費用が多く出てくる事が予想されます。
長く乗ってきた相棒や長年憧れた車両に行うならまだしも、まだ乗ってもない高額な車両に、最初からそこまで考えて買うのは厳しいでしょう。
業者によるラッピングは、全塗装よりも維持に気を使いそうです。値段も全塗装と大差は無いか高いようで、選択肢には入りません。
②についてですが、DIYで外装を塗装・またはラッピングするには、道具や部材はもちろんですが、広い敷地や保管場所が必要となるでしょう。一朝一夕で出来るものではありません。
さらに、知識と技術と根気とやる気がなければ、やらなければ良かったというくらいの損害が出る恐れが強いです。
私には1つも条件が揃いませんので、諦めます。
③についてですが、前述のように出品自体が貴重です。
かろうじてモンテカルロブルーパールが出るかも?という具合です。
好みに順位をつけるなら「①ロングビーチブルーパール、②モンテカルロブルーパール、③フェニックスブルー、④サーキットブルーパール」というように思っていました。
特にモンテカルロブルーパールは、私の86に近い色なので親近感があります。
NSXの青色について、だいぶマニアな話をしてしまいました。
青いボディカラーの事は大体わかりました。