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2018年07月16日 イイね!

群馬県片品村の丸沼ダムは、貴重な形をしている

群馬県片品村の丸沼ダムは、貴重な形をしている群馬県利根郡片品村には、丸沼ダムというダムがあります。

ダムと一口に言っても、様々な工法があり、立地や時代背景によって適切な方法が選択されます。
いくつか、触れてみましょう。

ダムと聞いて思い浮かべるのは、重力式コンクリートダムかと思います。
自らの自重で、水圧を抑え込みます。ある程度の岩盤があれば建設可能であり、耐震性や耐久性に優れている構造の為、数多く作られた実績があります。
大きなダムを造ることが出来ます
欠点としては、工期が長い事、コンクリートが高い時代には費用がかかり過ぎた事です。
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コンクリートが高価だった時代は、中が空洞になっている中空重力式を採用していました。
構造が複雑で、強度は重力式には及びません。
コンクリートが安価となってからは採用されなくなり、1972年の内之倉ダムを最後に見られなくなっています。
現存するのは13基となっており、珍しい部類となっています。
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日本を代表するダムである黒部ダムは、アーチ式コンクリートダムです。
弓なりに作られた形が、両岸の岩盤に水圧を逃がして抑え込みます。
重力式に比べて、コンクリート量を節約する事が出来ます。
両岸に強固な岩盤が必須となり、2001年の温井ダム(広島県安芸太田町)と奥三面ダム(新潟県村上市)を最後に作られていません。
重力式の特徴も取り入れた重力式アーチダムという形式もありますが、こちらは珍しく12基しかありません。
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他、砂や岩で構成されるロックフィルダム。
土で台形に構成されるアースダム。
最新の技術で良質ではない砂や岩でも水とセメントで固めて強度を上げて施工出来る、日本でのみ採用されている台形CSGダム等があります。

ここまでで出てくるワードで、使用するコンクリートの量を、とにかく節約したいというのが分かります。
その中で、コンクリートを減らすためにバットレスダムという珍しい形をしているのが、群馬県片品村の丸沼ダムです。
国道120号沿い、速度が出やすい直線のため、注意していないと少し見つけにくいです。
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入口は、少し段差があります。
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通行止めのチェーンがある先を歩きます。
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あれ、開かないぞ。休みなのか?
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とりあえず写真を撮って、村の観光協会に行ってダムカードを頂きました。
話を伺うと、遊歩道を下っていくとの事でした。
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また戻って参りました。チェーンの手前まで戻り、遊歩道を下ります。
普通の靴なら大丈夫です。
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よく見ると、ガードレールが木の根本に倒れています。
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見上げると、土砂崩れの跡が。
ガードレールは、過去に国道120号線から落ちてきたもののようです。
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降りてみると、見えてきました。
正面からは難しい…。
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謎のイカダがありました。
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丸沼を愛する会様による、手作りのイカダです。
無料で利用することができます。
桟橋が少し水没していますが…利用させていただきます。
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既に18時頃という事で、イカダを独占し、中央まで手繰り寄せて撮影できました。
美しい形をしていますね。他のダムと一線を画す形をしているのがバットレスダムの特徴です。
1931年に竣工しました。
現存する6基の中で最も築堤が高く、選奨土木遺産や重要文化財に選定されています。
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バットレスダムは遮水壁を扶壁と呼ばれる格子のような形の構造物で水圧に耐えます。
コンクリート使用量は抑えられるものの、金型が非常に複雑である事、地震に強くない事、メンテナンスが随時必要である事などから、1937年の三滝ダム(鳥取県智頭町)を最後に作られていません。
丸沼ダムはメンテナンスや補強を行う際にも、元の形を維持するように努めていたとの事です。
バットレスダムは6基現存しますが、竣工時と同じ形に最も近いのは丸沼ダムとも言われています。
と言ってもコンクリート補強をしている等の違いであり、基本的に独特の形は継続しています。
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梯子には、頭上につららあり!の看板が。
片品村は、関東唯一の特別豪雪地帯に指定されています。
このような過酷な地域で、90年近く稼働しています。
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丸沼ダムを除く現存する5基の内、北海道に1基(笹流ダム)、鳥取に1基(三滝ダム)、岡山に1基(恩原ダム)、富山に2基(真川ダム、真立ダム)と、関東圏唯一のバットレスダムです。
真川ダムや真立ダムのように、車不可・徒歩で1時間弱かかる・熊出没注意など、条件が悪いダムもあります。
車で一番近づきやすいのはこちらです。
すぐ近くに、日光のいろは坂もあります。興味のある方は是非訪れてみてください。
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Posted at 2018/08/21 07:45:58 | コメント(4) | トラックバック(0) | 景勝地 | 趣味
2018年07月16日 イイね!

群馬県みどり市の武尊神社は廃神社なのか

群馬県みどり市の武尊神社は廃神社なのか草木ダムの遺構を見ました。

この中で神社の遺構について触れましたが、その神社が近くに移設されているようです。
名前を「武尊(ほたか)神社」と言います。
武尊神社という名称自体は珍しいものではなく、群馬県の中だけでも相当数在ります。
ていうか多すぎ。
※Google Mapよりキャプチャー
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何故、この武尊神社が、草木ダムの底へ眠った神社の移転先だというのか。
私がよく見ているサイト「山行が」様の草木ダム遺構レポートの中で、移転先に言及している記事があった為です。
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正に、富弘美術館の裏にある高常寺の裏に、この武尊神社は存在します。
この美術館は、群馬県勢多郡東村(現みどり市)出身で、四肢に障害を持ちながらも口に絵筆を加えて絵画を描く事で知られる星野富弘氏の美術館です。
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今回は、最初の地図でいう、一番右端の武尊神社へ行ってきます。
という事で、到着しました。
立派な鳥居です。
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荘厳な神社ですが、現在は使われていないようです。
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「ほんとにあった! 呪いのビデオ」なる心霊ビデオや、狩野英孝の肝試し的な番組に出た事で、心霊スポット愛好家には有名な場所のようです。
老婆の霊が出るとの事で、探索した後に何かが追ってくる気配がするとか、エアガンと迷彩服で武装して夜に乗り込んでいる方々が居たりと、何かと頭の痛そうなところです。
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何故、廃神社となったのか。
理由は、ネット上では発見出来ませんでした。
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それっぽい錠前が到るところに。
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開いてる場所があったので、中にお邪魔します。
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ろうそく風の電灯が気になります。
これは、いつの頃のもの?
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和太鼓かな。
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実は、この和太鼓には重要な記載があったのです。
著名な廃墟愛好家サイト様によると「昭和48年11月 武尊神社新設記念」と記載されていたようです。
草木ダムの補償締結・着工が昭和48年(1973年)なので、神社移設と時期が一致しますね。
数年前まではきちんと台座に載って、キレイな状態だったようなのですが…。
太鼓の革張りは破られ、台座は階段下に打ち捨てられていました。 alt


色々なサイトの話を見ると、ご神体は神主が持ち出しているようで、この神社は抜け殻のようです。
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廃墟として見た場合、面白いものは特にありません。
他者様のサイトでも、共通の感想のようです。
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本殿には階段がありますが、多少の高さがありまして容易に行けませんでした。
という事で、行きませんでした。
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そもそも開いているのは、嫌だね。
出てきそうじゃん。色々と。行く気起きないよ。
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なんで、すぐ壊してしまうん?
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麓から歩いてきましたが、車を目の前に停めて撮影も出来る程度の道・スペースです。
86は、遠慮しました。
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正面の、壊れた鳥居から眺めると、小さく立入禁止と書かれた柵がありました。
せめて側面にも…。
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水没した村の人々の、神社の新設を祝った跡が残る、寂しい神社でした。
ただ、廃れてしまっただけ。
月刊ダム日本によると、230世帯の半分は、移転を余儀なくされたという事です。
寺と檀家に対して、神社と氏子がどの程度、神社維持の関係に努めるのかはよく知りませんが…。
多くの住民が移転してしまっては、維持が厳しいのも致し方無いと思われます。
大変な無念さが感じられ、二度行きたいとは思えない雰囲気を感じました。
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Posted at 2018/08/16 05:44:41 | コメント(0) | トラックバック(0) | 廃墟 | 趣味
2018年07月16日 イイね!

群馬県みどり市の草木ダムには遺構が沈んでいる

群馬県みどり市の草木ダムには遺構が沈んでいるインパクトブルーのツーリング後、群馬県佐久市へ宿泊しました。
これは、翌日に群馬県みどり市の草木ダムへ向かうためです。
草木ダムは、1977年に完成・運用された、利根川水系の重力式コンクリートダムです。
ダム湖には東村神戸・沢入地区の他、旧国道122号線、旧国鉄足尾線が沈んでいます。
水位が低い時にしか見る事が出来ず、7月初旬~10月初旬以外は大抵沈んでいそうです。
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草木ダムへ到着しました。
肝心のダムの写真を撮っておりませんでしたので、Wikipediaより。
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とりあえず、草木湖を周って、オレンジの〇まで行きました。
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ちょっと道路との段差が激しい駐車場に停めます。
2014年頃には段差が無かったようですが、道路の再舗装時に150mmほど低くした為のようです。
ちょっとヤバいかなーと思っちゃった!
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階段で下れます。
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草木公園と書いてあります。
ここより下ると、車両進入禁止のロープがあり、ボートでダム湖に出られます。
しかし、レンタルはしていませんのでマイボートが必要となるようです。レベル高い。
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良い駐車場があります。出入口は、速度の出やすい国道に面しています。
国道直前まで急な坂になっているので、出るのは少し気を使いそうです。
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赤い、草木橋を下から眺める事が出来ます。
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草木橋の下には、石畳があります。
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ここには、元々神社がありました。
近くの山中にある、武尊神社であると言われているようです。
廃神社になってしまっていますが…。また後日触れます!
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鳥居の跡、階段。どうみても神社です。
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ここまで残っているのは、良いですね。
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元々の国道が横切っており、参道は谷側に存在したそうです。
ダム工事の際、参道も社殿も、発破で粉砕されたという事です。
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 今昔マップ様を見ても、やはり神社が。すぐ近くに学校もあったようです。
また、足尾線が沈んでいる事も分かります。
本当は足尾線廃線跡もあるのですが、行きませんでした。すみません!
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よく分からない遺構も
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あるわけですが。これはダムに沈んでから作られたようです。
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中でも、はっきり残っている遺構があります。
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旧国道122号線の橋です。
石垣もキレイで、現役で使っているとしても違和感ありません。
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名前は、内手橋。
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読み方は、うちではし。
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沢の名前は、打出沢。恐らく、うちでさわと思われます。
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日光大間々線。
ちなみに、122号線という名前は、1963年までは茨城~群馬間を結ぶ現国道50号線の事でした。
1963年に、二級国道122号線⇒一級国道50号線に昇格した為、東京~栃木を結ぶこの区間に122号線の名前が与えられました。
この横にも、竣工年銘板があったのに、見逃してしまいました…。
1957年竣工で、20年後にダムへ沈む事となりました。
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86を乗り入れたい。
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オフロード車の宣伝に合いそうですね。
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現行の草木橋と、沈んだ内手橋。
他にも橋があるのですが…行き忘れました!
適当すぎんだろ^_^
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一応、上からもツーショット。
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中途半端ですが、草木ダム遺構はとりあえず終わりに。
残りの橋と足尾線の廃線跡は、また次回^_^ 行くなら来年でしょうね…。
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Posted at 2018/08/11 18:05:08 | コメント(2) | トラックバック(0) | 廃道 | 日記

プロフィール

「[整備] #NSX トランクダンパーがぶっ壊れたので変えた https://minkara.carview.co.jp/userid/1644328/car/3056235/8313374/note.aspx
何シテル?   07/27 22:33
青い86/NSX/S2000と言えばこのヒト…というのを目標に、ブルーの86/NSX/S20000で楽しんでいければと思っています。 無言フォロー歓迎です...

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