
お題目の広島弁が読めなかったらゴメンナサイm(_ _)m。
このコーナー、とうとう20になってしまったけど16の時点で確か
「あと五つぐらい~」
って言いましたよね。
だけど、、
「えすくわぃあ」
って車名が出ると二、三言いたいことがぶわっと。
(どういう意味やねん?(-_-;)
さて、今回はむしろ三菱スバルが戦犯かなぁ。
以前、ミニバンが流行する前には、
「グリルレスデザインは不人気の条件」
と言う不文律があった。
ヘッドライトの間には額と網目を凝らした「グリル」というモノがないと日本車は格好がつかないと言われてた。
インフィニティーQ45、コルディア(XP)、プレセアとか、ヘッドライトの間をまろやかなパネルで覆った車は大抵売れない君を呈してしまう。
お題目写真のN60/70系ЯVRも最初はグリルデザインを押さえたデザインで始まったが、後期型ではライトの高さ一杯にグリルを拡げて小粋さを失ってしまった。
グリルの無いスポーツカーでさえフェアレディZのS30/Z32系ではトップコーンを取り払ったりわざわざヘッドライトの間にグリルを噛ますパーツさえ売られてた。
日本人ほどグリルの大好きな人種は居ないんじゃなかろうかなほど。
ただしこのグリル、ミニバンを見ると解る通りぢつは今や有用無意味の存在になってるのだ。
基本的には今の車、殆どバンパーのほうに大穴を穿ってますから(-_-;)。
また、キャブオーバー車を見ると解る通り車の前に穴ぼこを開けなくても車が動くに充分な冷却性能は得られる。
そして最近はちゃんと空力を算乗してるんでラジエターをちゃんと設計してれば本当は車体に穴なんて開けなくても冷却性能は得られるんである。
~この事実を巧く表現したのは初代ワゴンRだった。
この車はラジエターが左側のライト下からバンパー目一杯に配置されてその通りにグリルが穿たれてる。
残念ながらこの縦目ライトのレイアウトを巧く表現したデザインが代を重ねる毎に無くなってしまったが、私はこの車でスズキのデザイリングの力量に惚れ直したぐらい。
そう言う事実があるのにもっとおかしいのが高性能車にこれでもかと穿たれたボンネットやフェンダーの穴。
グリルやフィンがごちゃごちゃ開いてるのが偉いんだという試行錯誤の産物が信奉されてるフシすらある。
コレこそデザインの貧困極まれりなのだ。
「あぁ~ナニ言ってンの?エンジンの冷却性能は高性能車の常識だよ~」
なんて言ってるあなた。
その冷却性能ってどういう意味を言うのか解ってるんだろうね?
俺は工業高校で発動機の授業を受けたときにいの一番に教わった言葉はコレだ。
「エンジンは冷やすことで性能が落ちてしまう。それでも冷やすのは車の部材が発熱に耐えきれず融けてしまう」
つまり、エンジンの出力は熱量に基づいて発揮されるモノではあるが、材料が持たないから折角発生した熱をむざむざ動力にするまでもなく捨てないとイケナイのだ。
ターボはその溶融のレベルにまで高熱化するのでこれにはダクトなどが必要だろう(お題目写真)。
日産が一回セラミックでタービンを造ったが、合金技術の進歩でタービンを高価なセラミックで造る理由を見失ってしまった。
ヒートコントロールを巧くやることが設計の妙ではあるが、特にランエボインプなんかの高性能車にぼこぼこパネルの穴が開いてるのは高出力の無駄遣いに他ならない。
ラリーに使うならイイ。あちらはほぼスロットル全開でひたすらエンジンを回しまくるから。
一般道でそこまでエンジンを回すのか?
してたらタダの迷惑走行なんだが(-_-;メ)。
こたつに原子炉を使ってるような話になってくる(過論だけどね)。
しかもランエボのプロモで見たことあるけど、コイツで水溜まりに突っ込んだらエンジンが思い切り水を被って、その水蒸気が冷却ダクトから盛大にフロントガラスに吹き出してた。
ドライバーも慌ててワイパーを動かしてたからけっこうアワ喰ってたんだと思う。
それでもラリーはイイ。
コースは閉鎖が基本だしドライバーにはコースの下見が義務づけられて駒図と呼ばれる細かい地図がある。
一般道にそんな物はないぞ。
まぁ車の設計に良心があるうちはこんなモノ市販に於いて塞いだり略したりしたんだけど、三菱GTOの時のフェイクフェラーリデザインでは穴のないブレーキフィンをこてんぱんに叩かれて、それがランエボの穴ぼこスタイルに繋がった経緯もある。
~まぁGTOの場合はフェイクが先立って車体設計が漫然としてたトコも辛かったんだが(-_-;)
無茶言ってるのは一部の蒙昧なユーザーのほうなのだ。
かようなように、車体に穴ぼこを開けると言う状況は車の走行性能からはある意味反した行為でもある。
そもそもモノコックが是の今の車体設計の強度や空力をわざわざ落としてるわけだし。
一方でブレーキは冷却性能云々とかでお題目写真のフォグランプ脇に穴ぼこ開けながらホイールカバーで塞いで空力云々とか(-_-;)。
コイツは鍛造リブホイールで風通しを良くしてやればいい方面もあるが、そもそも制動力を重視すればドラムブレーキの方が数段強力なのだ。
回る板を指で挟むのと、筒を内側から手の甲で面一杯に突っ張るのとでは全然力の入り具合が違うだろう。
トラックだってドラムブレーキが主流だし。
(鉄道はディスクが主流だが、こっちは電動機による制動が主眼でブレーキはあくまで補助)
ただドラムブレーキは連続使用に弱く水が中に入るとお陀仏という側面でワンランク低い性能に評されてるだけなんだ。
まぁサーキットやオフロードで使いっぱなしでない限り一般道ではリアはドラムブレーキの方が安心なのだ。
ココも理解しないでやれマルチキャリパーだのを信仰するのはけっこう危険だ。キャリパーが大きければ偉いんなら、ローターの半分は覆ってるであろうし。
まぁディスクブレーキは整備性などの美点も多いけどね。
こんなように車の「冷却」という事象は正しく理解しておく必要がある。
あなたの信じる「高性能」、その用が本当に立ってますか?