
最新型のアクアにしばらく乗る機会があり、どんなものかとドライブへと出かけました。
結論から言えば、フツーな方がフツーに日本の市街地乗るには満足できる内容でしょうか?
初期型は洒落た外観ですし、特にコスパ重視される方には喜ばれるのではないかと。
先ず見た目ですが、この型になりフロントオーバーハングを延ばしてFord顔になったのが目につきます。
これは残念です。
初期型のバランス良さが懐かしいですね(^_^;) シトロエン顔なのは大問題ですが、躍動感と凝固感を両立しキュートさも感じさせるスタイリングは魅力的で国産車の中では出色な出来映えかと。
そんなキュッと締まった内巻きな基本デザインにのっぺりと長くエラも張り出しノーズをくっつけたらねぇ…
全てブチ壊しです。
ここ5年くらいでモデルチェンジ&フェイスリフトしたトヨタ車はこんな感じにAピラーを前後して別のクルマに見えるスタイリングなのは問題でしょう。
そんなアンバランスなスタイルも、新型カローラを見る限り今後のトヨタ車からは矯正されそうな気もしますね。
居住性ですが、前後方向のスペースはゆとりがあります。ドラポジも足を投出す様な姿勢となり、良い意味でBセグらしさを感じられず驚きます。
そんなパーソナルな雰囲気作りはVitzとの差別化の為もあるのでしょうね。
後席の頭上とトランクスペースはスタイリングの為に割切りで仕方ないでしょうが、フロアが高いのでその辺りを詰めればより良くなるとは思います。
何となくツメの甘さ残るパッケージです。
内装は斬新なデザインが目を惹きますが質感は低いです。しかし価格を考えると仕方ない事ですし、外観のイメージに合わせたデザインには見えるので目くじら立てる事も無いかと。
ただ、設計が古くデザインに振り過ぎた為か操作性や視認性は駄目ですね(^_^;)
ドラポジは及第点かな?
トヨタ車に有りがちな寝そべったポジションの方がしっくりきますが、マトモなドライビングポジションでも程々に大丈夫です。
シートの出来はロングドライブには耐えられず、連続1時間の走行で腰への負担が限界に。腰への圧迫感が強すぎです。
ただホールド性は良く、その点は評価出来ます。
動力性能は、市街地では言う事なしの能力で高速では物足りないという二極化された印象です。なので割りきれば問題ないかと。
アクセルコントロールは暫く走ると慣れます。60㎞までならハイブリッドと言えど思い通りにエンジンパワーをコントロール出来るのは楽しく、適度なエコランのコツも覚えるとより楽しいものです。80㎞以上ではエンジンが唸る割には推進力に乏しいですが、実用上充分な加速はします。
イロイロと試している中で理解した事も。
市街地を猛烈に遅く走るハイブリッド車をよく見かけますが、アレは無理にEV走行してるから鈍足なんだなと。
そんな事しても回生エネルギーが追いつかなくなるので大してエコでも無いかと試した結果思うので、そんなエゴなエコっぽい走り方って…
ブレーキフィールは回生ブレーキにフットブレーキが加わる所で癖がありますが、慣れればソコソコにブレーキ踏力をコントロールできます。
気持ち早めにブレーキングを開始させて回生ブレーキをフルに使う範囲までの減速ならスムースさを保てますし、回生エネルギーを効率良く貯めれるような感じですね。
足回りは小気味良さを演出したいのか、バネが固めな印象です。おかげでVitzよりは走り易い印象ですが、ステアリング操作に対するクルマの反応が予測不能なのはVitzよりマシとはいえ基本的に変わらずです。
細かく書くと、そもそもタイヤの接地感が乏しいのでアレですが…
フロントの反応は、中立からステア操作をすると1呼吸おいて一気に舵が立ち上がりますが、さらにステアするとその後は舵の反応が鈍くなり、そんな不感症な部分を超えてさらに追い込んでいくと最終的にはフロントが巻込みます(^_^;)
ステアリングを戻すときも、まるでハンドルに大きな質量が残ってる様な感じに中立付近で舵が残ってしまい慌ててステアリングを修正しなければいけませんね。
パワステと剛性不足が原因なのか、操舵に対するリニアさに欠けます。
駐車するような遅い速度から高速道路の様な速い速度域、どんな速度域でもコレでは自分の思うようなラインをトレースする事は出来ません。
アクアに限らずこの手の症状のあるクルマは意外に多く見受けられますけどね。
リアは何処までも粘ってくれるのかな?と、少し走ってそんな風に思えましたが、グリップが抜ける感覚が低い領域で不意に襲いかかってきて焦ります。そんな感じに突然テールリバースする気がします。
因みにリアの接地感はフロント以上に乏しいです。
従ってコーナリングする操作に対して前後輪ともバラバラで予測不能な動きをするので、駆け抜けることはしませんでした。
とはいえ、現行Vitz初期型と比べあやふやなクルマの動きが半減されているので、フツーに小気味良く走る分には危険さは無くキビキビと走れるかと。
先に述べた件と固めのバネのワリにロールスピードが速いので狙ったラインは外しますが。
乗り心地はバネが固めな事もありソレなりで、その辺りを差し引いてもバネ下がバタつき過ぎな印象は受けます。
とはいえ不満が出ない程度には纏められているのでは?
燃費は良いですね、流石です。
市街地で22㎞以上、高速と郊外路のミックスで25㎞以上を記録したのには驚きました。
改て考えると、アクアは良くも悪くも上手く日本人のニーズに合わせて作られているな〜、と良い意味でも悪い意味でも感心しました。
同クラスのVitzやパッソとの区別というかこの2車があるからこその思いきったキャラ分け、ハイブリッドのプリウスとのクラス分けを考慮しつつの、ハイブリッドのイメージを特別なモノを所有する優越感として感じられるようなクルマの雰囲気にしながらも、コスパを優先に仕立てられてるのが印象的でしょうか。
いくら先々代プリウスで減価償却されているとはいえ複雑なハイブリッドシステムを搭載してる割には安いと思います。
さらに酷い操縦性の先代プリウスや現行Vitz初期型に比べ、コストが許される限りでしょうが、少し改善されている所にメーカーの最低限の良心を感じれたのも良かったですね。
たまには日本で売れているクルマをジックリと乗ってみるのも良いものですね。
日本の街や環境を日本車で走る便利さを改めて実感できます。とにかく気楽ですからね。