
といっても、洗車自体そんな大それた事でも無いのですが(^_^;)
本年も宜しくお願い致します。
自分の好きな珍しいクルマを洗車している方をお見かけし、お声をかけてみました。
そのクルマが冒頭の画像です。
詳しい方が見れば何の車種でどんなグレードかお解りになると思いますが、この写真ではフツーは解らないでしょうね。
洗車場で気になるクルマを見てしまうとついつい声を掛けがちでして。
どんなクルマだったかというと、例えばタイプ1、159、ブレラ、Fタイプ、DS3、348等などであったり…
それが縁で後に繋がる事もあったりで面白いものです(笑)
この角度から見れば解りますよね。メルセデスのW124タイプです。
"最善か無か" そう掲げていた当時のダイムラーの哲学に則った最後のミディアムクラスのメルセデスです。
この頃のEクラスは上位グレードで3㍑NA級の直6を積んでいますが、このクルマには500Eの名の通り5㍑V8のエンジンが収められ、現在に至る驚速セダンの先がけ的な存在になるのでしょうか?
BMWにはM5が有りますがセダンとしてはレーシー過ぎるような気もしますし、初代アリストだと瞬発力なら同等でしょうが持続力を含む諸々の完成度が追いつかないでしょう。
強心臓を得た500Eはクルマとしての完成度を高める為にポルシェ社の協力を仰いでいます。
シャシ関係のセッティングであったり、生産にあたりダイムラー社がホワイトボディをポルシェ社に送って独自の補強が為されて組立られているとか…
元々オーバークオリティに設計された素材をベースとし、更にシャシにポルシェチューンが施されるなんて聞いただけで心躍ります。
そんなこんなでオーナー様にイロイロとお話を伺います。
語られる性能云々はスペックや逸話が大好きな日本人の都市伝説の様なものですよ… と謙遜されますが、驚異的な総合性能を秘めたクルマには変わりないかと思いますよ(^_^;)
実際に下回りを覗くと至る所が補強されてるそうですし、アルミホイールも一見すると他グレードと同じ様に見えますがリム幅も違うし鍛造製に切替られているそうで。
ホイールの裏側を触ると肉抜きされてるのが解ります。
他にもW124自体がオーバークオリティに作られている具体的なお話も興味深かったです。
トレッド拡張と幅広タイヤを収める為に大きくされたフェンダーフレアと、安定性を高めるために控えめに落とされた車高と控え目なエアロ。
ホイールの件も含めて必要最低限なモディファイに留めているのが当時のメルセデスらしくて素敵です。
オーナー様が仰っていましたが、高級と豪華は違うものだと。自分も同意見です。
クオリティを求めると自然と調和のとれたものとなり、決して華美には成らないとも。
ダイムラー社の求める高級とは豪華ではなく品質でしょうから。
逆にささやかな外見の違いだからこそ、余計に凄みを感じさせてくれるのだと思います。そんなオーラを持ったクルマがバックミラーに映るとプレッシャーを感じちゃいますよね。
他にも色んなお話を聞けて時間を忘れてしまいました。
車歴や他にお持ちのクルマが凄かったり…
それだけ多様な名車を味わう胆力をお持ちの方なので、クルマの本質を見抜く事も容易いでしょうから今の愛車達から乗り換えれないのは容易に想像がつきます。
以前、ベンツを批判した事がありますが、好き…というか憧れを感じるメルセデスも多くあります。
500Eもそうですが、W124シリーズ、ガルウィングな300SL、先代C63 AMG等など。
最善か無か。メルセデスといえば理想や理性を追い求めた作品にも憧れますが、理性の仮面の内にある底知れぬ狂気を秘めたクルマにも惹かれてしまいます…
気さくなカーガイの方にお会いし、年明け早々に面白いお話を伺えて良い正月の想い出となりました。
Posted at 2018/01/07 23:11:42 | |
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