トヨタ マークX 350RDS 試乗記

本日は東京遠征へ行った際に、MEGA WEBにて先月22日にマイナーチェンジされたマークXを試乗予約することができましたので試乗してまいりました。試乗グレードは最上級グレードの3500CC　350RDSです。今回は大変試乗距離が短くかつ最高速度40km/hまでの試乗記となります。

エクステリア

フロント


リヤ


サイド

今回はフロントマスクを中心に変更されました。最新のトヨタ顔となったのですが、ちょっと顔が濃くなったような印象ですね。リヤのテールランプレンズはMC前まで販売されていたG'sの物に変更されたのですが、これは明るいホワイト、シルバー、ライトブルーのボディカラーとのマッチングがイマイチのような気もします。しかしそれ以外の部分では今現在においてもトヨタブランドのセダンのエクステリアではカッコ良さやバランスは1番ですね。

インテリア

MC前のモデルとさほど変わった印象はありません。クオリティもまぁまぁのレベルですかね。ただ、ステアリングホイールに使用されている革はベーシックグレードでも乗り出し300万円超のクルマとしては感触がザラザラで、もう少し上質な革を使って欲しいですね。
チルト＆テレスコピックステアリングは電動式が装着されていて、この電動式はドライビングポジションが決めやすくイイ装備だなと思いました。

シート

フロントシート


リヤシート

シートの生地についてはさすが最上級グレードということもあって合皮＋ウルトラスエードと申し分のない生地が使われていました。掛け心地もクッションの長さも妥当な長さでなかなかコシのある座り心地でしたね。ただ、バックレストの高さはフルフラットシートのアレンジ性を優先したためかほんの少しだけ低めな印象を持ちました。
リヤシートについては頭上高は少々低めながらも足元の広さは十分でした。

エンジン・トランスミッション
3500CC直噴DOHCエンジンと6速ATの組み合わせで、パワーとしては全く申し分なく、またアクセルを踏んで急に飛び出すようなこともなく大変扱いやすいエンジンだな、と感じました。
アクセルを踏んでコンマ1秒の溜めを作ってからフワッと滑らかに加速していくこのエンジンはまさに絹のような滑らかさを感じましたね。
6速ATはキャリーオーバーですが、これまた直結感の薄い感じがこのクルマのキャラクターに合っていて、終始リラックスして運転できました。
正直燃費と税金さえ考えなければ理想的なパワートレインなのですが、もはや燃費を考えると大排気量6気筒エンジンは淘汰される運命になってしまうのでしょうね。

サスペンション・乗り心地

標準装着されるタイヤは235/45R/18のヨコハマdb

サスペンションは最上級グレードであるこのクルマにはショックアブソーバーの減衰力を電子制御で変更できる電子制御サスペンションのAVSが標準装着されていて、1周目はノーマル（エコ）モードで2周目はスポーツモードで走行しました。
ノーマル（エコ）モードでは路面の凹凸が大きい部分のコースを走行すると、やはり減衰力が不足するせいかタイヤが多少バタつく傾向が見られますが、スポーツモードではショックアブソーバーに減衰力が高められる分だけゴツゴツするものの、タイヤの暴れが気にならなくなるので、おススメはスポーツモードでの走行になるのですが、スポーツモードONで走行するとエンジンマネジメントもスポーツモードになってしまうのが残念ですね。どうにかエンジンとサスペンションを切り離して制御はできないのでしょうか。
またステアリングもノーマル（エコ）モードでは235㎜というタイヤの割には軽すぎてインフォメーションも薄いので、こちらもスポーツモードが妥当かなと。
足回り全般としてはトヨタの中では高級の部類に入るクルマだけあってカーブでのロールも少ない割には乗り心地も良く、終始リラックスして運転できて好印象なだけに電子制御の設定が少々悔やまれる印象でしたね。

総括
現行のマークX、これが最後の改良と言われているだけではなくてこれが最後のマークXと言われています。クルマの出来そのものは熟成され完成度も高くイイクルマに仕上がっているように感じましたが、今回のマイナーチェンジで安全装備の充実を口実に値上げされ販売は一層厳しいものになってしまうかなとも感じています。