
本日は10月11日に商品改良が発表され、11月22日に発売が開始されたCX-5のガソリンターボモデルに試乗しました。試乗グレードは25T L Package(FF・3,326,400円)となります。
正直、この試乗記は今年最も厳しいことを書いた試乗記です。オーナーの方やCX-5のファンの方はスルーしていただくようにお願いしたいとともに、個人の感想としてご了解いただければ幸いです。
【エクステリア】

フロント ボディカラーはチタニウムフラッシュマイカ

フロントサイド

リヤ
今回の改良ではエクステリアに変更はありませんでしたが、隅々までデザインされていることもあって、まもなく登場から2年が経過しようとしていますが今だデザインの新鮮味が薄れないところはさすがマツダのクルマだな、と思うところであります。
【インテリア】

ダッシュボード
今回の改良で変更されたのはマツコネのアップグレードだけで他に変更はありませんでした。しかしクオリティの高さは相変わらずで、価格に対する高級感はしっかりとあるインテリアだなと感じます。
【シート】

フロントシート
シートも変更はアナウンスされていませんでしたが、L Packageに使用されている本革が変更されたかもしれないですね。ザラっとした感覚が少なくなりクォリティが上がったように感じられました。元々掛け心地が優れているシートなので表皮のグレードアップは嬉しい変更かなと思います。
【エンジン・トランスミッション】

トランスミッションはガソリンターボモデルは6速ATのみの設定
2,500CC直列4気筒DOHC直噴ターボエンジン(230PS・42.8kgf.m)と6速ATの組み合わせになります。
今回の試乗は渋滞と前走車のノロノロ運転によってその実力を感じる場面になかなか恵まれませんでしたが、加速力はディーゼルターボエンジンと同等ながらアクセルを踏んだ瞬間からあっという間に目標速度に達するところはさすがガソリンターボエンジンだなと感じました。例えていうとガソリンターボエンジンはアクセル踏んですぐにスゥーッと加速が伸びていく感じで、ディーゼルターボエンジンはアクセルを踏んでほんの少し間をおいてグワーッと加速していく感じでしょうか。
このエンジンはアイドリング時はエンジン音がしっかりと聞こえてくるのですが、走り始めると本当に静かですね。というか走り始めるとロードノイズしか聞こえてこないくらいです。この静粛性の高さもガソリンターボエンジンならではですね。
【サスペンション・乗り心地】

装着されていたタイヤは225/55R19 トーヨープロクセスR46
フロント・ストラット式 リヤ・マルチリンク式で構成されるサスペンションはドライバー誌12月号によれば新たにGベクタリングコントロール・プラスの導入によりショックアブソーバーやスタビライザーの設定が見直されたとのことですが、個人的には今回の見直しは突き上げの少ない乗り心地を確保するためショックアブソーバーの減衰力が弱められたことでかえってタイヤのバタつきを感じてしまい、ちょっと…な感じですね。
同じドライバー誌でホンダ CR-Vとスバル フォレスターとの比較記事があったので引用しますと、自動車評論家の戸田治宏氏はフォレスターの評価として「(CR-V)に対して乗り心地重視。路面からの突き上げを柔軟に吸収する柔軟性はSUVでトップレベルと言っていい。半面、コーナーでは初期から明確なロールを許し、限界はそれなり。…(後略)。」そして今回改良されたCX-5の評価は「(CR-Vとフォレスターの)2台の中間を思わせる。サスは路面に対してしなやかに追従しながら操舵に対してリニアなロールスピードを両立。…(後略)。」とありました。先々週たまたま友人が試乗で運転していたフォレスターに同乗していて助手席に座っていて感じたことはフォレスターのほうが明らかに「サスは路面に対してしなやかに追従しながら操舵に対してリニアなロールスピードを両立。」といった感じで、今回試乗したCX-5のほうが明らかに「乗り心地重視でコーナーでは初期から明確なロールを許している。」ように感じてしまいました。カーブを曲がる時では、CX-5のほうが明らかに乗り心地重視のソフトなセッティングでロールを許しながら旋回していくのに対し、フォレスターは骨格で突き上げをいなしながらさほどロールを感じさせず、まるでコンパクトハッチバックのように軽快に曲がるセッティングとなっています。
今回の商品改良前に試乗した1回目の商品改良モデルはショックアブソーバーの減衰力がしっかりとあって、やや硬めな乗り心地ながらタイヤのバタつきもよく抑えられていて気持ちよく運転できていたけど、このセッティングは一般ウケはしなかったのですね。ちょっと残念。ただ、ハリアーやエクストレイルの売れ行きをみると私のほうが明らかに変わり者なんでしょう。ともあれ今後の改良に期待したいところです。
【総括】
CX-5の試乗記、大変厳しく書いてしまいました。どうもメーカーがCX-5の売れ行きがクルマの実力に対して売れ行きが思ったように推移していないと感じているみたいで、その理由を「乗り心地」に求めてしまったような感じを受けます。
ターボエンジンの実力は素晴らしいものがあり、内外装のクオリティもライバル車よりも高いものがあると感じるので、毎年行われている改良の中でサスペンションのセッティングが見直されていくことを期待したいですね。
このブログの撮影機材
カメラ Panasonic LUMIX G8
レンズ Panasonic LUMIX G X VARIO 12-35/F2.8 ASPH. POWER O.I.S.
Posted at 2018/12/23 21:27:42 | |
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