どんより

毎朝、天気予報を知らせてくれるメールサービスは１日中傘マーク。

カーテンを開けると遅く起きたというのに雨が降った気配はなく、どんよりとした空。

用事を済ませにエボワゴンで出かける。

昨日の陽気で満開になった桜は、もう花びらを散らしている。

道に散った花びらはクルマが通ると巻き上げられる。

晴天なら風情が有る光景なのに、このお天気ではゴミにしか見えない。

住宅街の公園で咲き誇る桜に目を止める人もいないようだ。

今年の桜は不幸なようです。


混み合った二車線の道、左車線から駐車車両をよけて、
やや強引に右車線に入ってきたレガシィ

右に移る時に開いている窓から、右手が出てきた。

挨拶で手を上げたのだと思ったら、持っていたタバコの灰をポンと窓の外へ

何だコイツ

その後も窓から灰を捨て続け、案の定というか予想どおりに最後は吸い殻をポイ捨て。

「オマエみたいな奴がいるから........」

と、喫煙者にお決まりのセリフをつぶやいてみる。

「全く、どんよりだよ........」


次に、前を走っていたのはアコードワゴン。

右側の窓から細かいカールした黒い毛が外に出ている。

ワンちゃんかな？

と思ったら

アンちゃんだった。

窓にもたれかかり、死んだような目をしてボーッと外を眺めてる。

「ホントにどんよりだよ.......」


夕方、家に戻る頃には雨が降り出した。

「どんよりじゃないのかよ！」