ナンゴクナラデハ

土産を買いに出た街中には
もう雪自体は殆ど無く

クルマが巻き上げる土ボコリと
乾いてはいるけれど泥まみれのクルマのボデーが
雪の痕跡として残っていた


昨日まで雪が舞っていたとは
思えないほどに暖かかったので

ちょっと窓を開けて走っていたら

昔どこかで聞いたことの有る

プチプチプチプチ
という音が聞こえてきた


何？


横を走るタクシーが立てている音

その後も何台かのタクシーが
同じ音を立てて走っていた


こ、これは！？

ス、スパイクタイヤ？？？



考えてみれば一理有るような気もする


年に数回

それも大抵は午後には溶けてしまう南国での雪

チェーンを装着してもあっという間に意味が無くなるし

かと言って場所によってはほんの短い区間でも雪が残っていることも有る

しかもそれが坂の町ゆえに急坂に残っている可能性は高いから
確実な滑り止めは必要

かと言って
スタッドレスを準備しても

殆ど磨耗しないうちに数シーズンが過ぎて
滑り止めとして役に立たなくなってしまうかもしれない


粉塵の問題で製造販売が数十年前に規制されているはずで
使用についても北国の自治体では規制されていると思うけど

南国では規制されていないのだろうか


まあ、年に数回でタクシーだけの使用であれば
粉塵問題になるとはあまり思わないけれど

本当にスパイクタイヤかなと思って
それらしいタクシーのタイヤを注意して見た時に

激しく空気圧が低そうだったのが気になった

数十年前に買ったタイヤを雪が降った時だけ装着して
現在まで使い続けているのかもしれない

それはそれで危険だから
そろそろ別の対策を考えて欲しいところ

高いけど韓国製が買えるという噂も有るようだけど

こういうケースで経済面と安全面を両立させる
ベストな対応はどういうことになるのだろうか？


スノーソックス？

樹脂スパイク？