ナガレニマカセテ

足跡だけをたよりに
深い雪の中を進む

少し間隔があいて生える木の
間を通るルートなので

足跡はたまにいくつかのルートに別れては
また合流を繰り返す

本来は景色の良い
尾根沿いのルートのはずだけど

足跡は極力短距離で進んで行ったみたいで
視界の開ける場所は全く無かった

正規のルートではない証拠に
下が踏み固められていなくて
深く足が雪にはまり込むこともしばしば

それでもとにかく足跡を追うしかない

ところどころに
登山ルートを示すと思われるリボンが
枝に結ばれているのを発見しては
概ねの方向は合っているんだろうと
信じつつさらに足跡を追いかける


反対に山頂を目指す登山者にも全く出会えないのは
このルートが下り専用なのか
雪が激しくなってもうこれから入山する人はいないのか

１時間ほど誰とも出会わないまま
新道峠を示す標識の場所へ

登り口のみつえ青少年旅行村の方向を示す標識も有り一安心

そこからは割とルートが明確な道

ただしかなり急こう配の下り

なるほどこれを登って来るのはかなり大変そうだ

階段でもないので
かかとに体重をかけて雪を激しく削りながら坂を一気に下ると
クルマが通れる幅の道に出て
たぶん１ｋｍくらい延々と歩いて
ようやくゴールしたのは午後４時

往復６時間もかかってしまった

とはいえ一応想定の範囲内

凍っている場所も無かったから
アイゼンも結局使うことなく
スノトレで思いっきり深く真っ白な雪が楽しめて良かった



途中でカメラが使えなくなってしまったのが
唯一の問題だったかな