えぼかぁごのブログ一覧

秋田雪国ツアーの翌週は
見計らったように暖かで

春はもうすぐそこって感じ



写真は小岩井農場の一本桜

天気が良ければ
バックには標高２０３８ｍの岩手山がそびえ
農場のなだらかな地面に１本だけぽつんと立つ樹は
それだけでも充分に絵になるところ

この桜が咲く頃は
まだ岩手山には多くの雪が残り
地面には牧草の緑が広がり
さらにきれいな１枚の絵として彩色されるんだろう



東北には弘前城とか角館とか
全国的にも名前の知れた桜の名所が多く有る

当然のことながら
東北地方に桜前線が北上するのは遅い方で
４月も後半

日本人として
桜にはやや特別な感情が有るから
これまでも多少なりとも
桜の季節にはやや興奮して遠出もしながら
それなりに桜を見に出かけた

比較的近い場所の桜を見に行ったとしても
時期が違うからその気にさえなれば
東北の桜を見ることはそう難しいことではなかったはず

しかしながら
これまで東北方面にわざわざ桜を見に出かけたことは無い

S耐で仙台に出かけた時に丁度
桜が真っ盛りってことは有ったのだけど

仙台で桜を見ても
今一つ心の中は盛り上がってはいなかったような気もする

普段住んでいる場所が東北よりは南側だから
もう散々桜を見て飽きていたのか？

南の方で育った人間としては
桜は丁度入学式の季節
新しい年度が始まるタイミングに咲くもの

東北より北では
五月病が始まる頃に咲くもの

同じ桜でもなんとなく季節外れに咲く
別の品種のように思えていたのかもしれない



今回
秋田という豪雪地帯を旅して思ったことは

ほんの数日の旅ごときで分かった風なことを言うのもどうかと思うけれど

豪雪地帯で冬を越すってことは本当に大変なんだろうなということ

豪雪地帯でなければ
除雪作業はちょっと脇に雪を除ければ済むことだけれど

豪雪地帯ではそういうわけにはいかなくて
大量の雪はどこかへ運んで行かなければならない

今のように
積雪自体が少なくなって
大型の除雪機械が使えるようになっても大変なことは変わらないし

かつては
積雪自体が多くて
除雪を人力に頼らざるをえないとなれば
それこそ死活問題

交通は遮断されるから
冬の食料は冬が来る前に備蓄しておかなければならないし
屋根の雪を下ろさなければ家ごと押しつぶされる

まさに白い怪物との闘い


毎年その冬を越せるのかどうか
少なからずの不安を覚えつつ冬を迎えることになっていたことだろう

白い怪物が去った後に
葉を落として一見枯れ木のような状態から
一気に花を咲かせる桜の花は

冬を無事に越したことに対する
ご褒美みたいに思えるんじゃなかろうか



厳しい冬と闘ったわけではないけれど

今年の春は桜を見に
また東北を訪れてみようかな