レクサスRX350 “F SPORT”　試乗

　先週のES試乗に続きLEXUS MEETS日比谷で、LEXUS RX350 Fスポーツを試乗を申し込みました。月２回まで試乗可能とのことで、２回目の今回は、最大90分間を利用して首都高を横浜方面へ向かい、ぐるっと回ってきました（首都高なので、出入り口の距離の料金なので、最安ですみました）。

　試乗車は6,000Km弱のまだまだ新車と言える車で、目新しいところは、バックミラーだけが映像、ヘッドアップディスプレイでいろいろと表示される、ナビ画面で走行モードを変更、アップデートできるなどのように感じます。
　
　さて内装は、すっきりと美しくモダンに上質に仕上げられています。車内は広く、さすがのSUV車です。
　
　走りは、２トン近い車重を感じないくらいで、軽快でV8エンジンのように静かでスムーズに加速します。このあたりがFスポーツなのでしょう。ブレーキも悪くありません。スポーツ車として、そこそこのスポーツ性能と、併せてレクサスっぽく乗せられている、乗せてもらう車のように操縦することも可能です。リラックスして乗ることも、時にスポーツというは良いですね。

　乗り心地は、ハンドルは軽めで、味付けだろうと思いますが、段差などを軽くいなすために、かなり柔らかいです。よって普段のブレーキなどで車重もあるため結構、上下動がします。言い換えれば、振動の戻りが少し遅いようで、極端に言えば船のような、波の余韻感を残します。スポーツモードにすると少しだけ固めになるようです。

　燃費は高速道路走行でも７Km /L台と、おそろしくガソリン喰いです。価格、走行性能とのトレードオフなので、ここは仕方ないのでしょう。

　シートは、柔らかいです。ホールドはSWIFTが勝ります。きれいなランクルのようなシートです。今回は、腰は大丈夫でした。

　先進装備の面では
・　レーンキープの性能は反応良く、手を添えているだけで曲がってくれます。高速カーブのハンドル自動操作もうまく制御されているように感じます。しかしながら、ただの運転支援ということで、クルーズコントロールで高速で設定していると、ほぼそのまま突っ込んでいき、曲がろうとするのですが、曲がりきれなくなります。高級車っぽくありません。日産車は速度コントロールまでするそうなので、進んでいますね。

　プレミア感はあるはずですが、都内では外車も多いので、さほど感じずで、周囲から見られているのもそんな感じです。都内では、ヤバそうな車でないとよけてくれないのでしょうか。

　ということで、この車は、ハリヤーより４割くらい値段が高く燃費も悪い、まあまあのスポーツ走行を割り引いても、プレミア感だけで乗るのは、勇気が要りそうです。ドイツのプレミアム・ブランドに対抗している方向を向いているような気もしますが、これを個人で選ぼうという気にはなりません。実際にそんなに走ってないですしね。
　少し前の感覚なら、この質感、性能でこの値段で安い、と言えるでしょうが、純ガソリン車以外のハイブリッドスポーツ、EV車がある中、これから10年以上乗って乗り潰すのは現実的でなく、５年乗って売却、国内でさらに中古５年乗られ、それから海外で中古で10−20年くらい乗り続けられるのかなと思ってしまします。また、港区、新宿などの輩は、威張ることが出来なさそうな、この車を選ぶことはないでしょう。
　
　ではどんな人が買いそうなのか、と考えてみると、個人事業主でしたら荷物も人もたくさん乗れそうなので、経費で半分くらい落とせて５年前後で売却するのにちょうど良い車でしょうか。ただ、ガソリン等維持費も結構高そうです（ES同様、値段が800万円前後と、SWIFT３台分以上のいいお値段ですが、内装、外装、お洒落感、ホスピタリティなどを考慮に入れるとバーゲンプライスでしょう。SWIFTが勝っているのは、運転の楽しさと燃費くらいです）。