215系サーフ用のリフトアップコイルは色んなメーカーから発売されていますが、同じ2インチUPコイルでも結構上がった場合は、自由長の仕様が長め、あるいはバネレートが高めのどちらかだと思います。(実際のリフト量は、ホイールのオフセット位置とサスペンション上下の三角力点も大きく影響するようです。)
一方バネレートが高いとガチガチの残り心地、柔すぎるとショックも併せて交換しないとフワフワした乗り心地になるなど色んな要素があると思いますのでメーカーさんも開発時に試行錯誤でセッティングを試みたのではないでしょうか。その他、スペーサーを追加してトータル自由長が長くなると伸びきった時にアッパーアームに干渉するケースもあるみたいですね。
そこで、これらの数値が実際のリフト量や乗り心地を検討する上で一つの目安になるのではないかと思い、色んなメーカーの仕様を調べてみました。各メーカーのホームページや、記載が無い場合は直接メーカーに電話で問い合わせて公開頂いた数値です。足回りが共通の3兄弟(サーフ、プラド、FJ)での参考です。仕事の合間の空き時間を見つけての調べだったので、これだけで1ヶ月かかりましたw
■215サーフ“2インチ”UP用
・プロスタッフ・・・バネレート(F:12.3、R:3.5)/自由長(F:375、R:410)
・ADDICT・・・バネレート(F:14.0、R:3.6)/自由長(F:366.5、R:408)
・JAOS・・・バネレート(F:11.7、R:3.4)/自由長(F:380、R:425)
・4×4エンジニアリング・・・バネレート(F:13.0、R:3.2)/自由長(F:367.5、R:405.5)
・SHUEI・・・バネレート(F:12.8、R:3.6)/自由長(F:370、R:424)
■215サーフ“2.5インチ”UP用
・ヘリテイジ・・・バネレート(F:12.0、R:4.1)/自由長(F:385、R:405)
■120プラド“2インチ”UP用参考
・SHUEI・・・バネレート(F:12.8、R:3.6)/自由長(F:380、R:424)
・ワンサス・・・バネレート(F:14.0、R:4.7)/自由長(F:370、R:385)
・プロスタッフ・・・バネレート(F:19.0、R:3.5)/自由長(F:355、R:424)
■FJクルーザー“2インチ“”UP用参考
・ワンサス・・・バネレート(F:13.5、R:4.7)/自由長(F:370、R:395)
・グレース・・・バネレート(F:13.5、R:4.5)/自由長(F:390、R:410)
・4×4エンジニアリング・・・バネレート(F:13.0、R:3.3)/自由長(F:367.5、R:418.3)
■FJクルーザー“F3、R2インチ”UP用参考
・TGS・・・バネレート(F:13.8、R:3.57)/自由長(F:387、R:427)
(バネレートの単位:kg/mm 自由長の単位:mm)
一番分かり易いのは純正コイルとの数値比較なのでしょうが、どこかのサイトで自由長までには公開されてましたが、バネレートは不明です。215サーフの純正コイルの自由長(F:345、R:365)。バネレートは恐らくFJ純正でF:11.1、R3.23ですので、それに近いのかもしれません。
当方の場合は、乗り心地が固くなっても良いのでバネレート高めで、コイルのみでできるだけ実際に車高UPするような商品を検討しました。
TGSのFJ(F3,R2)コイルの自由長F387、R427から純正コイルF345、R365を引くとF+42mm、R+62mmになります。これにバネレートF13.8、R3.57とホイールのオフセット距離の三角力点の関係が合わさってフロント3インチ、リア2インチを実現してる様です。
このコイルのマジックは面白いです。純正と比較して自由長ではフロント+42mmしか差が無いにバネレートとホイールのオフセットとの力点の相互関係で実際は3インチ(76mm)も上がり、リアは+62mmも高くなってるに、実際は2インチ(50mm)UPになります。自由長とバネレートと車重、タイヤのオフセット距離(3角力点)の相互関係で実際のリフト量が計算されているのですね。
数値を紹介頂いたメーカーさんのみならず、みんカラのサーフユーザーさんにも実際の商品を装着した時の上がり具合や干渉情報など色々と教えて頂きましま。改めて御礼申し上げます。m(_ _)m
<余談ですが>
サーフの場合はコイルやショック等でリフトUPする場合は、アッパーアームやドライブシャフトなどの関係で2インチUPが限界と言われています。(当方のサーフは2WDですので、何とか3インチUPでも大丈夫でしたが)
一方で、4WDや4.0リッターサーフの場合は、フロントを中心とした車重の関係で、2インチUPコイルでリフトアップしたのに、思ったよりも上がらなかったので、後からスペーサーで調整したなんて例を聞いた事があります。
そこで、このFJ用の3インチコイルを使えば、最低でも2インチ程度までは上がるのでは?なんて思いました。(実際に4.0サーフで検証した訳ではありませんので予めご了承下さい。)
2WDの2.7リッター仕様と比較すると、4WD車より100kg、4.0リッター車より200lgもフロントを中心とした車重が異なると思いますので。
あるいは、2インチより更に上げたい場合は、ボディリフトの選択でしょうかね?
<リフトUPのメリット&デメリット>
215サーフのみんカラの皆さんも、
REDY LIFTやDAYSTARなどのスペーサーでリフトアップされてる方が沢山います。その他、コイル交換のみ、コイル交換+スペーサー、コイル&ショックの両方交換、
Cリング調整式ショックへの交換、
コイルオーバーなど。
当方はFJ用のフロント3、リア2インチアップのコイル交換でリフトUPしましたが、コイル交換のみでリフトUPする場合でも、スペーサーでリフトUPする場合でもどちらもメリット・デメリットがあると思います。
シルバー色のUSビルシュタイン5100のショック交換でリフトUPする場合は、フロントのみですがCリングの位置を変える事で0~2.5インチUP可能です。日本の黄色いビルシュタインでもCリング調整型があります。
その他色々方法があるかと思いますが
あまり上げすぎるとアッパーアームやドライブシャフトやタイロッドの角度がきつくなったり、装着するタイヤやホイールのオフセットによっては傾斜したアッパーアームとタイヤの干渉の有無、コイルのバネレートやショックとのバランスによる乗り心地への影響、アラインメント、車検なども含めて、総合的に判断されるのが良いと思います。
オフロードなどを走る場合は、自由長の長いコイル+スペーサーの組み合わせの場合、足が伸びきった時にコイルとアッパーアームが干渉するというケースもみんカラのサーフユーザーさんの事例にあるようです。
リフトUPはドレスアップというより、走行安定(安全)性に起因する重要な足回りのカスタムですので、初めて実施する人は、その辺りを含めてトータルな整備&実績のある四駆専門店(社外委託ではなく自社整備を行っているプロ)などをお住まいの近くで見つけて、まずはそこで相談されるのが安心だと思います。
<車検対策>
リフトアップに使用するパーツやリフト量によっては、車検に通らず、
構造変更車検が必要になります。またリフトアップに使用するパーツが指定部品外になると「強度試験書」が必要になるそうです。
コイルやショックでしたら指定部品扱いになるそうです。スペーサーで車検を受けた事はありませんが、指定部品外になるのでしょうか?
あとリフト量は、普通の車検で通す場合は、上下40mm以内と定められており、それ以上になると構造変更車検になります。ですが、この上下40mm以内という枠組みは、地域で曖昧で、ディーラーさんによっては、それ以上でもOKとなる場合もあるようです。
Posted at 2014/04/06 17:52:32 |
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