フラットボトム化をメインとした空力性能改善(1/16)
目的 |
チューニング・カスタム |
作業 |
DIY |
難易度 |
![](/images/icon_difficult_on.svg) 初級 |
作業時間 |
12時間以上 |
1
画像は私のGVBのボトムを撮影したものです。
フロントの純正アンダーカバーを取り外してしまっていることもあって、フラットボトムからはかけ離れた状況です。
SPEC Cなので、ミッションやプロペラシャフトの左右部分にあるはずのアンダーカバーも装備されていません。
フロントからリアエンドまで、がっつりと凸凹なボトムとなっています。
ちなみに、フロント・アンダーカバーについては、純正品でもその装着による空力的優位性はある… という話を聞いたことがあります。
ラジエターの冷却効果に差異が出る… なんて話も聞いたことがありました(アンダーカバーを装着している方が冷却効果が高いという話)。
ただ、自分がショートサーキット主体で走っている(アベレージ速度が低い)こともあると思うのですが、装着・非装着による諸々の差異について自分には体感できませんでした。
それならば… ということで軽量化と作業性を優先、純正フロント・アンダーカバーは非装着で通してきています。
もちろん、当該装着による効果が全く無いとは思っていませんが、体感できないレベルの差異なら無くてもよい… という考えでした。
(GTウィング以外の)空力デバイスなんて、ショートサーキット主体で走る自分には無縁… そう思っていたんですが…。
自分が信頼する方々からのアドバイスもあり、今回、今更ながらにGVBのボトムをフラット化、空力性能の改善を図ることにしてみました。
以降、備忘録としての記録を残しておきます。
なお、今回の作業結果は、大いに体感できるレベルのものとなりました。
空力的には大いに満足できる結果を得られたと思いますが、それと同時に作業性悪化や熱害といったマイナス要素も顔を出すようになりました。
本作業内容を参考にされる方なんていない… とは思っていますが、その際には自己責任にてお願い致します。
ちなみに、今回の作業は本当に時間がかかりました。
試行錯誤する時間も含めると200時間以上はかかってしまいました。
(リフトが使える環境でしたらもっと時短できるんですが…)
とまれ、本記録はかなり長いものとなります。
また、毎週末に本作業を行いつつ、適宜、この整備手帳を書いていました。
失敗&やり直すことになった作業内容についても、その時々で文章にしていることもあって、それらボツになった作業内容も記録に残します。
2
製作・装着する各パネルは、価格や強度、重量面を考慮、市販のアルミ複合板(3mm厚)を主材料とすることにしました。
ホームセンターで購入できるもので、基本サイズは1820mm × 910mmとなります。
そのアルミ複合板にアルミ製アングル材を貼り付けて適当に強度を持たせてやることにします。
このアングル材もホームセンターで購入できるA6063系(いわゆるサッシ材です)の一般的なものとなります。
さて、主材料となるアルミ複合板のサイズ(1820mm × 910mm)を考慮して、画像の通りパネル割を計画してみました。
計算上の総重量は諸々含めて15kg程度になりそうです。
パネル装着と同時に取り外せるものも出てくる予定なので、目標とする重量増分を13~14kg程度に設定しました。
サーキットを走る際の私のGVBの重量が約1360~1380kg程度なので、その1%相当の重量増に抑えてやろう… という目標設定となります。
とまれ、フロントからリアエンドまで、長手方向に5分割となるパネルを製作・装着していきます。
また、パネル装着状態でも、ジャッキアップや各種オイル交換が可能となる様にイメージしていきます。
ちなみに、画像の(長手方向に)5分割した各パネルですが、フロント、ミドル、そしてリアと製作する度に装着して試走してきました。
体感できる空力性能の改善度合いは、フロントの1枚で全体の7~8割にはなると思います。
また、フロント1枚だけだと熱害らしいものも顔を出しません。
フロントだけのパネル製作&装着ならば万人にお勧めできると思います。
3
さて、先ずはフロント部分のパネルを製作していきます。
タイヤハウスとの関係性、ジャッキポイント、エンジンオイル・ドレンやオイルフィルター等の位置寸法を把握するため、ボトムに糸を張って採寸してやりました。
赤○部分がフロアジャッキポイント、緑○部がオイルドレン、黄○部がフィルター部ですね。
また、パネルを固定するためのステーを装着する場所も合わせて検討、その位置や長さも検討してやりました。
4
前作業で検討したステーを実際に製作してやります。
フロントのパネルは計10個のステーでボディに吊るします。
これもホームセンターで売られていたものですが、厚み2mm、20mm幅のA6063系の平板を使用しています。
万力があれば簡単に折り曲げられますし、折り曲げた後でもそれなりに強度を保ってくれます。
微妙なR曲げや捩れも持たせることが可能です。
鉄工ドリルで簡単に穴あけもできちゃいます。
各ステーは、基本的にボディ側を10mmボルト(M6ボルト、つまり穴径6mmφ)で固定します。
また、パネルとの取り合い部には後でM6のナッター施工を行い(つまり下穴径9mmφ)、パネル下面から10mmボルト(M6ボルト)でパネル固定ができる様にします。
以後、本作業で製作する一連のステーについては、特記の無い限りは、同様の仕込みとなります。
5
早速、アルミ複合板にフロントパネルのカットラインを記入、サンダーでカットしていきます。
アルミ複合板なのでカッターでも切断は可能ですが、時間がかかり過ぎるのでサンダーを使用しています。
サンダーだと超簡単にカットできます。
ちなみに、切断面はカッターの方が遥かにキレイです。
(アンダーパネルは周囲から見えませんから、サンダーによるカットで十分だと思います)
画像ではカット前ですが、前述の通り、赤○部分がフロアジャッキポイント、緑○部がオイルドレン、黄○部がフィルター部となります。
青○部は、ステーにアクセスするための作業開口となります。
なお、本当は黒色のアルミ複合板を使いたかったのですが、値段が2倍近くになるので一番安価な白色(1820mm×910mmサイズ1枚が約\3,000)のもの使用しています。
(周囲からは見えませんから何色でもOKではありますが…)
6
フロントバンパーをサクっと取り外してパネルにのっけてやります。
(バンパーはバリス製のものです)
バンパーリップ内側の微妙なカーブをパネル上に描き込むためです。
ちなみに、パネル前縁部はバンパーリップの上部に挿し込み、その挿し込み部分をバンパーにボルトで固定してやります。
パネル自体はステーを介してボディーで吊り上げてやりますが、パネルの水平方向の位置出しにバンパーとの取り合いを利用するイメージです。
7
バンパーリップ下面に穴あけを行い、パネルの挿し込み部分には対応する位置にナッター処理をしてやりました。
これで、バンパーリップ内に挿し込んだパネル前縁部をボルトで固定できる様になりました。
8
ボディには先に製作したステーを装着してやります。
①のステーは、ラジエター下部でボディパネルを固定している10mmボルト(M6ボルト)で共締めして装着。
②のステーは、エンジンサイドのアースボルト(M6ボルト)で共締めして装着。
③のステーは、エンジン左右のボディフレームにM6ナッターをうち込んでそこにボルト固定。
④のステーは、クロスメンバーサポートフレームにM6ナッターをうち込んでそこにボルト固定。
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