ノーマル状態のTJはこんな感じです。
トレッドが広いけれど上に載っているハコは小さく狭い。なんと驚く無かれ三菱ジープより運転席以後の幅は狭いんですよ。驚きですね。これはCJ5、CJ7当事からの狭いボディサイズをYJ,TJともに踏襲してきているからです。トレッドは広げたけれどもボディサイズはそのまま・・・これはデザイン的にはCJ7あたりで一応まとまっていた物をバランス崩している点で、少々かっこ悪いかもしれません(--;)でも、どうせ皆さんオフロード向きに改造するとワイドなタイヤを履いてトレッドを押し広げてしまうので、薄ら長いボンネット(6気筒直列エンジンをフロントミッドに搭載の為ですが)と居住部分のスペースの割合は同じ・・・良い悪いは別にして、CJ7~YJ~TJまで純オフロード仕様の出来上がりはどれも大差ないスタイルになっています。
特徴は直6エンジンです。MX型というんですが、コイツ今時もう珍しくなったアクセルペダルとスロットルがアクセルワイヤーで直結されています。このMXは非常にトルクフルでOHVの鋳鉄ブロックの古式ゆかしい直6エンジンとは思えないほど、鋭いレスポンスをします。カタログデータは控えめなものなのですが・・・とんでもない「食わせもの」です。特にトランスファーをローレンジに入れようものなら・・・うっかり全開をくれたりしたら自分のパワートルクで自車の駆動系をぶち壊すくらい朝飯前・・・TJのオフローディングで最も難しいのはこのMX型6気筒を制御するスロットルコントロールかもしれません。今時のクルマのように電子制御が介在していないのでダイレクトな操作感を味わえると言えば聞こえはいいですが、デジタル制御の電制スロットルになれた現代人にはとてつもなく破壊的なものに写るかもしれません。
1.6トン前後の車重(後期になるほど重くなっていきます・・・)に4.0リッター直六エンジン。信じられないくらいチープなプレス鋼板でコノ字曲げしただけのアーム類・・・YJよりはマシだがどんなジープにも劣るノーマルのオフロード性能・・・でも・・・改造パーツがメチャクチャ多いおかげで、信じられないくらい大化けするオフロード性能!でも足回りは総とっかえが必要・・・標準で28インチ!!という設定。オフロード仕様というなら最低33インチ。できれば35インチ以上をと望めば・・・メチャメチャ改造して、そう6インチ以上もリフトしなければなりません。しかもアナログ制御のスロットルではフロントのDana30がうらめしい・・・せめてルビコンのだダナ44が欲しいところです。
ノーマルのJKはこんな感じデカイです・・・トレッドもより広がり、上に乗っかるボディも足回りに負けないフルサイズ・・・大きさも重さも、あのトヨタ・ランドクルーザー40~70系と大差ないところまできてしまいました(--;)しかもTJより200kg~300kgも重いんですよ!!これ、短いほうのJKでですよ。ソレをカバーするのがV6のハイパワーエンジン・・・高回転対応できる今時のV6ですからスピードに乗ったらかなり伸びます(--;)しかもこのエンジン・・・すみずみまで電子制御が入っていて、様々な路面や速度に対応したトラクションのコントロールから、ローレンジに入れた時の神経質なレスポンスを排除し、扱いやすいようにスロットルレスポンスをダルな設定にに変更すると言う離れ業をやってのけてくれます。ですからハイパワーで高回転型エンジンでも自らの駆動系をぶち壊す・・・といった懸念はありません。TJでは役不足に感じる(実際によく壊れます)Dana30フロントアクスルでも滅多に壊れたりしないのは、この電制スロットルのおかげです。あと特筆しておきたいのは標準で外径32インチ以上のタイヤを履いていること。2インチもスペーサーかませばTJでは6インチもリフトしないと履きこなせない35インチもすんなり履けます。TJのようにローレンジのレスポンスで駆動系の不安を抱えながらスロットルコントロールするという心配は要りません。スポーツのダナ30でもとりあえずOKなJKはリーズナブルに高性能を享受できるという大変お得なジープですね。
ジープと言えば・・・ラングラー!ラングラーといえば、今時このJKU(JKアンリミテッド)をさすようになっています。本国でもショートのJKより圧倒的にこの5ドアのJKUが売れています!!
モーターショーなどでも、見栄えがいいしホイールベース長いほうがオフロード向けの改造には有利な事もあいまって圧倒的にJKUの大改造車が目に付きます。なんと言ってもファミリーには5ドアは不可欠。たとえ一人二人しか乗車しなくても普段の使い勝手でもリアドアがあったほうが何かと都合がいい。で・・・やっぱりJKU.がいいとなる。JKショートなんてクルマは・・・実は不人気なのですよ。販売打ち切られたこともあるくらいにね・・・。メカ的にはショートと変わりませんが使い勝手、押し出しがいいので大人気。改造ベースにも恰好となってはオンにオフにショップが力を入れるのはうなずけます。
というわけで、走りという点から見て、相当その走りに「こだわり」がない限りTJはJK、JKUには基本的に及びません。
でも、走り系のJK、JKUのドライバーからはあのダルなアクセルレスポンスに我慢がならないと言う声を聞くこともあります。ないモノねだり・・・かもしれませんが、わざわざお金をかけて仕上げたジープをボコボコに為るかもしれないオフロードに持ち込む人たちは普通じゃがまんできないのかもしれませんね。ちなみにオイラはどちらが好きかというとTJラングラーの改造車のほうがいいに決まってますW
Posted at 2016/02/10 20:51:18 | |
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ジープ | 日記