日本のある著名な自動車媒体記者が堂々と、アメリカでは右ハンドル車の販売が禁止されているので、とか何とか書いているのを見て、まあ、自分もうる覚えな記憶で完璧正確な事書くわけではありませんが、まあ、それで飯食ってる訳でもないし、と言うのが言い訳なんですが、最近の記者の質が問われます。もうチョット勉強してね。
以前にも数回書いたのですが、右ハンドル車、合衆国の需要は郵政省の委託郵便配達員用でして、古くからはAMC、最近では90年代にスバル・レガシーの右ハンドル車が9年間程売られていましたし、今はなきGMのサターンのステーションワゴンの右ハンドル車も数年あり、現在でもジープ車は右ハンドル車が新車で買えます。と言ってもそれなりに業販を盛んに行っている特定のお店に行かないと入手は難しいかもしれませんが、一般購入が可能です。
デイーラーで売ってくれと言っても売ってくれない車種も幾つかあります。その代表格は警察用車両でしょうか。官公庁、または業務用フリート用途ではいと売って来れませんが、新車で納入後、中古に流れてくる車両は新古車同様の状態の警察用車両もそれ等を専門に扱う業者、または官公庁の一般競りなどで入手する事は出来ます。
その他、フリート販売限定って言う車種もあります。これは大概モデル末期で開発投資が完全回収されて一般に売るには殆ど魅力がない車種を同じ仕様で束で生産し、フリート用に非常に魅力的な価格で売るのが目的で、顧客は政府機関、レンタルカー、フリート、及び輸出がありました。それとは別に本格生産開始前にフリートに納入して機構の信頼性を試してもらい一定の数値をあげた後に本格販売を始めたケースもあります。
シェヴォレイ・コーシカ。サイテーションの後釜で、1987年からフリートを対象に販売開始。その後一般販売を遅れて始めると言う作戦。
シェヴォレイ・キャプテイーヴァ・スポーツ。韓国大字デーウーの小型四輪駆動多目的車。これも2012から2年間、フリート販売限定。
シェヴォレイ・マリブー。旧型をクラシックと呼び2004年、2008年等にフリート限定の販売。新型と並行販売でした。
2004年マリブー・クラシック
2008年マリブー
これはコケコーラ・クラシック。覚えていますか?因みにコカコーラ、ペプシコーラ両社、ちゃんとハワイに製造工場を持っているだけでなく、あのアルミナム缶もここで製造してます。ペプシの缶には堂々とハワイ製造と書かれています。次回のお土産にどうぞ。
フォード・クラウンヴィクトリア。2008年から最終の2011年まではフリート及び中東輸出。マーキュリー版のグランド・マーキーも同様。
フォード・トーラス、2006年6月の最終生産分、実質的に2006年に入ってからは業販専門に。殆どレンタルカー会社。サイズの割りに廉価で貸されていました。
シェヴィー・コーシカは珍しく5扉ハッチバック版がありました。と言ってもシェヴォレイでハッチバック車が揃えられている事はチョット伝統的で、1970年代のノーヴァ時代からです。
その流れを汲んでいたのがコムパクトのシェヴォレイ・クルーズ。これも後釜無いまま以前キャヴァリヤを生産していたローズタウン工場で去年に生産終了。5扉もあっただけではなく、一時期はオペル製の過給機付きジーゼルに6速手動変速機仕様なんてのもありました。セダーン型車が消えて行くとは言え、合衆国では矢張りセダーン型は一定の根強い需要があり、例えばVWのセダーン型のジェッタは同じ車台のハッチバック版のゴルフに比べると10対3位の割合でトランクの付いているジェッタの方が売れます。(実際比較するとジェッタよりゴルフの方が若干安い)
トーラスと言えば以前は年間、何十万台も売り捌く最多量産車だったのですが、1996年に大胆な楕円を想像させるカタチの新型に変えてから勢いを失い、仕方なく2000年に応急処置として一般受けしそうなカタチに戻したものの、フォード自体がトーラスと言うブランドのハッテンに興味を失ったのか、2006年に生産終了時は悲しい安物のフリート車に変わり果てていました。
1996年型の楕円が繰り返される運転席。HVACと音響操作をIntegratedControlPanel, IPCと呼び上半分の音響は青色の背後照明、下半分のHVACを橙色の背後照明に分けて直感的な操作に配慮された凝ったもの。6人乗りでベンチシート仕様もあるので中央計器盤下が広々としています。
でもベンチシートで3人がけになるとエヤバッグの設計、大変だったのよねえ。。
2000年からはツマラナイ形状に退化。
トーラスと言えば姉妹車のマーキュリー・セーブルの特徴は左右の前照灯を繋ぐライトバー。一番初期型は中央のマーキュリーのエンブレムは照らされてませんでしたが、改良型は全点灯。
同時期に日産と共同開発したマーキュリー・ヴィレジャー(題して村人)にもライトバーが。
ヴィレジャーも後期型にはライトバー辞めちゃいましたが、初期型開発中の試験車、ウチのヒコーキで運びました。
将軍でもポンテイアックにもあったんですね。。。グランプリ。
売れ残りをフリート販売するのは利益向上になるのですが、使い古した金型をまだ使っているのがフォードのEシリーズ。エコノラインのヴァンが新型に移行した後も、運転台は現在でも多少変更した後、使われています。これは2020年型。
基本的には1992年型と同じ。同じ金型使う事、28年!
最新型のフォード・トランジットは欧州流。ごく最近改良されました。2020年型
これは2015年型。
登場時の計器盤
最新型の計器盤
クライスラーもあの古典的なダッジBヴァンを辞めてから現在はフィアットのデユカートの北米版に衣替えしてから久しいですね。その名もラム・プロマスター、メキヒコ製造です。フォードとGMに比べクライスラーは前輪駆動。
Bヴァン辞めてからフィアット製になるまで、クライスラーはメルセデス・ベンツと手を組んでいたので、貨物車はメルセデスのスプリンターのダッジ版でしたが、同じくメルセデスの一味のフレイトライナー版もあったので、一時期、同じスプリンターのダッジ版、フレイトライナー版、メルセデス版を選べる事が出来ました。
フレイトライナーと言えば以前メルセデスのウニモグもフレイトライナー屋で売られていました。販売されたのはごく僅か。前部ラジエータ・グリルにメルセデスのエンブレムが無い。。。
それ以前は農業やら建設機械の会社、ウイスコンシン州のケース社がウニモグを売っていました。
ケース社はこう言った建設やら道路工事の車両で有名ですね。
常に進化している貨物車で思い出したのは将軍様、2003年からフルサイズのGヴァンに左側扉仕様を売ってました。余り見かけませんでしたが日本には輸出されたんでしょうかね。。。。2015年にGヴァンのハーフトン仕様、1500型が廃止になったと同時に四輪駆動版やら左扉仕様も終わり。1995年型と基本的に同じの現在のGヴァンはその後開発された電子装置が搭載され安全性やらの向上を見て現在でも、例の悪魔の15人乗りを含めて、現在でも販売されています。
現在でも商用車は実に痒い所に手が届く装備が豊富ですが、こんなのも以前ありました。スライドドアの保持棒の延長。何ゆえに???
こうやって後端が横方向に余裕を持って開くと。。。
当時流行っていたヴァニング行事時、幅広タイヤを履かせてフェンダの淵が外側に飛び出た時のドアとの隙間を保つ為の仕掛けなのでした。フムフム。
ハレイーヴァの虹。久しぶりに遠乗りのプリアスは快調。
観光客のジープ車と適切なソーシャル距離を取る。。。
消防団のヘリポクター。シャークス・コーヴを低空飛行。
冒頭の画像は以前シカーゴにあったセロジ・エテルソン・シェヴォレイの電視広告、1980年代初頭。このデイーラーは一時期、全米1の販売台数を誇る巨大デイーラーで、常にセロジ氏とエテルソン氏が札束かざして、お金を節約できるお店です!と一緒に言うのが有名で、全国的にもそのダサい広告が良い意味で有名になり、全米ネットの番組などにもパロデイで使われたりしましたが、その後2人は離散、後々のニュウスは余り良い話、聞きません。それにしてもあの当時のシカーゴでのコマーシャル、傑作なのが数々あり今でも語り草になっているのが面白いです。。。。
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2020/08/02 08:21:24