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2021年02月22日

【ノーガキ】 希少価値について

【ノーガキ】 希少価値について 何回か続いた「ガキ話」は今回はお休み。

別のノーガキをほざかせて頂こうと思う。

世に「希少価値」という言葉がある。
それは様々なジャンルに跨っており、希少ゆえに価値があり、従って市場に於いても非常に高額な値が付く事を指す。

まあ斯く言う小生も所謂「稀少車」に乗っているが、「稀少」だから乗っているのではない。
たまたま小学校の高学年時代に「乗りたい!」と思った車が今では稀少になっただけの事である。

誤解を招きたくないので申しておくが、希少なアイテムを売るのを生業としている方々にケチを付ける気は毛頭無い。
それは道楽ではなく、立派な「仕事」だからである。
価値があるものを売買して生計を立てる事は、立派な職業である。
そして、そういう職業があるから、希少なものに価値を見出す人も、欲しいものを手に入れられるのであるから。

今回ほざきたいのは、自分の主観での好き嫌いより、「稀少」であるが故にコレクションする事には、個人的には与しない、という事である。

端的な例として自分のクルマを挙げるが、スカイラインのS54系、最初期のS54A-1型、レース用のホモロゲーション取得のために100台突貫工事で生産したと言われているクルマだが、日産が保管している1台以外には恐らく存在しない。

では仮に、それが個体として他に存在していたら欲しいかと問われると、「欲しくない」。
前輪ドラム・ブレーキで、ダッシュボード上にタコメーターが別体で載っていて、ハンドルは1500と同じ、ウェーバーキャブはオプション。
しかも稀少が故に、どうせ腫れ物に触るように接する事になるだろうし、ガンガン乗って楽しめなくなってしまう。
それに、恐らく、本格生産型の2000GT(S54B-2型)、前輪ディスク・ブレーキで、ウェーバー標準装備の登場後は、中古で出回っても見向きもされなかったのではないかと想像する。

そしてその2000GT、昭和40年2月から翌年9月までの生産型だが、これも今では稀少車である。
ではそれが欲しいかと問われると、個人的にはあんまり欲しくない。

小生の車は、昭和41年9月以降生産の、シングル・キャブ版の2000GT-A登場によって「2000GT-B」と改めて命名されたグレードである。
小生は昔からそれが欲しかったのである。

前後にPマークのバッジが付き、テールランプには銀の縁取り。

さて、本題だが、例えば当時モノの整備要領書や取説がそれが欲しいかと問われると、「欲しくない」。
文書類は、そこに書かれている内容や写真が重要なのであって、復刻版が安くで手に入れば、そっちの方がよほどいいというのが、小生の私感である。

クルマと無関係の本でも、「当時モノ」とか「初版本」とかには、全く興味が無い。
それより、同じ内容で復刻されたものがあれば、そっちを買う。

これが、音楽でも考えは同じである。

例えば、誰それのLPレコードの初版、コレクターズアイテムで、時価ン万なんてものには、まるで価値を見出さない。
レコードそのものは単なる樹脂盤であり、ジャケットはただの紙の入れ物である。

音楽で大切なのは、レコードなりCDなりに録音された「曲」である。ダウンロード然り。
「音楽」は文字通り音を楽しむものである。

もちろん、小生もLPのジャケットを壁に飾ったりして楽しんだ事はあるが、「初版」だとかそんなのには全くこだわらなかった。
ジャケットで大事なのは「デザイン」であり、初版の稀少性ではない。
同意出来るのは、たとえばLPならどこそこの国でプレスされたいつ頃のものは音質が優れているという理由で買う事である。

昔、アニメの「ルパン三世」の第二シリーズだったか、ルパンがナポレオン時代の貴重なワインをフランスから盗む、というエピソードがあった。
ルパンは、そのワインを偽物のどこにでもある市販のワインとすり替えた。

そのワインを偽物とも知らずに、米国の大統領が飲んで味わう場面が、劇中のテレビに映し出された。
大統領は「ブラボー! 素晴らしい味だ!」と感嘆した。

ルパンはテレビでそれを観ながら、してやったりと、盗んだホンモノのワインを口にした。
すると…そのワインは酸っぱくなっていて、口から吐き出した。

実に皮肉が効いているエピソードだと思う。

ワインは古かろうが新しかろうが、自分にとって美味しければいいのだ。
たまたま古くて高額であっても、自分がその味を好むなら、それでいいのだ。
新しい安いワインでも、その味が好きならそれでいいのだ。

今回も完全な私見である。
絵の本当の価値も分からないのに、誰それが描いた絵だからと高いお金をはたいてまで買う人を、小生は非難はしない。そんなのは当人の勝手だからである。
こっちに火の粉が飛んでこない事には、小生は何ら関知しない。

それにしても、小生も今の車を安くで買っておいて正解だった。
今ではゼロが一個増えているぐらいの値段が付いているからである。(もちろんよほど生活に困らない限り、売るつもりはない。)
ブログ一覧 | 日記
Posted at 2021/02/22 05:14:41

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この記事へのコメント

2021年2月22日 13:23
こんにちは。

22年目の付き合いですかね、相場が高騰しようが関係ないですが関連部品も追従するので好まぬ傾向です。
私は16年前に現状百万ポッキリ、購入時は前期後期も知りませんでした。
益々どっぷりなんで売却の気は毛頭御座いません(笑)
コメントへの返答
2021年2月22日 16:16
こんにちは。コメント有り難うございます。

古い車の相場が高騰し、同時に部品も高騰するのは、小生も全く同意出来ません。
古い車の敷居を高くして、ますます富裕層や、苦節ン年働いて退職金をつぎ込める人しか買えないとなると、残念に思います。

その反面、市場での相場は不動産バブルと同じく、一般人には如何ともし難いものだとも思います。

とにかく、小生も買える時代に100万未満で買っておいて今に至っているので、あれで正解だったと思っております。
店だと当時、54Bで状態が一定以上なら200万前後、ハコスカGT-Rの4ドアが300万円弱、2ドアはそれより高い、という感じでしたが、いずれにせよ今は異常事態だと思います。

これは聞いた話ですが、とある裕福な方が54のレース仕様車(立派に仕上げられたもの)を買ったら、詳しい人から「これは年式が違うものを仕上げたものだ」と見抜かれて怒って売り飛ばした、というケースがあったそうです。
恐らくとんでもなく高額だったんだろうと思いますが、ならば目も肥えていないとそうなるだろうなとは思いました。
高額さや希少さに価値を置いていたのでしょうから。
いっそ素直に現行フェラーリでも買っていたらそうはならなかっただろうにとも思います。

まあ小生の場合、仮に、将来いよいよ生活に窮しする事態に直面するとなったら、命と天秤にかけて売るかどうかを考えるかな、というところです😅
2021年2月22日 21:15
こんばんは。

旧車バブル。
本当に今はとんでもない金額になる車もありますよね。
25年ルールからスカイラインやスープラ、セドグロにクラウン等々の車達がアメリカにどんどん輸出されていき、国内から消えています。
それに乗っかって目先の金に目を眩ませた業者。
旧車でも何でも構わずに輸出してしまう。
それのせいで、国内での価格も上がる。
欲しいと思っていた人々が買えなくなり、更に輸出が加速し、価格が落ち着く頃には個体そのものが国内からは消えている。
パーツも価格はどんどん上がっていますよね。
私のクラウンのパーツは、他に持っているジャガーのパーツと金額的にあまり変わりません。
そこまで高くなってしまい…。
今の日本では、どんなに名声を轟かせた歴史的価値のある車でも、“ただの旧い車”としか見ない法整備がされています。
その旧い車に乗るなら、罰金として重課税を払え、と。
日本の様な“罰金制度”がある国は他にはありません。
皆、免税や減税をしています。
世界的に見ても、取れるところから取りたい政府の、恥ずべき行為だと思っています。
コメントへの返答
2021年2月22日 22:10
こんばんは。コメント有り難うございます。

米国の「25年ルール」自体は、米国内の自動車産業を保護する意味合いが強いと思われますが、現在の日本車のが海外流出は、幸か不幸か、日本車、特に1980年代~2000年代の日本車、特にスポーツ車の人気が高まった事によると思われます。
それ自体は、かつて安かろう悪かろう→悪くは無いがお安い道具→値段うなぎ上りのヴィンテージ品、と認識が変わった事を指し、それ自体は評価はしてもいいかとは思います。
例えばR32~R34のGT-Rなんて、海外の大富豪はいくらでも金をはずむと思います。

それに日本の輸出業者等が値段高騰に拍車をかけているにしても、一応は合法の商取引ではあり、モヤモヤは残るもののどうにも出来ないとは思います。

問題は、おっしゃるような古い車への「重課税」だと思います。

政治家・官僚が自動車の文化的な側面に無知なのは仕方ないと思います。
日本の古い車のユーザーが、古い車が最早環境への悪影響を及ぼす程の台数も残っていない事実と、文化遺産的な意義を集団で政治家に直訴する事が必要と思われます。(もちろん私も当事者ですから、他人事みたいな言い方をしている場合ではありません。)
日本のマズいところは、国民が選挙で政治家を国会に送り込んでいる事を忘れて、政治の主役だという事を忘れているのか、或いは放棄しているかのどちらかだと思っております。

そして、最も問題なのが、日本の自動車メーカーだと思います。
自動車メーカー各社は、政治への影響力を持っていますが、各社ともどれだけ売り上げを伸ばせるか、順調に事業を継続出来るかで働きかけをするからです。(例えばかつての「エコカー減税」等は、まさにそれ。)

各メーカーが、例えば自社の50年以上(60年でもいい)経ったナンバー付き可動車のオーナーを交通費・宿泊費提供で招待して社長が表彰し、「貴殿は当社の製品の耐久性・優秀性を証明してくれました」と讃えてSNS等で宣伝すべきだと思っています。

いずれにせよ、日本のホンワカした「昭和は良かったね」的な間違った認識(「間違っている」とハッキリ申します)と、単なる懐古趣味に浸っている時点では無くなったとは認識しています。

何をどうしたらいいのか差し当たっての案も持ち合わせていないのですが(汗)、何かはしなくてはいけない時期に来ていると思います。でも募るしかありませんかね?😅
2021年2月22日 21:36
こんばんは、お元気ですか!・・・本稿も面白かったです。偉そうなことは言えませんが・・とても共感致します。😐

ブログ記事からも、以前の愛車の佇まいや雰囲気からも、貴殿のお考えが滲んで見えるような気がしておりました。滅多な事では、お声かけしないのですが、三郷のイベントの際には、思い切ってご挨拶させていただいたことを思い出します。まぁ近所だし、そのうち会えるだろうと・・・いまとなっては、安易な考えが悔やまれます。😂

その姿勢は天晴れであり、まさにスカG乗りに相応しいカッコ良さだと・・素直な気持ちで僕は思うのです。

旧いクルマに限りませんが、魅力の半分以上は人だったりして。😄

つらつらと失礼を致しました。


@ブルネロ

コメントへの返答
2021年2月22日 22:47
こんばんは。コメント有り難うございます。

いつもながら過分なお褒めで面映ゆいですが(汗)、それはさておき、三郷でお声掛け頂いた事が懐かしく思い出されます😄

今回は実は特に後半の、本やレコード等のヴィンテージ品を愛好する層へのふとした疑問から発していますが、要は「それの何に価値を置くのか?」という疑問です。

そして、それそのものより、それを持っている自分にうっとりし、それを持っている事を称賛される事でうっとりしている人が結構いるのではないだろうか?という疑問です。
「〇〇を持っている人がエラい」というのは、まるで違うと思っておりますので。

結局のところ、個人オーナーとしては、どれだけ自己満足出来るかが大切だと思っています。
イベント参加は、世間では珍しい車を見てもらって楽しんでもらうという一種の「奉仕精神」もありはしますが、それとともに、他のオーナー達の自己満足度を知りたいという欲求もあるからでもあります。

それからやっぱり、オーナーがみっともないと、クルマを辱めてしまうという考えもありますから、このクルマのオーナーとしては「マトモ」な人間であろうとは心掛けています。(「マトモ」とは何なんだか😅)

プロフィール

「【生存報告】 生きております😅 http://cvw.jp/b/1949099/47817416/
何シテル?   07/02 18:35
しがない市井の会社員です。 今の車は三台目です。 その前は、(一時いまの車ともダブっていましたが)同じG7エンジンのグロリアVPA30に乗っていました。 ...
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