三度目の正直。
レッドブル、今度こそ翼を授ける!
バーレーン、オーストラリアとアホみたいなトラブルが連発した所為で、勝てるはずのレースを落としていたRBRとヴェッテルが、3戦目にしてやっとこさ勝つ事ができたよ!
嗚呼、良かった。
今年は、このままどうでもいいトラブルが起こりまくって勝てないんじゃないかと心配していたけど、勝つことが出来て本当に良かった。
雨で混乱した予選のなか、手堅い走りで得た3番グリッドから抜群のスタートを決めて、あっさり首位を奪取したあとは、もうヴェッテルとRBRの独壇場。
後続に付け入る隙を与えることなく、あっさりと優勝を決めてしまった。
2位には、予選でPPだったウェバーが入って、見事な1-2フィニッシュ。
圧倒的じゃないか、我がRBRは!(マシンパフォーマンス的な意味で)
これが出来るなら最初からやっておけと言う意見はスルーさせていただく。
てゆうか、チャンピオンシップを盛り上げるために、今まで不甲斐ないレースをしていたに違いないのだそうなのだ。
因みに、RB6が画面に映るたびに、なにかトラブルが出たのではないかとビクビクしていたなんて事は、全くちっとも全然これっぽっちも無かったとも! 無かったとも!!
以下その他の雑感など。
その1
強者の奢り
今季初めて開始から雨に降られたマレーシアの予選。
各チームが、予選アタックを始める中、悠然と構えていたチームがあった。
フェラーリとマクラーレンである。
Q1途中から雨は止むと踏んでいた両チームだったが、その予想は見事にはずれ、雨は強くなるばかり。
慌てて、ウェットを履かせたクルマを送り出しても、時既に遅しと言うやつである。
アロンソ、マッサ、ハミルトンが見事にQ1落ち。
唯一、Q2に進出できるだけのタイムを出したバトンも、アクアプレーニングに足をすくわれ、派手にコースアウトし、Q2出走できず17位と言う結果に終わった。
素直に、はじめからバンカーに出しとけば、こんな失態を演じずに済んだものを。
今年のクルマの出来がちょっと良くなったと思ったら、このザマでは、トップチームの名が廃ると言うものだ。
もう少し、緊張感を持ってレースに挑んで欲しい。
その2
アロンソ轟沈。
前述のように、愚かな判断ミスによって、下位グリッドからスタートする羽目になったポイントリーダーのアロンソ。
何とか、前のクルマを掻い潜って、8位争いが出来るまでに順位を上げてきたが、ダウンシフトにトラブルを抱え、前を行くバトンをオーバーテイクするに至らず。
それでも、必死に食いついていったが、残り2周となったところでおそらくシフトトラブルのストレスが原因と思われるエンジンブローでリタイヤしてしまった。
ダウンシフトがまともに出来ない状況でも、バトンにぴったりと捉えて離さなかった走りは、素晴らしいものだったが、リタイヤしてしまっては意味が無い。
あの時点で、マッサが7位を走っていたので、ポイントを詰められたくないと言う意識が働いたのかもしれないが、アロンソらしからぬトライだったように思う。
結果的に、ノーポイントに終わりマッサにポイントで逆転され、今回優勝したヴェッテルにも同ポイントで並ばれてしまった。
絶好のスタートを切ったはずの今シーズンなのに、早くもケチが付いてしまったのは、後々に響きそうである。
その3
スーティルの完璧な週末。
今季最高グリッドの4位グリッドから発進したスーティルと、今季最悪の20位グリッドから発進したハミルトン。
スタートでクビサにかわされてしまったが、堅実に5位を守って走るスーティルに対し、猛然と追い上げてきたハミルトンが襲い掛かった終盤のドッグファイトは、実に良かった。
ラップタイムでは、自分より1秒弱速いハミルトンに対し、コーナーでは巧みにラインを押さえ、ストレートでは自慢のストレートスピードで付け入る隙を与えないスーティル。
ハミルトンも、負けじとプレッシャーをかけ続けたが、今日のスーティルは完璧だった。
ファイナルラップまで、見事にハミルトンを押さえきったスーティルが5位フィニッシュ。
マシン性能の差を考えると、スーティルの巧みなドライビングに賞賛を送らずにはいられない。
そして、まだトップチームとは差があるとは言え、マクラーレン相手に一歩も引かないガチバトルを仕掛けられるクルマを作り上げたチームにも同様の賞賛を送らねばなるまい。
その4
ザウバーの憂鬱
予選の雨に助けらてれ、デ・ラ・ロサが12位、カムイが9位と今季最高の予選グリッドを獲得したザウバー。
上手く事が運べば、ポイント獲得も出来そうな雰囲気だったのに、スタート直前に、デ・ラ・ロサがエンジントラブルで出走できず、一転、暗鬱な雰囲気に。
そして、せめてカムイはと願っていたら、案の定。
9周目に、やはりエンジントラブルで、あえなくリタイヤ。
最高のチャンスを、最悪なカタチでフイにしてしまったザウバーの明日はどっちだ。
冗談でもなんでもなく、このままポイントを獲得することなくシーズンが終わっちゃいそうな気がしてきた。
その5
シューマッハさんの憂鬱
今週のシューマッハは、いままでと違うような気がしていた。
フリーとは言え、今季初めてニコを上回ったし、予選では、他のドライバーが51秒あたりでうろうろしていた中、ただ一人50秒台に突入してみたりと、ついに覚醒したかと思っていた、
のだが、Q3が終わってみれば、ニコはフロントロー獲得で、自身は8番グリッドに沈んじゃったし、決勝でも良いところ無く、左リアのホイールナットが外れると言う、つい最近どこかで聞いたようなトラブルで、あっけなくリタイヤと言う有様。
どうしちゃったんだ、マイコーにいさん。
いくらなんでも落ちぶれすぎてはいまいか。
実は、整形したラルフだとか言うオチではあるまいな。
その6
今週の新規チームの皆さん。
マクラーレンとフェラーリが予選でやらかしてくれたお陰で、ロータスはコヴァライネン、ヴァージンはグロックが、初めてQ2に駒を進めることが出来た。
外部要因のお陰とは言え、僅か3戦目でQ2に進めたことは素直におめでとうと言ってあげたい。
決勝では、予選で光ったコヴァライネンとグロッグがリタイヤはしちゃったけど、残った新チームのドライバーはしっかり完走を果たし、僅かながらも着実な進歩を遂げたように感じられた。
特にHRTは、予選では相変わらずだったが、決勝で初めて2台揃ってコース上でオーバーテイクを演じたり、少しずつではあるが前進を果たしているようだ。
もっとも、オーバテイクしたのは、極端にペースが落ちてしまったロータスだったのだけれど、まあ、そのへんは目を瞑って差し上げるべきよね。
ともあれ、次の中国を乗り切れば、ヨーロッパに戻れるので、今まで以上に進歩を期待できるのではないだろうか。
個人的には、かなり楽しみである。
メルボルンとは違い、決勝は終始ドライレースとなったが、オーバーテイクもあったし、素晴らしいドッグファイトも見られたし、ちゃんと面白いレースになったのは望外であった。
今回はトップチームが予選で下位に沈んだという特殊要因があるにせよ、やっぱりバーレーンの
クソレースエキサイトに欠けるレース展開が異例だったような気がしてきた。
次の中国でも、ちゃんとしたレースが見られるのなら、本格的に今後のレースを期待してもいいかもしれない。
面白いレースとヴェッテルの連勝を願いつつ終筆。