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2008年11月17日 イイね!

'08 F1GPを総括してみる

今日からオフシーズンテストが始まった(BMWのハイブリッドカーがエライ事に!)ので、良い機会だし、昨年に引き続き今シーズンのF1の総括をしてみようかと思う。

今年は、一気に各チームごとの総括まで行う。
個人的な妄言の垂れ流しなうえ、クソ長い駄文なので、無理して読まないほうが身のためですよ。


◎08年の主要トピックス
・ルイス・ハミルトン、最年少タイトル獲得
・フェラーリ、二年連続コンストラクタータイトル獲得
・セバスチャン・ヴェッテル、イタリアGPで最年少PP獲得記録、優勝記録をポールトゥウィンで更新
・ロバート・クビサ、カナダGPでポーランド人ドライバーとして初優勝を飾る
・ヘイキ・コヴァライネン、ハンガリーGPで初優勝を飾る
・BMWザウバー、スクーデリア・トロ・ロッソ、チーム初優勝を達成
・キミ・ライコネン、年間最多ファステストラップ獲得数(10回/年)タイ記録をマーク
・ルーベンス・バリチェロ、最多出走回数記録を更新
・F1史上初のナイトレースをシンガポールで開催
・デイビッド・クルサード、15年間のF1ドライバーキャリアに幕
・スーパーアグリF1、シーズン途中で資金難によりGP撤退
・マックス・モズレーFIA会長のスキャンダル問題


◎ワールド・チャンピオン:ルイス・ハミルトン
史上最年少チャンピオンである。
ネット上で、いろいろと叩かれていたりするけど、現在のF1のシステムでは、年間で一番多くポイントを獲ったドライバーがチャンピオンになるルールで、そのドライバーがハミルトンだっただけの話に過ぎない。
そこには、ドライバーのパーソナリティが介在する余地は微塵も無いのである。
それに、まだ若いんだからさ、テングになってしまったりするのも当然じゃない。
てゆうか、一時期のアロンソが、ハミルトンと同じような叩かれ方をしていたのを思い出した。
ともあれ、来年はディフェンディングチャンピオンとして迎える初めてのシーズンになるわけだが、変に気負わず良いレースを見せていただきたいものだ。

◎コンストラクターズ・チャンピオン:Scuderia Ferrari Marlboro
あれほどとっちらかった内容が多かったにも拘わらず、よくもコンストを死守できたものだ。
フェラーリのエライ人たちは、マッサとライコネンに感謝したら良いよ!
最速マシンを持ちながら、コンスト死守がやっとと言う有様では話にならない。
特に、マッサに対しては額が擦り切れるまで謝罪するべき。
トッドが前線から身を引いた途端にこの体たらく。
大丈夫か、来年。

☆マン・オブ・ザ・イヤー:マックス・モズレー
去年に引き続きドライバー以外から選出。
だって、件のSM騒動があまりにも面白かったんだもの。
そのうえ、騒動が治まった途端、訳のわからないレギュ改悪を叫びだすしね。
今季、これ以上印象に残った人物はいない。
無論、悪い意味で。

☆カー・オブ・ザ・イヤー:ルノー R28
純粋なスピードやリザルトで言えば、F2008かMP4-23が適当だと思うのだが、シーズン当初の駄目っぷりから、見事に2連勝を果たした、その大幅なパフォーマンスアップに敬意を表して選出。
と言うのは建前で、Fウィングの造形(特に初期型)が個人的に大好きだから。
あと、アロンソは、このクルマでシーズンを戦ったお陰で男を上げたと思う。

☆ルーキー・オブ・ザ・イヤー:ティモ・グロック
ぶっちゃけ、該当無しにしようかと思った。
去年がルーキーの大当たり年だったので、それと比べると今年はどうにもパッとしない。
でも、それだとあんまりなんで、消去法で考えていったらグロックが残った。
あんまりにも失礼な言い方になってしまったけど、凄く良いドライバーだと思うよ、グロック。
2位表彰台も果たしたし、なにより新人の中では、最も多くポイント稼いでいるし。
グロックを新人に分類していいか問題が残る(04年にジョーダンから4戦出場しポイントも獲得している)けど気にしてはいけない。

☆テクノロジー・オブ・ザ・イヤー:シャークフィン
イナーシャにしようかと思ったけど、外から見ること出来ないし、何より私自身がそのメカニズムを理解しきれていないので、誰の目にも明らかなシャークフィンにした。
RB4が最初に採用した時は、まさかこんなに流行るとは思ってもいなかった。
しかし、気が付いたら、ほとんどのチームが採用している有様。
その割りに実際に効果があったにか不明確だったりするのがが釈然としないところだが、来期からの空力規制前の最後の仇花として覚えておきたい。

☆オーバーテイク・オブ・ザ・イヤー:ハンガリーGPのマッサ
オーバーテイクというより、スタートと言ったほうが適切かもしれないが、スパでのスタート直後、1コーナーマッサがハミルトンに仕掛けたオーバーテイクは見事の一言だった。
思わずモニターの前で立ち上がりそうになったくらい会心のオーバーテイク。
でもエンジンブローでリタイヤと言うオマケは要らなかった。
アレさえなければ、今年のタイトルは(略)

ベスト・グランプリ:イタリアGP
ヴェッテルの初優勝。
これに尽きる。
なにしろSTRの前身はあのミナルディ。
そう思うと、万感の思いが胸に込上げると言うものだ。
私のF1視聴暦のなかで数少ない本当に心の底から喜べたGPの一つになった。

ワースト・トピック:ブレまくったスチュワード裁定の数々
かなり由々しき問題。
同じ事象なのになぜか裁定が異なる場面がしばしば見られた。
各GPごとにスチュワードが異なるとは言え、いついかなる場合でも裁定の公正さが求められるのがスチュワードの仕事であろう。
こんな様では、スチュワードの腹積もり一つでタイトルを左右されかねない。
来年から、各GPでのスチュワード担当の制度が変わるらしいので、改善を期待したいが、果たしてどうなることやら。


続いて、今年のコンストランク順に各チームごとの総括、
と言う名の妄言。

1.Scuderia Ferrari Marlboro
コントラクタータイトルだけは何とか死守したものの、マシンの信頼性の欠如と、お粗末極まりないピットワークで、本来なら獲れていたであろうドライバーズタイトルをつかみ損ねた。
信頼性の欠如は昨年も同様だったが、少なくとも給油が終わっていないのにピットアウトさせるような愚挙は犯さなかった。
シーズン中も散々書いたことだが、アングロイタリアン化が明らかに悪いほうに働いているとしか思えない。
09年に向けてのKERS開発の大幅な遅れは周知の事実だし、かつての暗黒時代への回帰が緩やかに始まっているのではないかと言う懸念すら覚える。
マッサもライコネンも一級品のドライバーだし、来期も同じようなミスを繰り返すチームではないと思うのだが、どうにも不安が拭いきれぬ。
テストで不安を払拭してくれる事を祈るのみだ。

2.Vodafone McLaren Mercedes
9年ぶりのタイトル獲得は素直に祝福したい。
昨年のスパイ騒動で開発が制約されていた中、MP4-23は跳ね馬に勝るとも劣らないパフォーマンスを示し、ハミルトンを史上最年少王者へと導いた。
だが、欲を言えば、フェラーリがアレだけミスを繰り返したのだから、コンストラクタータイトルも獲って然るべきだった筈。
コヴァライネンのパフォーマンスが、ハミルトンと比較して不足していたと見る向きもあるかもしれないが、個人的にはチーム自体がハミルトンへ偏向していたように思えてしてならない。
もう少しコヴァライネンに注力してあげれば、結果は違ったものになったのではないか。
まあ、ロンがハミルトンLOVEだから仕方ないっちゃあ仕方ないんだけども。
来期に関しては、どのチームより見通しが明るい気がする。
懸念のKERSについては、搭載型と非搭載型の2種類のシャシーを用意するとも噂されているし、空力に関しても不安の種は見当たらない。
よほど下手を打たない限り、好調なパフォーマンスを維持するのではないか。
という訳で、がんばれ、コヴァライネン!

3.BMW Sauber F1 Team
初優勝を達成するなど、序盤から中盤にかけては、ある意味、トップ2より勢いのあるチームであった。
F1.08も良い感じに変態マッスィーンだったし。
だが、後半に入った途端に勢いがガクッと落ちたのはいただけない。
前身であるザウバー時代からのパターンと言われればそれまでだが、中国GPまでクビサがタイトルの芽を残していたのだから、後もう一踏ん張りが欲しかったところだ。
後半失速した分、来期の開発が進んでいるに違いないさと思っておけば良いのかしら。
実際、早速ハイブリッドカーを登場させてテストをしているし、来期は今年よりやってくれるのではないかな。
唯一気になるのは、KERSの重量が大柄なドライバーに不利に働くという予想。
もしこの予測が真を得ているのであれば、F1屈指の大柄なドライバーであるクビサにとって、KERSの問題は無視できないだろう。
逆を言えば、来年はニック活躍の年になる可能性も無きにしも非ず。
おお、遂にニック初優勝の年になるか。

4.ING Renault F1 Team
今年のルノーはアロンソの一人舞台であったように思う。
チームが獲得した80P中、61P(トヨタの獲得ポイントより上!)をアロンソ一人で獲得しているところを見ても、いかにアロンソ無双なシーズンだったかわかると言うものだ。
無論、この結果はアロンソ一人の力ではない。
シーズン開幕当初、明らかに競争力不足だったR28を、不断のエンジニアリングでウィニングマシンにまで仕立て上げたテクニカルチームの、想像を絶するであろう努力のお陰である。
こう言った開発を出来るところが、F1の頂点を極めた経験を持つチームたる所以であろう。
アロンソも無事残留する事が決定しているし(ネルシーニョのことも忘れてないよ、為念)、後期後半の勢いそのままに09マシンを仕立て上げれば、再びトップコンテンダーに返り咲く事も不可能ではない筈。
と言うか、極めて高い確率でタイトル争いに絡んでくると思う。
アロンソの3回目の戴冠が見たいです、フラビオ先生。

5.Panasonic Toyota Racing
結果的に、ルノーに後塵を拝したとは言え、今季に関しては成功のシーズンと見て良いだろう。
陳腐な言い方になるが、トヨタ流のやり方が漸くF1でも実を結びつつあるのかもしれぬ。
特に、今季中盤でのTF108の競争力の高さには目を見張るものがあった。
トゥルーリ、グロックのコンビは、チーム創設以来のベストラインアップだし、ぶれることなく開発を進めていけば、来期こそは、未だ掴めぬ勝利を得る事が出来るかもしれない。
気になる点としては、予想に反してKERSの開発に手こずっている事だが、たぶん大した問題にはなるまい。
来年は、トヨタにとって勝負の年になると踏んでいるがどうか。

6.Scuderia Toro Rosso
ルノーがアロンソ無双なら、STRは間違いなくヴェッテル無双であった。
シーズン前半は、思うようなリザルトを残せていなかったが、フェラーリエンジンとのマッチングが進んだ後半から、目を瞠らんばかりの快進撃。
初優勝を果たしたイタリアGPでのパフォーマンスは、まるで王者の如き堂々たる走りであった。
ここまでの躍進を果たしたのは、ニューウェイデザインのSTR3のポテンシャルの高さと、GP随一のパワーを誇ると言われるフェラーリエンジンのお陰でもあるが、やはりヴェッテルの才能を無視することは出来ない。
翻って、来期はそのエースがチームを離れる。
マシン自体はニューウェイデザインである事に変わりが無いが、エンジンは親チームのRBRとスワップされてしまう可能性があり予断を許さない。
来期のドライバーがどんなラインアップになるか、現時点では未だ不明だが、ヴェッテルのような活躍を期待する事は難しいのではないか。
チーム自体も、今季ほどの活躍が出来るかどうか微妙な線だろう。

7.Red Bull Racing
今年も期待はずれの終わってしまった。
RB4自体は、Jr.チームのSTRの活躍を見る限り、優秀なシャシーであったことに疑いは無い。
すでに巷間広く指摘されている事だが、ネックになったのはルノーエンジンのパフォーマンス不足にあったことは間違いない。
STRとエンジンが逆だったら、少なくともSTRに負ける事は無かった筈だが、ニューウェイ先生が爆熱(らしい)フェラーリエンジンを嫌ったと言う話なので、ルノー以外の選択肢はなかったと言う事か。
あと、忘れちゃいけないのが、クルサード先生の引退。
今季の先生のクラッシャーぶりは目を覆いたくなるばかりだったが、今季唯一のポディウムフィニッシュを果たせたのは先生のお陰であることを私は忘れていない。
また、チーム設立以来、若いチームスタッフを纏め上げてきた功績は計り知れない。
目に付かない部分ではあるが、クルサード先生の存在はチームにとって大きかったのだ。
それゆえに来期は全戦、チームに帯同することになったのだろう。
その来期は、新たにヴェッテルが加入することになる。
RB5と呼ばれることになるであろうシャシーはニューウェイ先生がデザインするので、大きな失敗は無いだろうし、今年以上の活躍を期待できるだろう。
てゆうか、個人的に応援してるので、活躍してもらわないとこまる。

8.AT&T Williams
開幕戦で、ニコがポディウムフィニッシュを果たしたときは、今年こそウィリアムズ復活の年だ! と思ったものだが、現実はあまりにも厳しかった。
開幕以降は、どうにもパッとしないリザルトのまま低空飛行を続け、シンガポールの荒れたレースの中、再びニコがポディウムフィニッシュを飾るものの、ついに不振から脱することなくシーズンを終えてしまった。
あの名門ウィリアムズが、どうしてこんなことになってしまったのか。
もう勘弁してくれと言うほど勝ちまくっていた往年の姿を知る者としては、なんともやるせない気分になって仕方ない。
BMWと別れてからと言うもの、資金不足に悩まされ続けているのがパフォーマンスが上向きにならない要因である事は間違いない。
かと言って、世界的不況のなか、新たに資金を提供してくれるスポンサーなど都合よく現れる事は限りなく難しい。
孤高のプライベーターにとって、現在のF1を戦い抜く事はあまりにも厳しいと言わざるを得ぬ。
それでも私は、来期こそは復活の年になると固く信じて疑わない。
ワークスが莫大な資金を投資し続ける現代F1だが、最後にモノを言うのはレースに対する情熱である。
そして、その情熱の炎を、誰よりも熱く内に秘めているのはフランク・ウィリアムズその人なのだから。

9.Honda Racing F1 Team
語るに落ちるとはこのことだ。
RA108が競争力を持っていたのは開幕戦ただ1戦のみであり、イギリスでの幸運なポディウムを得られた事以外は、論外と言う言葉すら生ぬるい名状し難き無様なシーズンであった。
RA108は駄馬であった。
シャシー剛性の不足と言う致命的な欠陥を抱えていたうえ、稚拙極まりない空力では、いくらドライバーが努力したところで、どうにもする事も出来る筈がない。
ロス・ブラウン以下、主要スタッフ達は、口をそろえて「来期のために今季は早々に開発を打ち切った」などと妄言を吐いていたが、そんな言葉は免罪符にはならぬ。
その程度の姿勢で、モーターレーシングの最高峰たるF1で戦おうなど笑止千万、おこがましいにも程がある。
どんな状況であれ、自らの手の内にあるものでベストを尽くし、一歩でも先へ進もうとするのがコンペティションだ。
自らの無能さ加減を省みることなく、ただ言い訳を言い募るだけになった今のホンダは、F1のみならず、モーターレーシングにとって最大級の害悪に堕したと言っても過言ではない。
こんなチームに来期を期待するだけ無駄である。
KERSの開発はどのチームより進んでいるらしいが、果たしてそれは、1周当たり1.5秒遅いクルマを大きくゲイン出来るものなのか。
答えは否だ。
KERSは、あくまで補助的なデバイスに過ぎない。
大幅なテクニカルレギュレーションの変更が実施される来期、もっとも重要な要素は空力解析であり、それはホンダが最も立ち遅れている分野なのだ。
それに目を瞑るように、120億円とも言われる莫大な投資をし、必死になってKERSの開発している姿が愚かであることに気付いていないのはホンダだけだ。
来期は、今季よりリザルトが悪くなる事があっても、良くなる事は恐らくあるまい。
シーズン途中にF1撤退の報がでても、私が驚く事はないだろう。

10.Force India Formula One Team
モナコで某酔っ払いに追突さえされなければ、ノーポイントで終わる事はなかった。
返す返すもあのアクシデントが悔やまれる。
フォースインディア最初の年は、残念ながらポイントを得る事はできなかった。
だが、実質二年落ちのマシンで、時には中段を走ったりと、そのパフォーマンスは決して低いものではなかった。
むしろ、そんなマシンで良くぞ戦ったと賞賛を送りたい思いだ。
フィジコとスーティルが、マシンの持てるパフォーマンスを最大限に引き出して走ったお陰だろう。
そんなフォースインディアだが、来期はメルセデスからエンジン供給を受けることが決まった。
今回の契約は、エンジンだけでなく、KERSを含めた包括的な技術提携になる模様だ。
一時、報道されたマクラーレンのカスタマーシャシーを使うと言うことはなくなったようだが、かなりのパフォーマンスアップが果たされると踏んで間違いないだろう。
いきなりトップ争いができるほどになるとは思えないが、上手くいけば常時ポイント争いが出来るところまでは来そうな感じがする。
ただ、ガスコインとコレスが離脱してしまったのが気がかりと言えば気がかり。
このあたりに今回の契約の裏が見えそう気配が。
あと、メルセデス絡みで、ここに来てドライバーチェンジの話が出てきているのが嫌な感じ。
フィジコのシートをとらないで!

×.Super Aguri F1 Team
遅かれ早かれ、撤退する事は目に見えていた。
あのタイミングでと言うのは予想外だったが、仮に生きながらえたとしても、シーズン終了まで持つ事はなかったろう。
今季に関しては、これ以上、SAFについて語るべきことはない。
それに、私なんかより遥かにSAF思い入れのある人が多く居るしね。
そんなファンを得られたというだけで、SAFは幸せなチームだったのだろう。


以上、妄言了。
迂闊にも、全部読んでしまったという暇人がいらっしゃったら、お疲れサマでした。

08シーズンは終わったが、オフシーズンテストと言う、ある意味本シーズンより面白く熱い時期がやってきている。
F1ファンは眠らないのだ!
Posted at 2008/11/17 23:55:02 | コメント(3) | トラックバック(0) | '08 F1感想録 | スポーツ
2008年11月03日 イイね!

'08 最終戦 ブラジルGP

'08 最終戦 ブラジルGPあまりにも劇的な終幕であった。
レースを制したのはマッサ。
しかし、タイトルは最後の最後に5位に滑り込んだハミルトンが手にした。

スタート直前と最終盤にインテルラゴスを濡らした雨に足元をすくわれることなく、自ら果たすべき仕事を完璧にこなしたマッサ。
雨に翻弄されながら、一時はその掌から零れ落ちかけたタイトルを見事に掴み取ったハミルトン。
今年のチャンピオンシップはレベルが低いとのたまう人が居た。
チャンピオンに相応しくないものがタイトルを争っているとのたまう人が居た。
だが、刮目せよ。
この二人のドライバーは、見る者の心を激しく揺さぶるレースを戦い抜いて見せたではないか。
結果的に栄光はハミルトンが掴んだが、両者ともチャンピオンに値するドライバーであったのだ。

ルイス・ハミルトン、最年少タイトル獲得おめでとう。
フェリペ・マッサ、価値ある敗北を糧に大いなる飛躍のあらんことを。

酸いも甘いも、良し悪しも、なんだかんだと言いながら過ぎた1シーズン、やはりF1は掛け値なしに面白い。


以下、いろいろ雑感。

その1
価値ある敗者。
シーズン最多の6勝をマークしながらも、昨年、チームメイトが1ポイント差で掴んだ栄光を、マッサは手にする事は出来なかった。
その差は、皮肉にも昨年と同じく1ポイント。
多発したスクーデリアの考えられないミスがタイトル獲得を阻んだのは事実だが、マッサ自身のミスが散発されたことが敗因の一つである。
マレーシアでの自滅が無ければ、イギリスでの雨に文字通り足元を掬われなければ、あるいはタイトルはマッサのものになっていたかも知れぬ。
だが、たらればを言っても詮無い事。
最後のチャンスとなった最終戦、マッサは与えられた情況の中で、これ以上無いほど完璧にやるべき仕事をこなして見せた。
だが、僅かに1ポイントに届かず。
一瞬、掴んだ思われたタイトルは、その手から離れていってしまった。
それでも、涙交じりの声でチームスタッフに謝意の言葉を伝え、溢れる涙をブローブの指先で押さえ、そして、なお大声援を送る地元のファンに、ポディウムからその声が力になったと言わんばかりに胸を何度も叩いて見せたマッサを、心の底から格好良いと思った(だから、掲載する画像はハミルトンじゃなく、その時のマッサの姿にした)。
今年のこの敗北は、マッサに大きな成長をもたらしてくれるだろう。
来年のメルボルンのグリッドに並んでいるのは、ライコネンの影に隠れがちだったマッサではなく、チャンピオンシップを戦い抜いた一年と、価値ある敗北を通して一回りも二周りも成長したマッサであるはずだ。

その2
最年少タイトル獲得記録更新。
ハミルトンがアロンソの持つ最年少タイトル獲得の記録を塗り替えた。
こんなに早く、アロンソの記録が塗り替えられるとは予想だにしていなかったが、それだけの事をやってのけたハミルトンの才能には驚嘆せざるを得ない。
周囲からある事無い事含めて色々と言われているドライバーだが、その強さと速さを疑う事ができなくなったのは間違いあるまい。
確かに、もう少し考えてから発言したほうが良いんじゃないかなあとか、もうちょっと周りを見て走ったほうが良いんじゃないかなあとか思ったりするところもあるが、まだ23歳の若者である。
これから、年を経るにつれて良い意味で丸くなって行くだろうから、温かい目で見守っていってあげるべきだろう。
ともあれ、タイトル獲得、本当におめでとう。

その3
跳ね馬コンスト死守。
マッサ、ライコネンの順で1-3フィニッシュでコンストラクタータイトル防衛に花を添えた、
と言いたいところだが、今年の跳ね馬は酷かった。
その酷さたるや目に余るどころの騒ぎではない。
信頼性は無い、戦略もイマイチ、あげく有り得ないミスを連発するなど、よくもまあ、コンストタイトルを防衛できたものだ。
この結果は、ひとえにハミルトン偏重の現在のマクラーレンの体質のお陰であろう。
来期はライコネンのモチベーションも戻るだろうし、一皮向けたであろうマッサの速さも大いに期待できるが、チームがこの体たらくではコンスト防衛は限りなく厳しいのではないか。
ドメニカリさん、もっとがんばって!

その4
やっぱりアロンソ強し。
最終戦をポディウムフィニッシュで飾ったアロンソ。
しかも、跳ね馬に割ってはいる2位フィニッシュ。
復調著しいルノーとは言え、終盤に入ってからのアロンソの強さは尋常ではない。
もし、R28が開幕戦からこの速さを持っていれば、タイトルはアロンソのものになっていた可能性は否定できまい。
昨年はマクラーレンで、精神的なもろさを露呈したアロンソだが、今年の見事な走りを見るに付け、現役ベストの存在である思いを強くした。
来年こそは、タイトル争いに絡んでほしいものだ。

その5
空気を読まないヴェッテルの速さ。
雨絡みのコンディションでのヴェッテルの速さは尋常ではない事を改めて思い知った。
タンクが軽い3ストップだったとは言え、マッサと遜色無いペースを刻み、マクラーレンを蹴散らさんばかりの速さを発揮して見せた。
特にヴェッテルに終盤でオーバーテイクされたハミルトンは生きた心地がしなかったであろう。
本当に凄い才能の持ち主だよ、この子は。
来年も大暴れしてもらいたいが、ルノーエンジンの出来次第かしら。

その6
クルサード先生、ラストレース。
愛して止まないクルサード先生のラストレースは、僅か20秒足らずで終わってしまいました…。
1コーナーでニコに突っ込まれ、弾みで一貴とぶつかって終了。
うわあああああああああ! 今思い出しても涙が止まらないッッッッッ!!
おい、ウィリアムズ!
自分のチームからデビューさせたドライバーの最後の花道を閉ざすたあ、どう言う了見だ、こらあ!
せっかく真っ白なスペシャルカラーのRB4がかっこ良かったのに!
完走したら、罰金承知でドーナツターンかましてくれる筈だったのに!
ギギギギ、ニコと一貴のこと嫌いになりそうじゃぁ…。
残念極まりない最後だったけど、デイビッド・クルサード先生、14年間お疲れ様でした。
時折確変して恐ろしく速くなるところとか、気が付いたらまろやかにポイントゲットしているところとか、微妙に小物くさいコメントとか、漏れ伝わってくる良い人列伝とか、特にRBRに移籍してからのあなたの事が大好きでした。
F1ドライバーのキャリアは終わってしまうけど、これからの道が幸多からん事を祈ります。
ありがとう、DC!

その7
今週のホンダ
どうやら、泡遊びと火遊びを楽しむためにブラジルにやってきたのであって、レースをやる気は毛頭なかったようだ。
1年間、理不尽な苦労を味わったルーベンスさんとジェンソンくん、本当にお疲れ様。
ブラウンおじさんも、こんな唾棄すべきチームの指揮をする羽目になって散々であったろう。
それ以外のチーム関係者は全員腹を切れ。
あと、断じてバリチェロを切るべきではないと思うがどうか。
まあ、そんな真っ当な判断を下せるチームなら、こんな無様なシーズンを二年も続ける事はなかったろうがな。
嘆息。



2008年のシーズンは無事に幕が降りた。
思えば、あっという間の1年だったが、ゆっくり休む間も無く、二週間後にはオフシーズンのテストが始まるし、早くも2チームが来期の新車発表のスケジュールを決定している。
今シーズンが終わったその瞬間から、各チームは来シーズンに向けて本格始動を始めているのだ。
チャンピオンとなったハミルトンを筆頭に、マッサ、ライコネン、アロンソ、クビサ、ヴェッテルと役者は揃った。
来期は、マシンのテクニカルレギュレーションが大変更されるが、きっと今年以上にエキサイティングなシーズンになってくれることを信じて、長々と書いた駄文の筆を置く。
Posted at 2008/11/03 20:40:00 | コメント(5) | トラックバック(0) | '08 F1感想録 | スポーツ
2008年10月20日 イイね!

'08 第17戦 中国GP

タイトル争いの大勝負!
だった筈なのに、著しく眠いレースであった。
唯一面白かったのは、ライコネンが超露骨なペースダウンで、マッサを先行させたところぐらいだよ。
お陰で倍速再生の利便性を痛感した次第である。

中国GPは、予選からハミルトンがその速さを見せ付けたレースだった。
追う側のマッサは、まったく精彩を欠いたパフォーマンスしか発揮できず、上記の如くライコネンイ2位を譲ってもらう始末。
あとはもう、パレードランである。
まさか、バレンシア並みに面白みのないレースになるとは完全に予想外。
シンガポール、日本と非常に面白く見応えのあるレースが続いただけに、今回のレースのしょぼさが際立つ形になってしまった。

今回の結果で、最終戦を残してハミルトンとマッサのポイント差は7P。
例え、マッサがブラジルで勝ったとしても、ハミルトンは5位に入ればタイトル確定。
圧倒的に有利な状況になった。
もっとも、去年のような事態もありうるので、マッサも悲観している場合ではない。
むしろ、優勝だけを目指さねばならなくなった分、余計な雑念が払える筈!
…無理か。

今回は、もう少し接戦になってくれると思ったのだがなあ。
嘆息。


以下雑感。

その1
ライコネンぶっちゃける。
レース後のプレカンで、マッサを先行させた時のことをたずねられて曰く
「チームがこんな状況だから(大意)」
とか、ぶっちゃけすぎだろう。
ある意味、今回、一番面白い場面だったけどな。

その2
ルノー速し。
やっぱり、ルノーは完全に復調したようだ。
今回もアロンソが4位フィニッシュ。
ネルシーニョも8位でポイントを持ち帰った。
これで、トヨタの追撃を振り切ってコンスト4位確定。
共にファステストが36秒台と言う好タイムをマークしているので、その速さは本物だと言って良い。
中盤にかけての不調が、まるで嘘のような復活劇。
来年が、非常に楽しみになってきた。

その3
がんばれヘイキさん
ハミルトンは優勝したのに、コヴァライネンは一人寂しくリタイヤに終わる。
と言うか、なんでコヴァライネンにだけトラブルが集中するのだろうか。
今回だって、タイヤがパンクしてポイント圏外まで脱落するし不運すぎる。
気が付いたら、ドライバーズランキングでアロンソに抜かされているし。
嗚呼、ヘイキ・コヴァライネン。
明日はどっちだ。

その4
クビサ脱落。
日本GPの結果で、ハミルトンと12P差まで縮め、にわかにタイトル獲得が手に届くところまで近づいたクビサ。
去年の例もあるし、もしかしたらという希望を私も持っていた
だが、現実は常にハードである。
今回にBMWは競争力にかけていた。
それはもう、泣きたくなるほどに。
アロンソに全く追いつけないうえに、相方のニックにも先行されてしまった。
結果6位でフィニッシュ。
ロバート・クビサさん24歳、タイトル獲得の夢、ここに潰える。
まけるなクビサ、がんばれクビサ。
来年、きっとチャンスはまたあるさ。
車の出来次第だけども。

その5
グロックの良い仕事。
1ストップ作戦が功を奏し、7位フィにシュでチームにポイントを持ち帰る。
前半戦はちょっとアレだったが、後半戦に入ってから、手堅くポイントを持ち帰るようになった。
伊達に、GP2のチャンピオンになっていないね。
トヨタは本当に良いドライバーを手に入れた。
来年の活躍が楽しみ也。

その6
今週のホンダ。
エコロジーラン如例。
それでもルーベンスさんはがんばりました。
ジェンソンくんはもっとがんばらないといかんと思う。
もっとも、駄馬過ぎて、ドライバーがいくらがんばってもどうにもならん状況に変わりは無く。
二人とも、もっと良いクルマにのせてあげたい。
あまりにもかわいそうだ。
来年のドライバー勧誘する余裕があるなら、もう少しドライバーのがんばりに応えられる様なマシン作に力を割いたらどうかね

次はいよいよ最終戦。
タイトル決定は、今年もブラジルに持ち越された。
泣いても笑っても、次が本当に最後である。
どちらがタイトルを獲るにしても、妙な遺恨のないレースになっていただきたいものだ。
以上、終筆。
Posted at 2008/10/20 00:17:42 | コメント(4) | トラックバック(0) | '08 F1感想録 | スポーツ
2008年10月12日 イイね!

'08 第16戦 日本GP

昨年と打って変わって好転に恵まれた日本GP。
タイトルを争う2人が揃ってペナルティを喰らって脱落すると言う、予想外(ある意味想定内だったかも)の展開のなか、最後に笑ったのはアロンソだった。
この結果に関しては、ただ一言。
アロンソ超すげえ!! と言わざるを得ない。
まさ2連勝を決めるとは全く予想していなかった。
ネルシーニョも4位フィニッシュしたし、終盤に入ってのルノーの復調ぶりには目を見張るものがある。
やはり、確固としたテクニカル部門を持つチームは地力が違う。
タイトル争いはフェラーリ、マクラーレンに絞られているが、ルノーの存在がタイトル争いのキャスティングボードを左右するような気がしてきた。

以下雑感。

その1
マッサの意地。
予選でまさかの5位におわり、レースではハミルトンと絡んでピットスルーペナルティ、さらに終盤でもボーデと絡む(しかも、レース後審議に)など、とっちらかった内容甚だしいのだが、それでもタイトルへの執念は捨ててはいない。
僅かでもハミルトントのポイントを縮めるべく、18秒台を連発する脅威のペースで追い上げをかける。
ここぞと言う時に怒涛の追い上げを見せた、かつてのシューマッハの姿がちょっとだけオーバーラップして、胸が熱くなった。
僅か1年だけだったが、シューマッハの相棒として過ごした期間は、確実に実を結びつつあるのかもしれない。
審議結果に問題がなければ、残り2戦でハミルトンと6P差。
可能性の糸は切れてはいない。
願わくば、マッサの努力が報われますように。

その2
ライコネン、漸く仕事再開。
3位フィニッシュで、久々にポディウムに帰ってきた。
久々にライコネンらしい走りが見られて一安心である。
欲を言えば、クビサを抜いて2位で終わってほしかったが、無理してまたリタイヤしちゃうと目も当てられないので、次がんばればいいじゃない。
マクレーレンがノーポイントに終わったので、コンストで再逆転。
ドライバーズ、コンスト共に非常に面白い展開になってきた。

その3
がんばれニック
また、ニックが不調の波に飲まれている。
クビサはライコネンの追撃をかわして2位だったのに、10位ポイント圏外は寂しすぎる。
予選でも、Q1落ちを喫するなど、終始精彩に欠けるパフォーマンスしか発揮できなくて、おじさんは心配デス。
折角、来期のシートが確定したと思ったら、この有様では、来年のチーム内での立場がどんどん怪しくなっていってしまうぞ。
てゆうか、初優勝はいつになったら見られますか…。

その4
トゥルーリがんばったで賞
グロックがサストラブルで消えてしまった中、気を吐いて5位フィニッシュ。
チームのお膝元でこの結果なら上々であろう。
ネルシーニョにかわされちゃった事とか、折角5位に入ってもルノーとの差は広がっちゃった事とかには触れないで挙げるのが日本人の奥ゆかしさ。

その5
一貴残念だったで賞
フリーで今季最高のパフォーマンスを見せて(予選はまあいつもどおり)、決勝への期待を抱かせた中嶋一貴さん23歳。
でも、スタート直後の1コーナーで、クルサード先生と絡んで実質レース終了。
地上波のゲストに来ていたお父さんが、その後ほとんど黙りっぱなしで、なにかこう悲しかったよ。
もっとも、ニコが11位だったので、アクシデントがなくても入賞できていたかは著しく微妙なところなのだが。

その6
今週のホンダ。
あまりの不甲斐なさに、本気で怒りすら込上げて来ているわけだが。
やる気もなくエコランするだけだったら、残り2戦は出走を見合わせたらどうなの。
ついでだから、そのまま帰ってこなくても一向に問題ないぞ。
今のホンダの存在は、F1に対する最大級の冒涜である事を少しは自覚したらいい。

次は上海。
去年は、ハミルトンがまさかのリタイヤでタイトル争いの局面が大きく動いたGPであった。
今年も、なにか予想外の事が起こりそうな気がする。
でも、マッサリタイヤでハミルトンがあっさりタイトル確定とかは勘弁して欲しい。
どうせタイトルを決めるなら、最終戦まで白熱した争いが見たいものだ。
以上、終筆。

10/12 20:35追記
ボーデとマッサの件は、ボーデに25秒加算のペナルティがおりた模様
マッサは一つ繰り上がり7位、2Pを獲得し、ハミルトンとの差を5Pとした。
これで、残り2戦がますます面白くなりそうだ。
Posted at 2008/10/12 16:11:15 | コメント(2) | トラックバック(0) | '08 F1感想録 | スポーツ
2008年09月28日 イイね!

'08 第15戦 シンガポールGP

F1史上初のナイトレースの勝利は、不屈の元チャンピオンのものになった。
今季、走らないクルマで苦労を重ねたアロンソが、予選15位からまさかの優勝。
荒れた展開に助けられたとは言え、この結果には見事と言う他無い。
流石、シューマッハをガチで倒した男。今回もノーポイントに終わったどこかのワールドチャンピオンとは違うネ。

バレンシアの例があっただけに、始まる前はオーバーテイク無しの眠くなる展開になるんじゃないかと不安だったのだが、SCが2回入ってくれたお陰で、実に面白い展開になった。
そういう意味では、真っ先にクラッシュしてSC導入のきっかけを作ったネルシーニョに感謝しなくてならない。
アロンソが優勝出来たのも最初のSCのお陰だったし、ある意味、最高のアシストをしたことになる。
自分のシートは危うくなってしまったかもしれないが、細かい事は気にせず、がんばれネルシーニョ。

以下雑感如例。

その1
ルノー復活フラグ。
アロンソが優勝下からってワケじゃなく、今回のルノーのペースは素晴らしいものだった。
フリーから絶好調。予選のトラブルがなければ、アロンソは2列目は確保できていたくらい速かった。
今回から新型Fウィングを持ち込んだそうだが、これが覿面だったのだろう。
05年、06年とコンスト2連覇をしているのは伊達じゃないな。
来期に向けて、かなり期待が持てる気がする。
これで、アロンソが残ってくれるなら、再びトップコンテンダーに戻ってくることも不可能ではないだろう。

その2
赤い駄馬劇場
本来なら、マッサが勝てていたはずのレースだったし、勝たねばならないレースであった。
それを粉微塵に砕いたのは、筆舌に尽くし難い醜態をさらした跳ね馬自身である。
SC導入後のピットオープン直後のピットで、ご自慢のシグナルの誤作動で給油が終わらないままマッサがスタートし、フューエルホースを引きちぎる羽目になった。
このミスでマッサのレースは終わってしまった。
ミスはないと散々公言してきたシグナルの誤作動を起こし、挙句2回目のピットからロリポップを慌てて復活させているのだから失笑モノどころの騒ぎではない。
マッサもマッサで、このピットピスの後、明らかにモチベーションを失った走りしか出来なかったのは大問題である。
チャンピオンを狙うドライバーがこの体たらくではお話にならんのだ。
仮にこれがシューマッハであったならば、鬼神の如き走りで最低でもポイントは持ち帰っていただろう。
今回の結果で、チャンピオンシップで窮地に立たされたことは間違いない。
やはり、アングロイタリアン化が進むと駄目なのか、このチーム。
なお、ライコネンについては触れる気すらないので、悪しからず。

その3
ニコ、2位フィニッシュおめ!
開幕以来の表彰台である。
ヨーロッパラウンドに入ってから、下降線を辿る一方だったウィリアムズが、ヨーロッパから出た途端、調子が良くなった。
えっと、イギリスのチームだけど、良いんだろうかそんなことで。
ともかく、ホンダにすら抜かれるんじゃないかと思っていたコンストも今回の結果で一安心。
一貴も地味ーに1P獲ったし、上々の結果であろう。
残り3戦、この調子を維持できればRBRを逆転する事も不可能ではあるまい。
古豪の意地を今こそ見せておくれ。

その4
危なげないハミルトン
大荒れの展開でも、危なげなくレースをまとめて3位フィニッシュ。
跳ね馬が盛大かつ無様な自爆をかましてくれたお陰で、ドライバーズを7P差に広げ、コンストも1P差で逆転と言う結果となった。
2年目とは思えない安定感で、見ていて嫌になるくらいである。
少しは若者らしく動揺したりとかないのか、このヒト。
やっぱりチャンピオンは、ハミルトンで決定かしら。

その5
クルサード先生、まろやかにポイントゲット。
大荒れの展開の時こそ、クルサード先生の本領が発揮される時ですョ!
まろやかに走りきって7位入賞。
カナダの表彰台以来、久々のポイントゲットである。
今季限りの引退発表後、明らかに精彩を欠きまくっていたけど、まだまだ捨てたモンじゃない。
たったの2Pだけど、ウィリアムズとのコンスト争いでは貴重なポイントとなる。
RBRのお歴々は、今回のクルサード先生の結果に感謝したらいいよ!

その6
今週のホンダ。
大本営発表ではマシンの大きな進歩が見られたそうである。
実際には、何の進歩もなかったわけだが。
残り3戦、エコロジーのため出走しないと言うのはどうかね?

次は、いよいよ日本GPである。
昨年は雨の中、思いのほか面白いレースとなった。
今年も雨の可能性が非常に高いので、なかなか面白い展開になるのではないだろうか。
と、こんな事を書けるのも、現地に行かず自宅観戦ゆえ。
去年の現地組は相当悲惨だったらしいので、出来れば晴れた方が良い。
でも、今年は改善するってFSWのエライ人たちが言ってたから、去年よりだいぶマシになるんじゃないかな。
二年連続でアレは、流石にヤバイだろうし。
というわけで、現地観戦組みのために快晴を祈りつつ終筆。
Posted at 2008/09/29 00:16:17 | コメント(4) | トラックバック(0) | '08 F1感想録 | スポーツ

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