2006年10月23日
今年も遂に最後になってしまった。
ブラジルGPである。
フェラーリはマッサが、セナ以来、13年ぶりの地元ドライバーの優勝。
シューマッハのラストランは、序盤のタイヤトラブルで最後尾まで後退するも、怒涛の追い上げで4位フィニッシュ。
ルノーは、アロンソが磐石な走りで2位、フィジコが6位に食い込む。
結果、アロンソがドライバーズタイトル獲得。コンストも5P差でルノーが攫っていった。
アロンソは、シーズンを通してチャンピオンにふさわしいパフォーマンスを見せた。
シューマッハの敗因は、パフォーマンスの不安定さ。それでも最後の最後まで鮮烈な速さを見せつけてくれた。
なんだかんだといろいろあったシーズンだったが、結局は収まるべきところに収まるべきものが収まった様な気がする。
とりあえずは、アロンソにおめでとうと、シューマッハにお疲れ様の言葉を送りつつ、以下、その他の雑感。
その1
マッサ優勝おめでとう。
初優勝のトルコの時と言い、どうにも、この人は勝つタイミングが悪い気がする。
今回は、シューマッハの引退レースとアロンソのタイトル獲得の影に隠れてしまったものなあ。
ブラジルでは、大いに盛り上がったろうけど、他の国ではどうだったのだろうか。
兎に角、今回のレースも予選から完璧。勝つべくして勝ったレース。
シューマッハのタイヤトラブルがなかったら、どうなってたか解からんけど、13年ぶりの地元ドライバーの優勝は素直におめでとうである。
ナショナルカラーのレーシングスーツがなければもっと良かったと思うけど、深く言及はしない。
その2
シューマッハ引退。
最後のレースなのにトラブル続き。Q3で燃圧トラブル、決勝ではタイヤトラブル。
順調に事が進んでいたら、勝っていたのはシューマッハ。ついでにフェラーリのコンスト獲得の芽もあったはず。
されど、過ぎたこと言っても仕方なし。
むしろ、最後のレースで、鬼神の如き追い上げを見せるシューマッハを見られて良かったと思うべきかも知れぬ。
兎にも角にも15年間、お疲れ様でございました。
無事にキャリアを終えることが出来て、本当に良かった。
功罪白黒全てひっくるめて、残した足跡はあまりにも偉大。
さらば、当代随一のレーシングドライバー。
いつの日か、またどこかで走る姿が見られることを願って。
その3
アロンソ2年連続チャンプ、おめでとう。
純粋に、凄いの一言しか出てこない。
あれだけ、外野から妨害があったにもかかわらず、終わってみれば、見事にタイトルを手中に。
改めて並外れた才能の持ち主であることを実感。
そして来期、
カーナンバー1を手土産に、マクラーレンに移籍するわけだが、果たして下降線を辿ったシルバーアローを何処まで建て直せるか。
新たなチャレンジに、無責任にも今から楽しみで仕方が無い。
その4
がんばれ、ライコネン。
今回を最後に、マクラーレンを去るライコネン。
最後と言うことで、ブラジルは期待していたのだが、結局5位フィニッシュ。
最後くらい勝って欲しかったけど、今年のマクラーレンでは厳しかったようだ。
来年は跳ね馬の騎手として、活躍を期待したいが、
移籍を正式に発表してから、フェラーリにトラブルが多発するようになったのがなんとも。
ポールトゥリタイヤとか連発しそうで凄く楽しみ、もとい凄く心配。
その5
すごいぞ、SAF
今回のSAFは確変だったようだ。
BSがミラクルなタイヤを持ち込んだとは言え、今回の速さは異常。
サトー氏13秒台連発とか、おかしいから(良い意味で)。
最後の最後で完走17台中10位フィニッシュはお見事。手放しで賞賛する。
左近もセクター2タイムでシューマッハに次ぐ2番時計をマークしたし、こちらもお見事。
来季に向けて、大いに期待の持てる最終戦になった。
コンスタントに入賞できるようになると良いですね。
その6
タイヤウォーズ終戦。
BS対MIの戦争も今回で終了。
最終戦に、まさにミラクルと言うべきタイヤを用意したBSだが、力及ばす、WタイトルをMIにさらわれた格好になった。
いろいろと賛否のあった両社のタイヤ戦争だが、私はこの技術競争を大いに評価したい。
技術の研鑽あってこそのF1だと思うし。
そういう意味では、来年からはBSのワンメイクになってしまうのは少し悲しい。
でも、ワンメイクになればなったで、違った面白さが生まれるのも事実。
願わくば、来期、BSが特定のチームに擦り寄ったタイヤ開発をしませんように。
その7
今週のホンダ
最終戦で、バトンが3位フィニッシュ。
シューマッハの後退に助けられたとは言え、予選14位からこの結果は良し
アロンソにも一応ついていくことも出来たし、ライコネンをオーバーテイクしたときアグレッシブさも良かった。
ハンガリーで勝ってから、やっぱり変わったな。
ルーベンスさんは、ううん、どうでしょう。
予選5位は悪くないけど、結局7位フィニッシュだったのがなあ。
マッサと一緒に表彰台に立つルーベンスさんが見たかったな…。
時代の変わり目として記録されるであろう、2006年シーズン。
通してみれば、なかなかにエキサイティングで、良いシーズンだったように感じる。
若手の台頭が著しくなるであろう、2007年がより素晴らしいシーズンになる事を祈って、以上終筆。
Posted at 2006/10/23 20:07:33 | |
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