【オートサービスショーにて町工場の未来を考える】
まず、こちらの画像から。
たぶん見た目では凄く思えることだろう。
こういった画像を修理工場のHPにでも掲載すれば、アピール度があがり、集客につながる。
が、実際のところは、どうだろうか。
特に気になるのはストラットを計測するマクファーソンゲージ。
これは粗出しするレベルの修正には有効だと思う。
しかし、そのいっぽうで、ミリ単位で詰めていくシビアなレベルでは、たぶん物足りなく感じてくるのではないかと思う。
なぜならば、このように車体全体を覆うような大きな計測機器になればなるほど誤差がでてくるもの。
それというのは機器にかかる重力の影響や、ゲージのリンク部分に生じる遊びに起因すると考えられる。
見るとやるとの違い、といってしまえばカンタンに説明がついてしまうものだが、集客用途ではなく、実際に作業する現場のプロにとっては大破においての粗だし、大枠作りに役立つものになると思う。
ただし、これだけでもって完成となるかどうかというのは、また違う、とも書いておきたい。
スポット溶接機用のアーム。
これは、本気の一品。
一般的な修理工場レベルであればMIG溶接でカバーする部分もスポットで対応できるということが最大のメリット、かつ、他社とのアドバンテージになる。
しかし、相当に重いはずで、ひとりでは持ちきれないに違いない。
また、機器への装着と取り外し、大きいゆえの車内外への取り回しの気づかいなど、はっきりいって、このレベルのアームを使いこなすということは大変である。
つまり、実質作業時間以外の準備時間が増え、また作業補助者の追加などによる人件費の関係から利益効率がいささかなりとも落ちるということになるだろう。
逆に言えば、こだわり系の工場を目指すのであれば、ぜひとも導入をお薦めしたい。
MIGからスポットへ。
ハイクオリティーに仕上がるかどうかの一番わかりやすいところが溶接であり、そのためには、このようなロングアームをひとつはもっておいたほうがよいと思う。
ホイールバランサーとワイヤレスのアライメント。
電気自動車などのエンジンを動力として使わないクルマの時代が、ますます進んでいくのだろう。
そうなると町の整備士(メカニック)の仕事は減っていく、と言われている。
極論めいたことをいえば、今後クルマは家電化していく流れになっていくのかもしれない。
ちょうど今のテレビやエアコン、冷蔵庫などと同じ感覚といえばいいだろうか、壊れたら修理するよりも買い換えたほうが得というような時代になっていくようにも思う。
もちろん、現実にそうなるかどうかはわからない。
しかし、もし、そのような流れを想定するならば、生き残る道はアライメントやタイヤになるのだろう。
電気自動車であってもタイヤは減るし、アライメントの調整は必要であり続ける。
さらには、買い替えるまでもないレベルの事故修理であれば、フレーム修正機は不要であってもアライメントはあってしかるべきであるだろう。
修正の信頼度が向上することと、もしその適正値に合わないということであれば、それこそ家電のように「修理するより安いですよ」という感じで買い替えへとつなげられるからだ。
クルマ業界をグローバルレベルでみてみれば二極化が極まっていくのだろう。
高価格なこだわりを持つクルマは、もっと高くなっていくのだろうし、
家電のような感覚のクルマは、もっと増えて安くなっていくのだろう。
もうそういう時代が目の前まで近づいて来ているか、もう来ているのではないか。
地域密着で修理工場を営まれている方や従事されている方たちは、その流れにどう対応していくのか。
地域ごとに各ディーラーの拠点があれば、ユーザーはそれでいいのかもしれない。
淘汰され廃業することも経営のひとつの選択ではあるだろう。
が、しかし、ディーラーは基本、いかに新車をセールスするかがビジネスモデルとなっている。
こういった状況から何かヒントを得ることはできないだろうか。
未来を読み、そのための準備をしていくことも、まだ可能であるのかもしれない。
そんな、とりとめのない考えをつらつらと・・・・
yoshihisa
Posted at 2015/06/25 10:22:22 | |
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