左フロントハブベアリング交換②
目的 |
修理・故障・メンテナンス |
作業 |
DIY |
難易度 |
中級 |
作業時間 |
1時間以内 |
1
購入したNSK 6007DDU
両面ゴムシールベアリングですが
内部に封入されているグリスは
高速回転用のグリスのため
ハブベアリングとしてのグリスとしては適しません
なので一旦両面のラバーシールを取り外し
パーツクリーナーやガソリンに浸けて
封入グリスを洗い流します
グリスの混合を防ぐため
ここは確実に洗浄してください
シールに付着したグリスも拭き取り
あ、シールはパーツクリーナーやガソリンに浸けないでくださいね!
ゴムなので劣化してパリパリになり
シールとして使えなくなります(;^_^A
ゴムシールはカッターの歯をシールの外輪に掛けて2~3箇所持ち上げるようにすると
簡単に外れます
シールの外輪をカッターの歯で傷付けると
回転しブレーキの熱等も加わり
柔らかくなったグリスが漏れ出すことになるので
慎重に作業します
2
封入グリスの洗い流しが完了したら
しっかりと乾燥後
ハブベアリング用グリスを充填していきます
充填終わったら確りとゴムシールをはめ込みます
この時もシールを曲げないように注意
また最後にシールがはまっているか
外周をしっかり確認しましょう
今回もいつもの定番
ワコーズ HMGーU M520をチョイス
(ちょう度1号のM510と間違えないように注意)
耐熱性や耐水性ならコイツがピカイチです
競技に使ったりする場合は
更に耐圧性に優れた
MPGーG M221を選択することもありますが
耐水性や酸化安定性に対しては
HMGーUよりも劣る為
使用目的に合わせて選びましょう
入れすぎるとグリスが熱膨張したときの逃げが無くなり
シールを押し外してしまうので
両面からグリスをいれる必要は有りません
適量が肝心
(写真はちょっと入れすぎ(^_^;))
3
グリスの注入が終わったら
ベアリングの外壁とナックルの内壁を
しつこいくらいに脱脂します
ベアリング脱脂するときは
直接パーツクリーナーを吹き掛けるのは
ベアリング内部に入りやすいためNG
ウエスにパーツクリーナーを付けて全体を脱脂します
特にベアリングの勘合面はしっかりと脱脂
ここにグリスが付いていると
ベアリングがナックルの中で回転して
ナックルが磨耗、ガタが出たら
ナックル交換になっちゃいますよ(;^_^A
4
打ち込みには
旧ベアリングをバラした物を使用
グラインダーで割りを入れておけば
はまり込むこともありません
5
まずはインナーハブベアリングから打ち込み
アウターから打ち込むと
インナーを打ち込むときに
下になったベアリングのシールを痛めることがあります(--;)
始めは外輪を平に入るように
直接ハンマーで叩き込んでいき
入ってきたら
ベアリングを加工したSST
(すぺしゃるさーびすつーる(笑)
で打ち込んでいきます
誤って内輪やシール面を打撃しないように注意!!
内輪への打撃は
ベアリングのボールやレースにキズをつけ
ベアリングの短命化に繋がります
最後まで打ち込めたかどうかは
打ち込みの音で判断します
ガンガンと言う音から
カンカン!と言う甲高い音になったらOK
6
インナーベアリングの打ち込みが終わったら
オイルシールも打ち込んでいきます
このときも
SSTを使うとシールのゴムを破ることなく
打ち込みが出来ます
内側のヒダを押し付けるためのスプリングを痛めない様に注意!
心配なら先にスプリング外しておくといいかも
取り付けははまってるだけです
7
続いてベアリングスペーサーを中に入れて
アウターベアリングを打ち込んでいきます
勿論、ナックル内壁とベアリング外壁はしっかりと脱脂
また、ノーマルの場合
スペーサーとナックルの隙間にグリスを注入しますが
今回は両面ゴムシールを使っているので
なにもつけずに軽く脱脂して入れ込みます
スペーサー表面さびが出ることもありますが
どっちにしてもスペーサーは
ベアリング交換時、毎回交換ですので(笑)
8
ほい打ち込み完了
この時もシール面や内輪を叩かないように注意!
あとここで気が付くのが
グリスを塗らないで打ち込むと
中のスペーサーが結構遊ぶんですよ
スペーサーが遊ぶってことは
ドラシャのセンターナットで締め付けた際に
ベアリング内輪同士が内側に引っ張られるってこと
つまりベアリングへ負荷が掛かってるんですよね
でもここに使われてるベアリングは
単なる深溝玉軸受け
軸方向の圧力を受けられるアンギュラベアリングでは無いんです
アルト系のベアリングが短命なのは
これも原因のひとつデスネ
対策としては
ベアリングとスペーサーの間に
0.2~0.5ミリのシムを追加するか
ナックルのベアリング取り付け面を
旋盤でコンマ数ミリ深くする方法
前者が簡単かな?
旋盤で削っても
個体差でシム調整は必要になると思う
問題は内径35ミリの
丁度いいシムが手に入るかどうか(笑)
もしシムが手に入ったなら
ベアリング打ち込み後は
シムとスペーサーが動かなくなるので
先にセンター出しが必要になります
丸めた厚紙を中に入れて
広げるだけでいいけどね(笑)
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