
様々な報道が出て来ましたね…
厚労省の通知では
「施錠の徹底」
相模原から横浜経由で霞が関に連絡が行くと
「犯人がどういう経路で施設内へ侵入したか」
が伝わらなくなってしまうのね…
更に不愉快なのは、以前GHでの火災だったかな?で犠牲者が出た時に
「施錠をしているとは、けしからん!有事の際自主避難も出来ないしそれは虐待である」
なんて仰っていませんでしたっけ?
素直にその通り通達を真面目に受け止める世間知らずな自治体担当者なんてきっと施設からのクレーム対応に頭を抱えるのではないでしょうか?
ま、尤も施設側も大人ですからそんなクレームを出すところはないでしょうが…
相変わらず現場を知らないキャリア達と現場の温度差が表面化してしまいましたね。
あとね…
これはまじめな話…
どこかの番組で…
「何故もっと壁を高くしないのか?そうすれば侵入を防げたかも…云々」
と仰った方がいたと聞きました。
我々施設スタッフとしてはその言葉を一番恐れていました。
と言うのも「じゃあ壁を高くして外部不審者の侵入を防ぎましょう」ってなった時…
外から施設の様子が見えなくなり、昭和の時代の障がい者隔離の状態に戻ってしまう恐れがあるからです。
件の施設も非常に長い年月を掛けて地域の皆さんとの関係性…絆…を深めてきたと伺っていますし、今現在多くの社会福祉施設は地域との交流、協力体制を非常に重視しています。
其の為に地域の例えば町内会にスタッフを派遣し施設への理解を深めて頂くプレゼンを行ったり酒を酌み交わしたり…
地域の環境整備やお祭りなどにも利用されている方と一緒に参加したり、勿論選挙にも行ったり…
又施設側も施設主催のお祭りや様々なイベントにご招待させて頂いたり、地域のお店で買い物をしたり食事をしたりと様々な方法でコミュニケーション作りをしています。
利用されている方もお散歩に出かけた時、地域の皆さんに積極的に挨拶をしたり世間話をしたりすることを非常に楽しみにしているんです。
壁を高くしたり門扉に施錠をしたりと言ったハード面の警備を強化すると言うのは今迄積み上げてきた、施設と地域の関係性をリセットしてしまう恐れがあるんです。
其れだけは防がないと…
散歩に出かけた時に立ち話をしていたご近所さんがスっと中に入ってしまわれたり…ひそひそ話をされる…そんな辛い思いをするのは絶対に嫌です。
ですから…
今迄通りの生活をしつつ有事の際の彼等の身の安全を確保できるようなシステムを構築していかなければならないのです。
我々施設スタッフは…
災害や事件から彼らの安全を守る事も大切な仕事の一つとして考えております。
それは重度だから軽度だからと言うのは当たり前ですが関係なく常に全ての方達の安全を考えております。
決して「いなくなっていい」存在だなんて思っておりません…
最後に親の会の全国組織 全国手をつなぐ育成会連合会の声明文を掲載いたします。
以下全国手をつなぐ育成会連合会ホームページより転載
津久井やまゆり園の事件について
(障害のあるみなさんへ)
7月26日に、神奈川県にある「津久井やまゆり園」という施設で、
障害のある人たち19人が 殺される事件が 起きました。
容疑者として逮捕されたのは、施設で働いていた男性でした。
亡くなった方々の ご冥福をお祈りするとともに、そのご家族には お悔やみ申し上げます。
また、けがをされた方々が 一日でも早く 回復されることを 願っています。
容疑者は、自分で助けを呼べない人たちを 次々におそい、傷つけ、命をうばいました。
とても残酷で、決して 許せません。
亡くなった人たちのことを思うと、とても悲しく、悔しい思いです。
容疑者は「障害者はいなくなればいい」と 話していたそうです。
みなさんの中には、そのことで 不安に感じる人も たくさんいると思います。
そんなときは、身近な人に 不安な気持ちを 話しましょう。
みなさんの家族や友達、仕事の仲間、支援者は、きっと 話を聞いてくれます。
そして、いつもと同じように 毎日を過ごしましょう。
不安だからといって、生活のしかたを 変える必要は ありません。
障害のある人もない人も、私たちは 一人ひとりが 大切な存在です。
障害があるからといって 誰かに傷つけられたりすることは、あってはなりません。
もし誰かが「障害者はいなくなればいい」なんて言っても、
私たち家族は 全力でみなさんのことを 守ります。
ですから、安心して、堂々と 生きてください。
平成28年7月27日
全国手をつなぐ育成会連合会
会長 久保 厚子
以上全国手をつなぐ育成会連合会ホームページより転載
施設の一スタッフである私は直接関わりは有りませんが、思っている事は同じですので掲載させて頂きました。
Posted at 2016/07/28 01:04:06 | |
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