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イイね!
2014年07月06日

どっこい生きてる「オレ・タチ、カルタス」



 古来より「類は友を呼ぶ」と言われているように、延々と作り続けられている中華シャレードと同じく、そのライバルであった2代目カルタスも、まだ新車で購入が可能です。


 舘ひろし氏がイメージキャラクターを務めた1983年デビューの初代カルタスも、コロンビアのGMとスズキの共同出資会社・GMコルモトーレス社から、US銘の「シボレースプリント」で2004年まで生産された意外なまでの長寿車でした。


 しかし、それに輪をかけてしぶといのが2代目です。日本国内では1988年の発売から2000年まで、ヨーロッパではハンガリーのマジャールスズキの手により2003年まで、共にH#系スイフトが発売されるまで作り続けられました。

 あまりにも長く作りすぎたが故に、ハンガリー製カルタス(スイフト)は、ヨーロッパの最新ライバル車に対抗するべく、1996年に独自のビッグマイナーを受けています。


 フロント、リア、ダッシュボードのデザインを変更して近代化。これ以後の海外生産車は、全てこの仕様がベースとなります。

 また、ヨーロッパ限定で同じGMグループのスバルにも2代目ジャスティとしてOEM供給を実施、メインに4WD車を据えて販売されました。


 その後も、インドではマルチスズキ社製のエスティームが生き残りますが、2008年に後継車となるZ♯系スイフトセダン「デザイア」が発売されると生産は終了、遂に安らかな眠りについたかと思っていたら・・・



 インドのお隣の国、パキスタンでは現在でも生産が続いてるではありませんか!!


 1982年にフロンテの現地生産を開始した現地子会社・パックスズキ社は、以来多くの4輪車を生産・販売、現在ではパキスタンの乗用車市場におけるスズキ車のシェアは54%にもなります。

 その中でも一番人気を博しているのがカルタスで、2012年モデルからは、グリル、ブルーリフレクターのヘッドライト、バンパーなどの新規パーツが与えられました。


 どうしてイカがわしいお国の現地生産車は揃いも揃ってユーロテールにしたがるのやら?


 内装は、シルバーの加飾パネルとホワイトメーターによるアレンジを受けて、90年代後半のスポーツ車のような懐かしい装い。


 機関系はキャブ仕様の3気筒1リッター・2バルブエンジンに替わり、排ガス規制の強化(ユーロ2規制)に対応した、新興国市場向け1リッター4気筒・インジェクションのF10型エンジンに換装されています。


 何でも当地では町行く車の2台に1台がカルタスという程の人気車らしく、まだまだ現役を続けてくれるのは間違いないでしょう・・・という具合に、これで終わっていたら良い話だったんですけどね。

 魔改造車の坩堝(るつぼ)、中華帝国の存在を忘れてはなりますまい。

 中華では、CA72アルトのノックダウン生産でお馴染みとなった感のある長安スズキが、1993年の提携開始から現在に至るまで「羚羊」(カモシカ)の名前でエスティームの生産を続けています。

 中華でもシャレードのライバルとして、ハンドル位置以外はインド仕様に準じた仕様で生産されていました。

 ところが、2007年に当時最新のデザインコンセプトを取り入れたビッグマイナーを受けて以降、中華ならではの魔改造が始まってしまいます。


 2012年モデルからは、現行スイフトを彷彿とさせるエアロバンパー、サイドスカートを新たに装備してスポーティ感を強調、もはやカルタスとは別の車を見ているかのようです。

 メーカー直系の現地会社だけあって、ここまで手を加えていてもデザインが破綻していないのは流石です。なまじ中華シャレードが酷いモンなだけに羨ましい。

 まだリア廻りにこそカルタスの面影が残りますが、トランクリッドも丸さを強調したオリジナルとは異なり、エッジの効いたものとなっています。

 しかし、ボディパネルの隙間(ちり)がオリジナルよりも小さくなって、品質が上がっているのには驚くばかり。

 しかも品質が下がる一方の国産車と違い、エンジンルームもしっかり塗装されているのはポイント高し。

 当地でも生産されていたカルタスクレセントと同じ、ダイレクトイグニッション仕様の1,3リッター・1カム4バルブエンジンを搭載しています。

 内装は外装ほど大きく手は入っておらず、センターパネルの操作系とコンソールが新しくなっている程度で、基本的にはヨーロッパのマイナー後仕様と共通です。


 さぁ、中華シャレードVSパキスタン&中華カルタス連合、どちらのほうが長生きするのか、チキンレースの始まりです。

 この関係性を暑苦しい少年マンガ風に表現すると、「強敵」と書いて「とも」と呼ぶと言ったところでしょうか?
ブログ一覧 | 日記
Posted at 2014/07/06 03:13:41

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この記事へのコメント

2014年7月6日 6:57
おとーちゃんこそがゾンビ。
バイオハザー男子アルネ!
コメントへの返答
2014年7月13日 21:44
中華4千年の技術の集大成、ダンボール肉まん男とは何を隠そう我様のこと。

股間のコスミックルーフを開け放ち、中華キャノンで明日を撃て!!
2014年7月6日 8:54
新車で買える(姿形が同じとは言っていない)ですな!
いや〜シャレードと言いカルタスといい恐ろしいですなw
コメントへの返答
2014年7月13日 21:48
原型がほとんど残ってないので、もはや名状し難いカルタスのようなもの状態です。

でも世界は広くて、まだまだこんなゲテモノがゴロゴロしております。
2014年7月6日 10:21
最後の一文うまいですね。
私の所に来ている80代の叔母からもらったHA23Sも
塗装が薄いのかボンネットの裏が少し錆びて来ました。
このあたりの廉価車はそろそろ中国製でも良いと思います。
コメントへの返答
2014年7月13日 21:59
その道のプロの方に、お褒めにあずかり光栄です!!

国内向けスズキ車は塗装を薄く塗ることでケチってるので、へビーな扱われ方をする海外製の方が塗装品質は高そうですね。

でも某タイ製コンパクトカーなどは塗装工の手の跡がボンネット裏に残っているなど細かい部分の作りが酷いので、まだまだ日本製とアジア製の差は大きいのではないかと思います。
2014年7月6日 10:38
カルタスの車名が海外で残っているのは目頭が熱くなりますね。
コメントへの返答
2014年7月13日 23:55
インドでの生産終了と同時にお家断絶かと思っていたら、まだ生きてて驚きました!!

GTIの名前も復活させてほしいです。
2014年7月6日 10:56
シャレードだけでなくカルタスもまだ新車作ってたんですねぇ!
二代目カルタスは日本でもいつまで作るんだって位長く作ってましたが、まだ海外で現役とは驚きです!
中国仕様の最新仕様はなかなかカッコいいと思います。
安全基準とか難しいかも知れませんが、日本でもベーシックセダンとして販売してほしいですね。
コメントへの返答
2014年7月14日 0:06
ちなみに同期の初代フェスティバも現役続行中だったり・・・

カルタスはともかく、中華シャレードは正式に輸出もしていて、ユーロ3の排ガス規制や衝突安全基準に一応対応している(ホント?)みたいで、正式に日本にも輸入可能っぽいです~

2014年7月6日 12:15
これだけの記事を書くための資料・写真を、どうやって収集されたのですか?
いつも情報収集力と記憶力の高さに驚かされます。
ついでに、舘ひろし出演のカルタスのカッコイイCMが見られるURLを貼っておきます。
www.youtube.com/watch?v=5YjV5KFGJek
コメントへの返答
2014年7月14日 0:13
う~む・・・なんとなくフィーリングで情報を集めているとしか言えないのがなんとも(笑)

おまけに、こんなことを知っていても何の役にも立たないので、ある意味、人生詰んでます。

今時のコンパクトカーのCMの大半が、価格の安さを訴えるものかギャグに走るばかりなので、ダンディ系は新鮮ですね。
2014年7月6日 14:20
ゾンビカルタス,ユーロ2対応なら日本でも乗れるはずですね.右ハンドルですし.写真ではエアコンも装着されているようですし.
コメントへの返答
2014年7月14日 0:16
パキスタン製80年代の現役スズキ車は他にも数台ありますが、すべてユーロ2対応なので、好きモノ相手にまとめて輸入とかありかも?

国産化は50パーセントいってないレベルらしく、大半の部品が日本製のままなので維持もラクショーかと。

逆に言えば、パキスタンで作ってる限り、カルタスの部品供給はある程度は保障されてるので羨ましいです。
2014年7月6日 15:05
ジオ・メトロも忘れないでね(笑)
コメントへの返答
2014年7月14日 0:18
メトロは日本にない1リッター・ターボ仕様やらセイシェルブルー風パステルグリーンやらの独自進化が激しくて面白いので、そのうち別個で特集予定です~
2014年7月6日 20:28
2012モデルの中華カルタスがすっごくカッコいい車に見えてしまう…。
特にリヤが好きです。笑
コメントへの返答
2014年7月14日 0:20
アジアで売ってる現行スイフトのセダンが格好悪すぎなので、いっそ中華カルタスを売れば良いのにと思わずにはいられません。

後ろだけ見たら元が30年近く前の車にはみえないですよね~
2014年7月10日 22:42
森繁さんVS森●子さんの戦い?のような・・・・

コメントへの返答
2014年7月14日 0:22
盗難アジ兄VS妖怪なんとかWI-FIみたいなもんですね(笑)

魔改造ポイントは、もみあげマシマシで。
2014年7月14日 2:26
もみあげマシマシも、コスミックルーフも馬改造の結果だったんですね。オリジナルのお兄様、見てみたいw
コメントへの返答
2014年7月14日 18:52
オリジナルは、キレーなジャイアン風、エコカー減税対応車(充電プラグ付き )

非バイオハザー男子なのである!!
2014年7月27日 16:17
こんにちは!

カルタスは自分が幼少期だった時に親戚が2代目のGTiでジムカーナしてたので、座らせてもらった事あるんですが、鉄板剥き出し・ガチガチロールバー・ガチガチバケットシートにディープコーンのステアとかなりの仕様で、当時はその良さに気付かず何でこんなに何も付けてないんだ?って思ってましたね(笑)

今となっては当時ホンダシティがジムカーナ界のそのクラスを席巻してたのを知ってうちの親戚は孤軍奮闘してたんだなって思いましたw

07年モデルの中華カルタスは日本で売ってたシボレーオプトラのUS仕様のスズキフォレンツァに似てますよね(笑)

しかし地元名古屋でもまだミニパトや葬具屋さんが2代目カルタスをしぶとく使ってますよww

ミニパトに関しては旧型と現行ソリオの波がキザシを大量導入した繋がりからか来てますが、物持ちの良い(最終型シャレード・EGシビックフェリオ・中期GTOツインターボ・最終型中期の日産サファリ、刑事用車両にR32スカイラインやCBアコードに末期だった三菱エメロードなどが今だに活躍中!)愛知県警ならまだまだ退役は許されないでしょうw
コメントへの返答
2014年8月10日 22:50
自分も同じような仕様のGTi競技車に乗っていました~

シティに較べてパワーはある代わりに足回りが酷かったので、とにかくコントロールが難しかった記憶が強いです。

今でも富士スピードウェイあたりで現役のN1マシーンが走っており、同クラスのライバルであるEP82スターレットに混じって孤軍奮闘する姿に痺れました。

中華仕様は、たしかにオプトラにそっくりですね~

1リッターの廉価版5ドアが基本のミニパトカルタスも、山間部では3ドアの上級グレードにしかない4駆が使われているのが食指です。

プロフィール

「シャレードがいっぱい。中学生の頃の自分に「トミカサイズでG100シャレードのボディバリエーション全種揃うぞ」って言っても絶対信じないと思う。」
何シテル?   07/27 13:47
ほら今日も、まゆげのおじちゃん探してくるよ、シケモク車。
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