2021年08月28日
たまに聞かれるエンジンローテーションについて(白い珍獣の話。)
うちの白いアレことファミリアアスティナ。(久々正式名称書いた)
まぁ、ローテーションということで載せ替えてもう十数年。その間、度々ネタでも出してますが、この作業(も)全て主治医ことメーカー系ディーラーにおねがいしてやってるという、、、ちょっと変わった車。
なもんでたまに「どうやってディーラーでエンジン載せ替えしたのですか?」とか「ディーラーが本当にするの?」とか問い合わせがあるんで、都度ほかのディーラーさんにご迷惑がかからない内容で説明していますが、、、が今回のネタ。
(相変わらず前置き長いって)
結論から言うとね。
エンジンローテーションってのは普通の感覚ではディーラーでは行いません。(多分、きっと・・・)
で、載せ替えも通常のディーラーでは諸々の理由で殆ど対応しません。(まぁ、本当の大人の事情もあります)
さらに色々と条件があって対応できるかどうかはそのディーラー独自判断だけでは対応出来ません。相談も出来る工場と出来ない工場があります。
じゃぁ何故できたんや? あん??? (-"-;)
と絡んできそうな人、いますが、、、
白いアレは「お客様部品持ち込みによる(ココ超重要)エンジン交換修理」という事でかなりの条件付きで実作業出来たんですよ。
ココでちょっと気になるワードが。
「エンジン交換修理」って?
・・・えとね。かなり昔の頃、まだ車の耐久性というよりエンジンの耐久性がイマドキのモノよりも低かった時代、エンジン故障(エンコ)はそれなりにあったので、エンジン修理についてもディーラーや修理専門業者と色んなところが実施していて、故障が複数発生しているエンジンは、故障エンジンからまだ使える部品をイイとこ取りしてリビルトエンジンを組み立て、そのエンジンを載せ替えて修理とかもあったわけ。
なにせ車は高価な物でおいそれと買い換えとかできなかったし、買い換えてもすぐに納車されないし、苦労して買ったものだけに修理して少しでも長く使おうというのもあったろうし。
現に今でも商用車とか一部の車種はエンジンの方がシャーシよりさきにツブれるのでエンジン単体を修理する時間が長引きそうな場合はリビルトエンジンや状態の良い中古エンジンに交換修理を行って修理時間の短縮や部品代を下げたりする事があるんです。
だってね。商用車がエンコして修理に時間がかかるとその分その車でお仕事が出来なくなる期間ができてしまうとそりゃ大変なわけ。
商用車ってのは代車で融通できるときもあれば全く融通が利かないこともあるので、どうしても修理時間の短縮ってのは命題になったり。
一部の車種もね・・・特殊なエンジンになるとエンジン稼働時間や使い方によってエンジン寿命が早いわけ。しかもそういうエンジンってのはパーツ供給も一般的なモノより少なく、(だって台数出てないとか、専用品だらけとか)すぐに部品がそろうわけでも無かったりで修理時間が長くなる。
となると、工場としてもオーナーとしても部品待ち時間は無駄で、工場はその待ちの間車両1台分の保管スペースや待機時間が取られ売上減。オーナーはわかりやすく乗れない期間が長くなるし、車両修理にかかる見えない費用の工賃がどうしても気になってくる。
で、登場するのがリビルト品や中古への載せ替え修理。
ということで、ディーラーも今では件数少ないだろうけど、エンジン載せ替え修理ってのを実施しているところがまだあります。
(注意!!:載せ替え修理はでディーラー全てが実施しているというワケではありません。必ず確認が必要です)
・・・はい。1つめの疑問の答えの概要はこんな感じ。
次に気になるワード、「お客様部品持ち込みによる」って?
コレはかなりキモになるところ。
通常、どこの修理工場であっても、ディーラーであっても持ち込み部品全て対応できるワケではありません。(キッパリ)
その理由は単純明快。持ち込まれた部品が違法のものだったり、粗悪品だったり、入手ルートが不明だったりと色々と「訳あり」なものの取り付けは行いません。(イマドキの理由でいうなら「コンプライアンス問題」かな)
では、白いアレのエンジンは?
このエンジン、元々搭載されていた車体の固有識別子(車体番号)から調べて、既に正規な手続きで廃車になってること、盗品や不正改造品等ではないという裏付けもしっかり取れてます。
(てか、この車体の最終所有者が「エンジン余ってるけど要るなら送るよ♪」と甘い誘惑をしてきて、その言葉を信じたら送ってきたという代物)
その情報をそのままディーラーに事前に話して、そこから持ち込み対応できるかの相談を始め、載せ替えに必要な部品調達は可能か、ほかに手続きが必要なものがないかかといった細かい内容を相談しては1つずつクリアにしてます。
更に大きな問題の「お客様持ち込み部品取り付けに伴い発生した不具合についての責任問題」についてもちょっと時間かかったけど相談しては考え・・・の繰り返しで対応可能なレベルまで問題ツブしてます。
まぁ、持ち込んだエンジン類についても保安基準等でも問題が出ないように実は細かい所まで整備をおねがいするのは基本だったけどね。
ということで、「お客様部品持ち込みによる」は純正品、社外品問わずキッチリ適合品となっているもので不正・違法品でないことが最低条件。 も一つ言うならそこの工場で取扱(入手)しているものが条件となる。
さぁ、長文になってきてるけど、更なるポイントがあって・・・
「交換修理」っていうのは基本ポン付けできるって事が条件なのよ。(爆)
・・・ハイ。コレも重要。
白いアレことファミリアアスティナはエンジングレードは前期が
・B5型 1500cc SOHC電子キャブ
・B5型 1500cc DOHCインジェクション
・B6型 1600cc DOHCインジェクション
マイナー後は
・B5型 1500cc SOHCインジェクション
・B5型 1500cc DOHCインジェクション(一部改良)
・BP型 1800cc DOHCインジェクション
という感じ。
エンジンはほかの車種でも同じ型式のを採用してるのがあるわけ。
でね。同じ型式のエンジンを搭載するメジャーな車種、NA/NBロドスタのB6、BPエンジンはそりゃもう相応の球数中古にでてるからソレを持ち込み・・・と考えそうだけど、実は・・・ポン付けできないんだなぁ。(爆)
ギリなところだと、”アスティナ”ではなく同型の”セダン”や”3ドアハッチ”でNAでFF用あればなんとか・・・という感じ。でも微妙に補機類のレイアウトが異なるので厳しいかも?
私が持ち込んだエンジン。元々搭載されていたのは年式違いのアスティナ。つまり同じ車種で上位グレードのエンジンに載せ替えなので、必要な純正部品を揃えれば後は整備書とかに従い取り付けるだけ。
なのでもし載せ替えエンジンが修理不能になっても、部品さえそろっていれば(ほぼ)ポン付けで元のエンジンに戻せる(外した部品は全て保管中)から、私は「エンジンローテーション(笑)」と言ってるだけ。(バカ丸出し)
駄菓子菓子、ココで落とし穴があって、持ち込んだエンジンは前期型。白いアレはマイナー後。一部配線が異なるという。(汗)
コレは焦った。工場と(配線図見ながら)数回打ち合わせして変換カプラ製作可能業者と取引があるということで、ワンオフ製作することで、回避できたってわけ。通常であれば製作できない時点で「載せ替え修理」は不能なのです。
載せ替え作業を行う工場にしたって、原状復帰となる「ポン付け交換」ができないと、そりゃもう色々と問題があるんで当然のように基本対応NGとなります。
こういった問題もクリアしていかないと出来ません!(キリッ)
ま、説明文章能力の乏しい私が書くとこんな感じですがこの内容をかいつまんで説明してたり。(^^;)
備忘録的な内容になったけど、参考になる人っているんかなぁ???
最後にまた書くけど、このネタはメーカー系ディーラーでエンジン交換できるかってネタですので、修理や公認改造する工場さん全ての話ではありませぬぞ。(苦笑)
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Posted at
2021/08/28 23:58:53
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