
「MERU/メルー」
2015年 アメリカ
90分※山岳ドキュメンタリー
監督:ジミーチン エリザベスチャイヴァサルへリィ
出演:ジミーチン
1月4日(水)大阪シティステーションシネマ
お正月休みの最終日、思いつきで行ってまいりました。
ハイキングの経験しかない素人のなぐり書きです。
本格的な登山をなさっている方には笑われると思います。
入場料を支払った分の戯言としてどうかご容赦下さい。m(__)m
以下ネタばれです。
タイトルの、MERU、とはヒマラヤ山脈にある山の名前です。
恥ずかしながら私、この日まで知りませんでした。
標高6250メートルということですから、ヒマラヤ山脈の中ではそんなに高い山では
ありません。
しかしながら、8000メートル級のノーマルルートとは難易度の次元が違うそうです。
地理的な条件でシェルパを雇うことが出来ず、クライマー自身で全ての荷物を
運び上げる必要があります。
厳しい条件が重なり、これまで岩壁から頂上へ登り切った者はいないそうです。
その直登ルートに3人のクライマーが挑戦します。
一度目は頂上直下まで到達するも時間切れ、食糧不足で撤退。
後日、メンバーの1人が別の山行で再起不能と思われる瀕死の重傷を負います。
しかし超人的なリハビリを重ね、再度挑むことになります。
かなり有名な人たちのようなのですが、全く知らないんです。
この映画を楽しもうと思えば、少なくともこの三人の経歴を知って
おく必要があります。、
そして、MERU、がどんな山かという予備知識も必要です。
ところで、富士山すら登ったことのない人間が言うのもなんですが、
世界の名だたる山々は、厳冬期の難ルートも含めて登りつくされた感があります。
たとえば8000メートル峰14座完登。
30年も前に超人ラインホルトメスナーによって達成されています。
日本の山岳界にとって悲願とも言えたこの偉業も、5年前、
竹内洋岳さんによって成し遂げられました。
しかしながら、一般的にはさほど大きな話題にもならず残念でした。
昨年、最年少で7大陸の最高峰を極められた女子大学生の扱いの
方が、大きかったのは本当に残念です。
いずれにしても、登山で世間がアッと驚くような偉業は既になくなって
いるのではなかろうか、と思うわけです。
その意味で、昔のクライマーと比較すると、今の人は
先鋭的な岩壁登攀をしても報われないなあと思いました。
そんな中で、山に命を懸ける人々・・・。
30年前ならまだ理解できます。
しかし今、この時代、山に命を懸ける意味はあるのか・・・。
映画を観ながら、素人の僕は思いました。
ヒマラヤ8000メートル峰14座と言えば、
エヴェレスト、マカルー、K2、カンチェンジュンガ、チョオユー、マナスル、
アンナプルナ、ガッシャブルム、ナンガパルバット、シシャパンマ
(すらすらと出たのはここまで)、
ローツェ、ダウラギリ(いつもこの名前が出ない)、ガッシャブルムⅡ峰、
ブロードピーク。
アルプス3大北壁と言えば、マッターホルン、アイガー、グランドジョラス、
と僕のような素人でも名前が出て来ます。
と書きましたけれども、普通は知らんと思います。
その僕も、メルー、知りませんでした。
未踏峰、と言われてもその価値がわからない。
しかしこの3人にとっては、そのような理屈を超えたところに登る意味があったようです。
CGではない素晴らしい山岳風景、緊迫感に満ちた登攀シーンなど
登山と写真に興味をお持ちの方であればそれだけで充分に楽しめると思います。
ドキュメンタリーとしてきちんと作られた映画で、入場料を支払う価値は充分にあります。
町内の運動会とオリンピック競技を比較するような話で恐縮です。

僕のような素人向けのエンターテイメントとしては、イモトアヤコさんの
アイガー登攀の方が見応えがあった、というのが偽らざる感想です。
以上!です。(^_^)
Posted at 2017/01/12 16:39:41 | |
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