自然は情け容赦なく猛威をふるって人間の生活をひっくり返していきます。。
事実上なすがまま…。毎年、毎年思い知らされます。
現実から目を逸らしてウダ話です。

(このシーンの前後、いくら丁寧に見てもタイヤの接地面が映りません)
映画「あの胸にもういちど」のインパクトが強烈でした。
頭から離れません。
中学生の時にテレビで見てラストにビックリ、でもエッチな場面が多い
ただのB級作品と思ってました。
還暦間近のオッさんとなって見返すと、結構深いものがあるように感じました。

デジタルリマスター版で1960年代の空気が蘇ります。
「ルパン3世」峰不二子の原形となったのが、このマリアンヌ・フェイスフル
だというのはよく語られる話です。
一方、この映画は「ルパン3世」の後に作られたものだから、それは違う
とも言われているようで、興味は尽きません。

納屋で静かに「出撃」を待つハーレーダビッドソン。
ハーレーには全く興味がなかったのですが、本作で見方が変わりました。

「オートバイ」
原作本です。
作者のマンディアルグ大先生はエロティシズムの大家、なんだそうです。
日本で言えば渡辺淳一大先生か…。
これ、煎じ詰めるとただの「エロ小説」です。
純文学っぽい比喩や回りくどい表現が多いので、新書版サイズの
ボリュームしかないのに、読み終えるのに骨が折れました。
メカニズムの描写は心くすぐられるところもありますが、
映画で心が動かなかった人には厳しいと思います。
「あの胸にもういちど」は、タイトルも含めて、
この観念的な小説をわかりやすくまとめてくれています。
最も肝心なラストは、映画を観ないと理解出来ないかも知れません。
ハーレーはビジュアル化されることで、オートバイに興味が
ない人にもその迫力を伝えることに成功しています。

マリアンヌ・フェイスフルはハーレーの運転は一切しなかったそうです。
ライディングシーンのアップは合成や台車を使うことで「誤魔化し」ています。

走行シーンは男のスタントマンが金髪のカツラを被って撮影したそうです。
それらをわかった上でも魅力ある作品に仕上がっています。
ただし、興味のない人にとっては、退屈なシーンの連続で、ガッカリ
なさる方もいらっしゃるでしょう。
万人向けの映画ではないとお考えください。
話を小説へ戻します。
本筋とは関係のないところが気になりました。

小説には「安全ベルト」という言葉が何箇所も出て来ます。
その当時はオートバイに安全ベルトがあったのか?
そんなものが役に立つのか?

改めてハーレーダビッドソン。
映画のワンカットから。
この威厳、この風格、まさに鉄馬。
シブいわ。シブ過ぎる…。
とても気になったので色々と検索してみました。
中古車がありました。

ハーレーダビッドソン FLH1200 アーリーショベル、
1967年式なので映画に登場したものに近いように思います。
本体価格240万円だそうです。
お金も、免許もありません。
オートバイは、こうして妄想のなかで楽しませていただくだけで充分です。
最後にまた、これもネットから借用した写真を。

アンケ・イヴ・ゴールドマン、モータージャーナリストで、
女性としては最初に皮製のレーシングスーツを着用した人なんだそうです。
マンディアルグ大先生はこの方をモデルに「オートバイ」を執筆なさった
そうな…。
つまり、峰不二子姐さんの原形の原形はこの人であったと…。
この週末もウチロードスターの出番はありませんでした。
以上!です。
Posted at 2020/07/05 17:07:01 | |
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