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2014年07月12日 イイね!

HONDA1300クーペ GTL 続き

ホンダ1300のエンジン型式は確かH1300E、このエンジンを軽くチューンして、市販シャーシーにミッドシップで搭載したR1300というプロトタイプがあった。ホンダはこの車で国内の耐久レースに参戦、ローラやポル車を相手に互角の戦いを演じ、時にトップを走行することもあった。
これと平行して、当時水冷のV12エンジンで参戦していたF1に、H1300Eと同じ2重空冷エンジン搭載車RA302を開発、フランスGPに突如参戦した。開発者が冷却問題を解決できないとして参戦に反対、F1の現場責任者であった中村良夫氏も反対という状況下であった。ラップタイムも下から2番目であり、ドライバーもF1未経験者だったので、完熟走行の指示であったそうだが、コーナーでクラッシュ、ドライバー(ジョー・シュレッサー)は死亡。この事故が空冷エンジン開発に終止符を打った。
RA302のシャーシーはなかなか優秀であったように思える。軽量化のために、エンジンやシャーシーにマグネシウムを多用したため、事故の火災では高熱を発生した。



<余談>
2輪のGP500で、ヤマハやスズキがサイクルでタイトルを争っていたとき、ホンダはただ1社、4サイクルで参戦していた。楕円ピストン、気筒当たり8バルブ、V4のNRである。設計は入交昭一郎氏。これを2万回転近くまで回して、4ストロークとしては常識外の出力を達成していたが、2ストロークに対してはエンジン重量がはるかに重く、成績は残せていなかった。このプロジェクトに最終判断を下すべく、フレディ・スペンサー(GP250と500の同時ダブルタイトルホルダー)のライディングで1戦だけ参戦、結果は、2万回転を維持できれば数ラップは互角に走れるが、それ以降はオーバーヒートでパワーダウンし、戦えない、と言うもの。
これを機に4サイクルプロジェクトは終了するが、すぐにリタイアするマシンのおかげで、じっくりと他のマシンを観察する時間のあった開発チームは、優れたマシンの開発ポイントを3つに絞り込む。軽量、コンパクト、低重心、である。これをコンセプトとして2ストロークマシンを開発、まず必要なエンジンパワーを設定、これを達成する最低の気筒数として3気筒を選択、低重心のためにV3のレイアウトを選び、吸気方法も当時主流のロータリーディスクバルブではなく、シンプルなクランクケースリードバルブであった。完成したNS500は、翌年からいきなりトップ争いを演じた。
失敗作となったNRの流れを汲んで市販され大ヒットとなったのがVT250、対してNSの流れを汲んだ2ストロークもNS250として市販されたが、現在まで生き残っているのがVT250であるのは皮肉である。
ちなみに、8バルブ、楕円ピストンは、翌年にF1のレギュレーションで早々に禁止されたままである。燃焼効率が良いために、全回転域で圧倒的にトルクフルであったと聞く。

ホンダは、2輪でV2(縦置きと横置き)、V3、V4、V5、4輪でV6、V8、V10、V12(縦置きと横置き)と、V型エンジンではあらゆるレイアウトを開発した唯一のメーカーだと思う。
Posted at 2014/07/12 15:03:14 | コメント(0) | トラックバック(0) | 日記

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