禁断のテーマ：電気はガソリンよりエコなのか？

触れてはいけない禁断のテーマ
「電気はガソリンよりほんとにエコで経済的なのか？」

電気とガソリンどちらがエコか、
ハイブリッド走行と電気走行の比較になりますが、
自分のプジョー308プラグインハイブリッドで考えてみます。

実燃費がハイオク18km/L、電気5km/kWhぐらい。
電気代は契約条件によって大きく変わってきますが、
東電の普通の50Aプランで7月の電気代を使用量で割ると31.4円/kWhでした。
その他の数字は表をご覧ください。

まずは１キロあたりの燃料費を比べてみると、
電気　6.3円/km
ガソリン　10.3円/km
電気代が高騰した今年一月には逆転してましたが、今は電気の方が安い。

次に、税と補助金を抜いた価格で比較してみます。

電気には消費税以外に電気事業者が負担した税金、
水利使用料、道路占用料、燃料にかかる石油石炭税、
ぜんぶ合わせて消費者が払う金額の16％が税金だそうです。

ガソリンの場合、リッターあたり揮発油税48.6円、地方揮発油税5.2円、
石油石炭税2.04円、温暖化対策税0.76円、さらに関税も含めて60.9円。
そこに消費税10％。税金に対してさらに消費税がかかる二重課税。
ハイオク185円とすると35％が税金。

現在の補助金は、電気が7円/kWh、ガソリンが12.1円/L。

で、税と補助金を差し引いて計算してみると・・



電気　6.8円/km
ガソリン　6.6円/km

げげっ！電気の方が高いじゃないか！
発電コストの高い日本において、
ガソリンより電気がお得な理由は、
単に税率と補助金の差だったw



そしてこれとこれを元に計算したCO2排出量は・・・

電気　0.090kg/km
ガソリン　0.129kg/km

電気の方が3割も少ないと考えるべきか、たったの3割なのか・・・
だって、日本の電源構成が化石燃料依存だから♪



製造時の環境負荷も加味すると・・・
安心して下さい、電気の方がエコです。



と言いたいところですが、
元データは日本でなく世界平均の電源構成に基づいてます。

同じ資料に電源構成の影響も載ってるのに触れないところが確信犯的ですな・・・

LCAを算出した文献で、日本の電源構成を考慮すると、
①それでもEVが有利、②バッテリー交換も考えるとガソリン車とトントン、ってのが現実のようです。

じゃあEVでなくガソリン車に固執してりゃいいのかと言うと、
今後EVの低コスト化が進んで電源構成も改善して
コストでもCO2排出でもEVが有利になっていくのは明らかなので、
EV産業を育ててEV技術の蓄積、
低コスト化と供給能力確立を進めないと（特に電池）
日本の車産業が死んじゃいます。

日本の車メーカーもかつてはEVよりハイブリッドの方が合理的、
低燃費のガソリンやディーゼル車がいい、
とEV化の流れに抵抗してましたが、

イッツアスモールワールド、世界はひ～とつ～　なのです。
日本では、って発想では日本の車産業がガラパゴス化して
世界の中で没落していくんですよね～

エネルギー政策も含めてEV化に無理やりでも同調していく事で、
無理と知りつつも2050年のカーボンニュートラルを目指し、
無理と知りつつもテスラやBYDを追い越す気概で、
完成車やEV部品のシェア低下を食い止めねばならないのですｗ

ちなみに、今回は東電の普通なプランで試算してみましたが、
電気代を深夜電力割引、自家発電、業務用電力などで安く仕入れることで
運用コストが大きく下がります。
うちは9割方ソーラー発電の余剰分を使って充電しております・・・

なので、

ホントにEVを知ってる人はガソリン車に乗ってる率が意外と高い（爆）