写真の後工程作業、ドール写真の保持具を消す作業を紹介します。ドールスタンドを消す作業も同様の作業です。
レタッチ(補正作業)とは異なる編集区分で、あくまでも”加工”になるため、これを施した写真は殆どのフォトコンの応募規定に違反となります。
では悪いことなのか? いいえ、そんなことはありません。作品として作り込むわけですから、あって当然ともいえる工程です。広告、ポスターその他もろもろ、世の中の写真は加工が施されています。
フォトコンで”加工”を許可してしまうと、評価・審査のしようがないからでしょう。邪魔なものは消しました、欲しいものは追加しましたなんて写真が応募されてきてしまったら、それは写真の腕を競う場ではなくなってしまいます。
さて、うんちくが長くなりすぎました。オッサンになるとこういうところが嫌ですね(笑)。
今回加工する写真はこちらです。
うちのこの中でも、どこへ連れて行っても人気者のさくらさん(SDM-F-39)です。朝のレースカーテンの前に立つ、ここ最近の私の定番構図です。
注目すべきは足元。足元の床面はとても重要なポイントです。ドールスタンドを使用するとこの部分が隠れてしまい”スタンド消し加工”をしなければなりません。
本題とは外れますが”スタンド消し加工”について少しお話しします。
消したスタンド部分の床面は”スタンド消し加工”の工程で残す(※1)、または作ることができますが、足の影はスタンドに落ちているため、スタンドを消すと影も消えてしまい、こちらは残すことも作ることもできません。
では、どうやって影を再現しているのか? それは次の2枚の写真をご覧ください。
ずばり、描いています!!(笑)
椅子の下あたりの影の色をピックアップして、不透明度・流量を30~50%で塗っているだけです。
このほかにも、スタンド軸も消さなければなりませんが、スタンド軸に足が隠れている場合、スタンド軸は消せても元々写っていなかった足はどうやっても作ることはできません。
このように、スタンド消し作業は結構手間がかかりますし、仕上がりにどうしても違和感が残ります。
では、どのようにすればスタンド消し加工から解放されるのか? その試案1号が”上から紐で吊る”というものです。現在、実用化に向けて色々試しています。詳しくはこちらをご覧ください。
さて、本題に戻ります。
まずは、頭上に伸びるこの保持具を消していきます。
余談ですが、このような保持具は縦向きのほうが隠れやすいです。これには視覚の話が絡んでくるのですが、動物は横向きのものを認識しやすく、縦向きのものは認識しづらいように出来ているらしいです。シマウマが縦縞なのはそのためです。
自然界には縦に育つ草木が大部分を占めていて、横向きというのはとても目立ってしまうのです。
人間にもその名残りのようなものが無意識に働いていて、視界に入る横向きのものには敏感に反応するようにできています。
自然風景写真で3大悪と言われている電線、ガードレール、コンクリートというものがありますが、このうち2つは横向きのものであるのもそのためです。
ビルや鉄塔は絵になるのに電線は邪魔にしかならない、というのも同じ理由です。
話は戻りますが、ここでコピースタンプというい機能を使います。因みにソフトウェアはPhotoshopCS6を使用しています。
コピースタンプはコピー元を指定して、あとはスタンプのように塗っていくというお手軽加工機能です。不透明度と流量はそれぞれ100%で良いでしょう。
つぎに、先程とは違う場所をコピー元に指定します。これを不透明度と流量を50%以下にして塗っていきます。難しいことは考えずに、1回目は暗い色が多かったなと思ったら2回目は明るい色を指定すれば良いですし、1回目は葉っぱが多かったと思ったら2回目は壁を指定すればよいでしょう。
この作業では色や明るさの微調整もそうですが、真の目的は「1回目だけだと塗ったエリアがコピー元と並んでパターン化してしまうので、2回目で別のコピー元を半塗りすることでパターンを崩す」ことです。
塗りが終わったら、馴染ませる作業です。指先ツールを使って塗ったエリアをぐりぐり擦ります。これは一度やれば十分です。二度も三度もやるとボケ過ぎてしまいます。
これで頭上に伸びていた保持具は綺麗に消えました。つぎは左にある黒い「せぼね君」を消します。パニエを着用していないのでスカートが広がらないため、せぼね君という保持具で裾を持ち上げています。クリップ部分がスカートに隠れるように持たせるのが消し作業に繋がるコツとなります。
こちらでは、もう一枚素材となる写真を用意しました。せぼね君を使っていないためスカートの裾広がりがなくてボツになった写真です。これは”スタンド消し加工”で書いた”残す(※1)”作業と同じです。
コピースタンプが「ないものをつくる」加工であるのに対して、これから行うのは「あるものを残す」加工になります。
追加した写真を元写真へレイヤーとして取り込み、さらにそこにレイヤーマスクを追加します。追加方法はすべての領域を隠すで。
消しゴムツールを使用してせぼね君を消していきます。消す作業なので不透明度と流量は100%で良いです。
どうでしょう。これで2つの方法を使ってそれぞれの保持具を消すことができました。
コピースタンプを使う方法と2枚の写真を合成する方法。この二つの方法を使えば大抵のものは消すことができます。
このほかにもスポット修復ブラシツールやぼかしツールなど知っておくと便利なツールがありますので興味があったら触ってみるのも良いと思います。
今回はこれにて終了。
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