アイドラプーリーベアリング交換

アイドラプーリーNO.1のベアリングが寿命を迎えたので交換します。

※純正部品はプーリーセットしか設定がありません。
※この作業はベアリングプーラーか油圧プレスが必要です。

整備マニュアルです。
プーリーASSYの脱着のみの手順です。

赤丸のボルトを外します。10ミリ
外さなくても作業できますが、ベルトを一時的に緩めるので山ズレの確認が困難になります。

オートテンショナーですので写真のプーリーに工具をかけて矢印の方向に回すとベルトが緩みますのでアイドラプーリーにかかっているベルトを手前に外します。
14ミリ

写真のアイドラプーリーベアリングが不良ですので外します。
14ミリ
※右下のアイドラプーリーは以前交換しています。

外れました。

外した部品です。

プーリーごと交換するなら下記リンクに品番を載せてます。
https://minkara.carview.co.jp/userid/2349356/car/1859486/5526950/note.aspx

プレスでベアリングを抜きます。
構造上インナーレースしか押せないので1度抜いたら外す前よりベアリングにダメージが入ります。

外れたらプーリーを清掃します。

純正のベアリングに書かれた品番では検索しても出ませんでした。

ベアリングのサイズは内径17mm 外形47mm 幅14mmです。

今回用意したベアリングです。

メーカー:NTN
品番:6303LLU

※6303
ベアリングの種類、サイズを表す
→深溝玉軸受内径17ミリ外径47ミリ

※LLU
シールド記号
→両面接触ゴムシール（NTN製はLLU、NSK製はDDU）
詳細は11で紹介

※CM
内部すき間予圧記号
→普通すき間より小：小型電動機用などに（振動・騒音を抑える）

※5K
潤滑記号（封入されているグリスの種類を表す）
→マルテンプURL

純正アイドラプーリーのシール種類がどれなのか不明です。

大きく分けて接触と非接触の2種類があり非接触は摩擦抵抗が少ない代わりに防水性がありません。エンジンルームだと水が掛かることもあるので錆て使えなくなるのでZZとLLBは除外しました。

残るは接触型のLLUとLLHです。
LLHの方が許容温度が高いこと、摩擦トルクが低いこと、高速性が高いことからLLHの方が良かったかもしれません。
LLHの方がLLUに比べると防水性は低いですが水がジャブジャブ掛かる場所でもないので。
次回買うならLLH！

ベアリングのアウターレースをプレスで圧入

圧入した感じ、かなり弱い力で入ったので車にプーリー→ベアリング→カバー→ボルトを真っ直ぐにセットして締め込めば入るような気もしました。（カバーの強度が弱ければ変形し、インナーレースに負荷がかかるので良くありませんが…）プーリーを温めておけばもっと軽く入るかと思います。

交換完了

取付は36N•m

カバープレートの向きは7枚目写真で写っている面が車両前方を向く

逆の手順でベルトを戻し、クランクプーリーを回してベルトを1回転させ各プーリーの山が合っているかを確認します。

1山でもズレていたら必ずベルトがささくれ、切れます。

カバーを戻してエンジンをかけて確認します。
※今回は横着をしてエアコンコンプレッサー側のカバーに固定されている配線を外していないため、カバーを完全に外せない関係でカバーを元に戻してからエンジンを始動します。巻き込まれによる破損防止。