暖かくなってバイク通勤が快適になりました。走行距離もやっと2000キロを越え、エンジンもこなれてきたのか?オイル交換以降、軽やかに回る気がします。
昔話の続きです。
LAとハスラーの二台で贅沢なバイク生活を楽しんでいたんですが、幼なじみの親友がオフロードバイクに興味をもちだし、なんとDTの中古を買いました。彼は400ccの新車を進学祝いで買ってもらえる裕福な家庭で、羨ましいやら妬ましいやら!以前から私がDTはいいと言っていたので「そうか、DTってのがいいのか」とポンと買ってしまいました。
一緒に走れる仲間ができ、林道や河川敷へ遊びに行くのが俄然楽しくなったのですが、DTに乗せてもらうとやはり羨ましい。全てがハスラーより洗練されている感じで、パワー・足回りなどに格段の差を感じました。腕の無いのをバイクの性能と言い訳に・・・・・
LAのローンが終わった頃、行きつけのバイク屋さんに下取りに入ってきたRA-125を見つけました。 SUZUKI RA-125
店長が私ならば安くしてくれるとの言葉に後先考えずに「買います!」と・・・ちょうどハスラーは欲しがっていた友人に譲ることが出来たので再びローンを。なんと贅沢な。
当時、DT、MTXの人気にあってあまり人気ではなかった記憶があるRAですがハスラー以降のスズキの意欲作で、雑誌の特集でも「公道を走れるモトクロッサ-」とか「疾風怒涛のスパルタンマシン」などと書かれ、他社がYPVSやらの可変デバイス等でパワーと乗りやすさを両立させる中、小細工なしで当時の自主規制馬力だった22馬力を出していました。
いざ手元にきたRAに跨ると「足がつかない!!」信号待ちでは常にツンツン状態。短足の私にはまたがるにも一苦労のバイクでした。ガレ場や河川敷で転倒しても再始動するのも困難なほどでしたが、跳ね上がったリアフェンダーや広がったラジエターシュラウド。オニギリタンクやせり上ったシートなど、レーシーな雰囲気満点。しかも250のLAよりパワーのあるエンジンに魅了されました。「速ー!!」
DTが「よく調教された良馬」ならばRAは「じゃじゃ馬」みたいな感じで、エンジン音も「ビューン・ビューン」と行儀の良いDTに対し「パーン・パーン」とまるでサイレンサーを弄ったような荒々しい排気音。加速させているとニヤけてしまうような楽しいバイクでした。大柄でしたがアルミのサイレンサーやスイングアームなんかで98キロと軽量。スズキの意欲を感じます。
反面、LAの燃費になれた身からは驚くような大食いで、はじめは「ガソリン漏れてんじゃないか?」と疑ったほどで、林道で振り回すと10キロ台も当たり前。オンロードツーリングも20キロ後半がやっとでした。各消耗品も激しく、ブレーキパッドなぞ3000キロで擦り切れました。店長に「ブレーキがおかしい!」と相談するも「RAはそんなもんだ」とアッサリ。転んで壊したり、とにかく学生には出費がはげしかったですね。あまり人気がなかったのもそのせいですかね?
ショップ主催の草モトクロスにも出たりしました。見に来た友人たちの手前、いきがっていい所を見せようとテーブルトップを飛び損ね、前転して自分のバイクに轢かれるという醜態をさらしたり、とにかく自分もバイクもよくケガしました。
私は俗にいう「速い」バイクにはあまり興味はないようで、歴代乗ったバイクの中では唯一の水冷エンジンです。草レースに林道ツーリング、能登半島へ「なぎさドライブウエイ」を走りに行ったりと酷使された可愛そうなRAではありましたが、荒削りな楽しいバイクでした。LA同様に就職の都合で手放すことになり、買い替えを余儀なくされたのですが私には苦い思い出と楽しい思い出が両方ある複雑なバイクでした。
Posted at 2015/04/05 07:44:21 | |
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