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2016年07月24日 イイね!

JC08モードの標準変速位置とWLTP Gear-Shifts Calculator

前回は新燃費基準WLTPのMT車の変速タイミングの計算機“wltp gear-shifts calculator”を紹介しました。

実際に計算機を動かしてみて、WLTPの試験サイクルのデータは計算機のパッケージに含まれていることが分かりました。class3.pyというファイルです。場所は計算機のパッケージwltp-0.0.9a4.zipを解凍したフォルダwltp-0.0.9a4\wltp\cycles\です。

※WLTPはClass1からClass3まで分かれています。さらにClass3はClass3aとClass3bとに分かれます。詳細は省きますが日本で使用されるのはClass3bです。ゆえに編集するファイルはclass3.pyです。

class3.pyをテキストエディタで開くとデータが並んでいます。1秒ごとの速度[km/h]が記載されているようです。

ということはこのデータを書き換えれば別の試験サイクルで計算できそうです。(できたので記事を書いています)

JC08モードの試験サイクルで計算機を動かして、一部の人たちの間で悪名高い?JC08モードの標準変速位置と比較してみよう、というのが今回の記事です。


結果をグラフ化しました。
比較に用いた車両はマイナーチェンジ後のトヨタ86(2017)です。計算機に入力した車両データは後述します。

上がJC08モードの標準変速位置、下がWLTPの計算機が吐き出した変速結果です。

色にじみのない高画質な画像はコチラ(みんカラ外部、私のもうひとつのseesaaブログに飛びます)
※念のため補足しておきますが、WLTPの変速は車両の性能で決めます。車両が異なれば変速も異なります。よって今回の結果はあくまでも比較に用いた車両の場合はこうなります、という一例です。(対してJC08モードの標準変速位置はすべてのMT車で共通です)


-----追記2016年07月28日;グラフの説明等がすっぽりと抜け落ちていましたので追記します。

両グラフには上から順に、速度[km/h]、変速位置、エンジン回転速度[rpm]を並べてあります。このうち速度は両者に共通でJC08モードが指定する速度です。

グラフ中段の変速位置(使用するギア)が本記事の注目点であり両グラフで大きく異なる部分です。JC08モードではMT車が試験中に使用する変速位置は「標準変速位置」としてあらかじめ決められており、測定する個々の車両の性能をいっさい考慮していません。これが上のグラフです。一方wltp gear-shifts calculatorは車両の性能で変速位置を決める計算機ですので、この計算機に車両データのほかJC08モードが指定する速度データを入力して変速位置を計算させたものが下のグラフです。
ギアごとに色分けをしたのは見やすさへの配慮です。

グラフ下段は速度と変速位置から計算したエンジン回転速度です。両グラフは速度は共通ですが変速位置が異なりますのでエンジン回転速度も異なります。

尚、JC08モードの資料は国土交通省のホームページにあります。
道路運送車両の保安基準の細目を定める告示【2012.03.30】 別添42(軽・中量車排出ガスの測定方法)
24ページから始まる表にデータが記載されています。経過時間[秒]、速度[km/h]、標準変速位置です。標準変速位置はABCと3つありますが本記事はAに該当する車両を対象としています。

-----追記ここまで-----



WLTPのほうがエンジン回転速度が低く抑えられています。3速以上のギアを1500rpmから使用しているからで、結果としてほとんど2000rpm以下に納まっています。

そのかわりシフト操作が標準変速位置の56回から92回に増えています。それでも平均して約13秒約9秒に1回の操作頻度なのでシフト操作が多すぎるということはありません(標準変速位置は21.5秒約15秒に1回の操作頻度)。そもそもシフト操作が頻繁にならないように配慮されており、その一つに、変速したら3秒間は変速してはならないという決まり※が設けてありますので、瞬間的にシフト操作が忙しくなるということもありません。

訂正;停車中を含めた時間1204秒で計算していたため、走行中のみの時間847秒で再計算しました。

この資料の59ページ。5.4.(b)の後半


これならば現行のJC08モードのように、同じ車で同じ重量区分なのに、MTかATか、トランスミッションが違うだけでMTのほうがカタログ燃費が悪い(エコカー減税額が少ない)という状態は減るでしょう。是正するという意味で、歓迎すべきことと思います。


※入力した車両データ
unladen_mass = 1240,
test_mass = 1310,
v_max = 195,
p_rated = 152,
n_rated = 7000,
n_idle = 700,
n_min = None,
gear_ratios = [132.3, 79.9, 56.2, 44.3, 36.5, 28],
resistance_coeffs = [100, 0.5, 0.04],
Posted at 2016/07/24 21:03:09 | コメント(2) | トラックバック(0) | WLTP、WLTCモード | クルマ
2016年07月22日 イイね!

新燃費基準WLTP(WLTCモード法)とMT車の変速

新燃費基準WLTP(WLTCモード法)とMT車の変速日本でも導入が決まったWLTP※ですが、現行のJC08モードと比較して興味深い点が2つ。

※WLTP:Worldwide harmonised Light duty vehicles Test Procedureの頭文字。「乗用車等の国際調和排出ガス・燃費試験法」と訳される。

1.等価慣性重量 → 車重に比例した1kg刻みの連続的な負荷になる※1
2.MT車の変速位置 → 各車両の性能で決定する※2

※1;資料1のページ9、資料2のページ4
※2;資料1のページ12


1はシャシダイの負荷を細かく設定できるようになったかららしいのですが、気になるのは2のほう。MT車(マニュアルトランスミッション車)の変速位置を、なんと車両ごとに性能で決めると言っています。いったいどうやって? と思ったら“wltp gear-shifts calculator”なるものを発見しました。(以下“計算機”と呼びます)

まだalpha版の段階ですがイントロダクションには「車両データを入力すると到達速度と変速タイミングを吐き出す」と書いてあります。つまり既に計算機は動く状態にあり、速度-変速タイミングを得られるということです。

さっそく試してみました、というのが今回の記事です。


作業の流れはこんな感じです。
・Python(プログラミング言語)をPCにインストールする。
・計算機のパッケージをインストールする。
・コマンドを入力して計算機を動かす。
・csvファイルを吐き出させる。


詳細はすっ飛ばして、計算機が吐き出したcsvファイルを表計算ソフトで開きます。



時間t、速度v、gear、エンジン回転速度rpmなどが入っています。もちろんグラフ化します。注目するのは変速タイミングなのでギア毎に色分けしてグラフ化します。左下の凡例を参照してください。グラフの上半分が車速[km/h]で下半分がエンジン回転速度[rpm]です。



WLTPは速度域別に4つに分割されます。Low、Medium、High、Extra Highです。グラフも分割します。






大雑把にまとめるとこんな感じでしょうか。
1速:発進~10km/h
2速:10~30km/h
3速:30~40km/h
4速:40~50km/h
5速:50~60km/h
6速:60km/h以上

1速で発進後すぐに2速にアップし、その2速の使用範囲がやや広いです、というかアイドルの回転速度から使っています。そのほかは1500~2000rpmを中心に使用するようです。


この変速タイミングが妥当なのかどうかを考えるには、どんなクルマなのかという情報が必要でしょう。車両データ入力時のコマンドを抜粋します。数値は使い方に記載されているサンプルそのままです。尚【】は私の追記でありコマンド入力時には不要です。

>>> mdl = odic(
... vehicle = odic(
... unladen_mass = 1430, 【空車重量[kg]】
... test_mass = 1500,   【試験重量[kg]】
... v_max = 195,     【最高速度[km/h]】
... p_rated = 100,    【最高出力[kW]】
... n_rated = 5450,   【最高出力発生回転速度[rpm]】
... n_idle = 950,    【アイドリング回転速度[rpm]】
... n_min = None, ## Manufacturers my overridde it
... gear_ratios = [120.5, 75, 50, 43, 37, 32], 【オーバーオールギア比】
... resistance_coeffs = [100, 0.5, 0.04],
... )
... )

車重1430kg、最高速度195km/h、最高出力100kW、6速のギアボックス。n_ratedが最高出力発生回転速度で合っているのか自信ありませんが、ガソリンのダウンサイジングターボですかね。5450rpmで100kWを出力しているとき、トルクは約175N・mになります。


次に、ギアごとの使用範囲を知るために車速とエンジン回転速度の関係をグラフ化します。

2速の使用範囲が広い理由が分かりました。2速と3速がミョーに離れています。サンプルのギア比がおかしいということです。1500rpmの横軸に沿って各ギアの速度を見ると分かりやすいと思います。


最後に。
JC08モードの標準変速位置について考えていたころ、変速タイミングはその車を作った自動車メーカーに決めさせればいいんじゃないの? と思ったことがありますが、WLTPではこうゆう計算機を使うんですね。でも入力するエンジンデータが最高出力とそのときの回転速度だけってどうなんでしょう。自然吸気と過給とはパワーの出方が大きく違うはずですが。

csvファイルにはp_availableという項目が含まれているので、パワーカーブ&トルクカーブが得られる気がします。今後、気が向いたら分析するかもしれません。

※2017年04月05日、追記
パワーカーブのデータが計算機の内部に存在していることが判明しました。詳細は別記事“正規化した全負荷パワーカーブ、WLTP Gear-Shifts Calculator”を参照してください。
Posted at 2016/07/22 16:41:07 | コメント(1) | トラックバック(0) | WLTP、WLTCモード | クルマ
2016年07月03日 イイね!

デミオ用フロアマット、運転席だけ購入

デミオ用フロアマット、運転席だけ購入デミオ用フロアマットを運転席だけ購入しました。FJ CRAFTさんの商品です。

なぜ運転席だけかというと、運転席だけがどんどん汚れていくからです。これはもうマルっと水洗いしたいなと。でも乾くまでクルマを動かせないなんてのは困るので、じゃあもう一枚用意しようと。交互に使えば気軽にジャブジャブ洗えますね。

FJ CRAFTさんで購入した理由はヒールパッドの位置を調整してもらえるらしいとの情報を得たからです。

ヒールパッドってかかと部分の補強のハズなんでしょうが、私のフロアマットを見ると一番ヘタっているところにはヒールパッドがありません。クラッチペダルを操作する左足のかかと部分です。マツダ純正品なんですが MT車用のフロアマットなんて無いんですよね。


ということでFJ CRAFTさんにお願いして作っていただいたのが次の写真。クラッチペダル下にヒールパッドが位置しています。そのかわりアクセルペダル部にはヒールパッドが無くなります。でもそれは問題ありません。だって私は右の足裏全体をアクセルペダルにベッタリと乗せるから。純正のフロアマットだってそこは意味を成していません。


固定フックも問題なし。


裏面には滑り止めの突起があります。

黒一色ではなく赤色とのツートーンカラーになっていますが、追加料金不要とのことなので私が部分的に赤色でとオーダーしました。ツーリングのシートとマッチするんじゃないかと。

そして外したフロアマットは中性洗剤を使ってゴシゴシとブラシ洗い。


固定フック部を使って風通しの良い場所に干します。完全に乾いたら車のトランクに突っ込んで次の出番まで保管しておきます。


ブラシでゴシゴシすればヘタった所は元に戻ることを期待したのですがムリでしたね。毛並みは倒れたままです。

Posted at 2016/07/03 10:20:29 | コメント(0) | トラックバック(0) | パーツ | クルマ

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