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2010年11月20日 イイね!

幸せになれるフランス車

幸せになれるフランス車私の過去の車歴を振り返ってみると、輸入車についてはフランス車、イタリア車、そして現在所有しているドイツ車という顔ぶれになっています。
そのうち、初めて購入した輸入車が「シトロエンBX」。免許を取って2台目の愛車にフランス車、それも比較的トラブルの噂が多かったハイドロニューマチックサスペンションを採用しているシトロエンを選んだというのも、なかなか今思えば勇気ある買い物でした。

このシトロエンBX、今振り返ると私にとっては自動車の世界観や価値観について、その幅をとても拡げてくれた存在でした。
単に“ガイシャ”ならではの機構的な特徴などという話ではなく、各メーカーが受け継いでいる歴史に裏付けされた車作りについてなど、決して単なる叙情的な話ではない自動車の世界観というものを感じ取ったことが印象に残っています。

また抽象的な話ですが、車の“味わい”というものも理解するひとつのきっかけになりました。
元々、車はあくまでも実用性を重んじるべき耐久消費財であるのが前提という考え方の私ですが、その上で生み出された国や地域、その地に根付いている文化や生活習慣が車に与える影響も知ることが出来ました。今では自動車は一層グローバルな商品展開を求められるようになっていますので、こうした“味わい”は減ってきているでしょうが、やはりどこかにその香りは今でも残っているものです。

その後、再び手にしたフランス車は「プジョー605」。
こちらは購入時点でややくたびれた低年式の中古車でしたが、やはりメーカーは違えどフランス車の“味わい”を再び楽しむことが出来ました。さらにフラッグシップサルーンという位置づけの車でしたから、「シトロエンBX」とはまた異なる形でフランスの文化や伝統を背景とした車作りを感じられたものです。

今後、私の車選びにおいては、いまだに自分の愛車としたことがないイギリス車やアメリカ車、スウェーデン車などを手にしてみたいという欲求があります。しかし、趣味嗜好だけで選ぶとしたらフランス車をガレージに納めているような気もします。
数値的な動力性能は、他国の車種と比べて決して同じクラスの中でトップレベルに位置しないことが多いフランス車。その一方で室内空間の居住性や実用性が高く、デザインなどのセンスも上質にまとめられているのが美点。車の中が無機質な感じではなく、心身ともにリラックス出来るという印象があります。これは運転する身として長距離で特に大きなメリットになります。心身ともに疲れない車というのは、意外と多くありません。

個人的には特に個性的な存在が多いフランスの各メーカーが用意しているフラッグシップモデルに魅力を感じてきました。過去、シトロエンXMやプジョー607、ルノー・サフラン/25などは真剣に欲しいと思ったことがあります。
しかしこのクラスは元々グローバルな展開が求められるクラスであり、その市場ではドイツ勢が圧倒的な強さを見せ続けてきています。ゆえに今では各メーカーともに車種の整理統合も薦めているようで、ただでさえフランス車の販売量が少ない日本市場では導入されないケースが目立っています。

日本車に比べるとどうしても信頼性や全国的な整備網の不足などが否めず、特に仕事で全国を走り回る身としてはなかなか選択を決断できないフランス車。
今のご時世に趣味的な要素だけの為に1台所有するというのは贅沢な話ですが、もし叶うものならフランス車を選んでいる自分がいるような予感がします。
 
ちなみに写真は2004年にル・マン24時間レースの取材でフランスを訪れた際、パリのシャンゼリゼ通りにあるプジョーアベニューで購入した、407デビュー記念のミニチュアカー。

MiniCar|NOREV プジョー407
MiniCar|NOREV プジョー407・SW
 
Posted at 2010/11/25 21:04:04 | コメント(1) | トラックバック(0) | 自動車全般 | 日記
2010年11月19日 イイね!

納得のホテル調査結果

納得のホテル調査結果世界中の各カテゴリーで熱戦が展開されてきた2010年のモータースポーツ。
F1では史上最年少のチャンピオンをセバスチャン・ベッテル選手が獲得、WRC(FIA世界ラリー選手権)のタイトルはセバスチャン・ローブ選手が前人未到の7連覇と、二人の“セバスチャン”が大活躍を見せたシーズンでもありました。

2010年のモータースポーツシーズンも終わりに近づき、私の方も取材出張は残すところあと数回。週末の予定も外出ではなく、内勤が続く落ち着いたものに変わりつつあります。

ここ2~3年は一年のうちで100泊ほどホテルを利用する出張の多さでしたが、今年は幾分減少気味。もっとも、それでもざっと数えて80泊くらいはしていると思います。
そんな日々ゆえに、ホテルについては全国各地で利用する機会が多い身上。出張で主に利用するビジネスホテルはもちろん、シティホテルや温泉旅館など、宿泊施設については色々なところを利用してきた経験から、それなりに独自の評価軸を持つに至りました。

●顧客満足度トップ「ザ・リッツ・カールトン」 国内ホテルで5年連続
MSN産経ニュース  2010年11月19日 16時01分

市場調査会社のJ・D・パワーが「2010年 日本ホテル宿泊客満足度調査」の結果を発表しました。
この調査は日本全国のホテルグループ・チェーン137ブランドを対象として調査したもので、全国の18歳以上の男女32,885人からインターネットで集めた回答を集計したものです。調査項目は「予約」「チェックイン/チェックアウト」「客室」「料飲」「ホテルサービス」「ホテル施設」「料金」という7つの要素であり、総合1,000点満点でランキング化したということです。

調査結果は正規宿泊料金や客室面積をもとに4つに部門を分けて公表されました。その結果は次の通りです。
J・D・パワー2010年 日本ホテル宿泊客満足度調査 (pdfファイル)」より引用


■1泊 35,000円以上
1位  ザ・リッツカールトン / 東京、大阪
2位  帝国ホテル / 東京、大阪、上高地
3位  ホテルオークラ / 東京、札幌、神戸、福岡、ほか

このクラスになると、一通りの事項について一定レベルを超えているのは当たり前。その上で高級ホテルとしてのきめ細かいサービスなどが求められます。
私自身は宿泊はホテルオークラしか経験がありませんが、上位2つのホテルは料飲施設を利用したことが何度かあります。項目別に見ると「スタッフの礼儀正しさ」や「スタッフの応対・態度」といった点で上位のホテルは高い評価を得ているということですが、自分自身の経験からしても納得できる結果になっています。


■1泊 15,000円 ~ 35,000円未満

1位  ロイヤルパークホテルズ / 東京、横浜、千葉、名古屋、仙台
2位  アソシアホテルズ&リゾーツ / 名古屋、高山、豊橋、静岡、横浜
3位  ルネッサンス・ホテル&リゾート / 札幌、沖縄、鳴門

この中で私が宿泊利用したことがあるのは、横浜ロイヤルパークホテル名古屋マリオットアソシアホテル、あとはルネッサンスサッポロホテル。ちなみにアソシアホテルズ&リゾーツJR東海ホテルズルネッサンス・ホテル&リゾートは世界的ホテルグループであるマリオット・インターナショナル系列にあります。ところが面白いことに名古屋マリオットアソシアホテルは、その名からもわかるように両方に属しています。
また、実は3位のルネッサンスもマリオット・インターナショナルのグループですし、1泊35,000円以上の部門でトップになったザ・リッツカールトンも、マリオット・インターナショナルの系列です。


■1泊 9,000円 ~ 15,000円未満

1位  リッチモンドホテルズ / 全国31施設を展開
2位  ベストウェスタンホテル / 全国13施設を展開
3位  ホテルモントレグループ / 全国18施設を展開

日本全国に展開しているチェーンですが、私は上位3つのホテルチェーンについて系列施設をそれぞれ何度か利用したことがあります。
これらは一般的なビジネスホテルよりも上級ですが、ビジネスホテルよりもちょっと高い料金で施設やサービスは2ランク程度上に匹敵するので、利用価値が最も高いクラスかと思います。具体的にはハードウェアで言えば部屋の広さや調度品のグレードがビジネスホテルとは比べ物になりませんし、料飲施設や浴場などを備えている場合は洗練されたものが多いように感じています。
また、スタッフの対応もビジネスホテルほど事務的ではなく、かと言ってハイグレードなホテルのように肩肘を張らなくても良い心地よさがあります。なんというか、ちょっとリラックスしたいときにちょうど良い感じなので、ビジネスシーンでの出張利用では特に長期の場合などにお薦めです。
もちろん経験上、上位3つのホテルについては大きな不満は何一つありませんし、機会があればリピーターとして利用していることも多いです。


■1泊 9,000円未満

1位  ドーミーイン / ドーミーイン、ほかブランド合計で全国53施設を展開
2位  コンフォートホテル / 全国43施設を展開
3位  スーパーホテル / 全国95施設を展開

出張族にとっては、最もなじみ深いのがこの部門。全国展開するチェーンのうち、上位3つともに私自身も利用した経験があります。
調査では、1位のドーミーインは「客室」「朝食」「ホテル施設」「ホテルサービス」において、この部門で最高評価を受けたということですが、私の経験からしても納得できる結果です。それというのも、私自身が今まで宿泊したホテルの中でベストワンだと思っているホテル&スパリゾート ラビスタ函館ベイはこの系列。またドーミーインのブランドではこの夏に北海道・小樽の施設を利用しましたが、価格がラビスタよりも安い分、若干省略されているサービスもありましたが、非常に満足度の高い宿泊を経験しています。特にこの系列は朝食の質が高いのも大きなポイント。純粋なビジネスとして利用するにはもっと安いホテルもありますが、仕事の疲れを翌日に残さず、朝から元気に働くためのホテル選びとしては自信を持ってお薦めできます。
一方で3位のスーパーホテルは「価格」の面で高い評価を受けています。近年はビジネスホテルの価格競争も行き着くところまで行った感じがしますが、こうなるとコストパフォーマンスが次に注目を集めます。個人的な印象としてはスーパーホテルは安価ですが部屋が機能的で、かつ施設全体の内装が明るく開放感を覚えるものであることが美点だと思います。


内容について自分の経験と照らし合わせてみると、納得できることの多かった今回の調査結果。
出張ではいつのまにか“常宿”が出来ているものですが、来年は新しいホテルの開拓でもしてみようかとも思った次第です。
 
Posted at 2010/11/23 19:33:30 | コメント(0) | トラックバック(0) | ドライブ・観光ガイド | 日記
2010年11月18日 イイね!

暖房初日

暖房初日カレンダーは11月の後半に入りましたが、ここに来て冬が近づいていることを実感させる寒さが日本列島を包んでいます。
既に北海道では10月26日に札幌、室蘭、旭川、函館で初雪を観測。そして東京もカレンダーが11月に変わると同時に、一気に気温が下がるようになりました。

データを見ると、10月29日は最高気温25度/最低気温19度、30日も最高気温22度/最低気温19度と、ともに日中の気温が20度を超える暖かさでした。ところが11月1日は晴れながらも最高気温が19度に留まります。そして16日には晴れでしたが最高気温12度/最低気温7度にまで下がり、夜や朝方の気温が10度を下回るようになりました。

そこで私のところでも、この秋・冬で初めて部屋の暖房を使うことに。“暖房初日”となったことで、いよいよ季節は冬へと移り変わってることを実感した次第です。

ところで暖房を使うタイミングは、当然ですが人それぞれの体感によるものなので、個人差はそれなりに大きいかと思います。
しかし、ひとつの指標として面白いのが日本気象協会が発表している「暖房指数」というもの。

同協会では気象にまつわる色々な指数を発表しており、通年で発表される「洗濯指数」などが良く知られています。また、酷暑となったこの夏は「熱中症指数」も気に留められたという方が多かったでしょう。例えば学校などではこの指数も参考にして体育などの屋外授業内容を決めた、という話もありました。

そんな指数のひとつである「暖房指数」。
内容としては具体的な数値によるものではなく、体感を言葉で表す5段階で発表されます。その5段階ですが、「ぽかぽか」が暖房を必要としない暖かさ。「ヒンヤリ」は少し寒さを感じるので、コタツに入ろうかという程度。
真ん中にあたる3段階目が「さむっ」と表現されており、ここで初めて暖房をつけてみようか、となるそうです。その上が「ブルブル」で、これは暖房をつけないと寒いということ。
そして最上段になるのが「しばれる」で、床暖房で足元も暖めようよ、というレベルなのだそうです。

この指数、残念ながらそれぞれの段階がどのような基準で決められているのかは、発表されていないようです。確かに暖房を利用するかどうかは体感的な事象であり、単純に気温の数値だけではなく湿度や風の強弱、天候など様々な要因が絡み合っていると思われます。これら個々のデータをどう組み合わせて最終的な段階発表になるのかは、協会の“企業秘密”にあたるということなのでしょうか?

もう一つ不思議なのが、最上級段階の「しばれる」。これは北海道の方言であり、全国的な言葉ではありません。
あえて方言を使うことで寒さの表現を強調しているということなのでしょうが、この指数そのものが厳密な気象データというよりも、かなり遊び心のあるものなのでこうした言葉が選ばれたのでしょう。

私も北海道から東京に移り住んで十数年が経ちましたが、やはり東京の方が住宅の中で過ごす分に限っては、冬の寒さが厳しいという印象です。寒冷地のように二重の窓サッシはありませんから、建物の気密性が高くないために暖房効率も決して高くはないからでしょう。
そういえば夏場でも長距離の移動をした際に、コンビニエンスストアに立ち寄って入口に「風除室」があると、寒さが厳しい北国に来たことを実感するものです。
 
Posted at 2010/11/23 17:27:35 | コメント(0) | トラックバック(0) | その他 | 日記
2010年11月17日 イイね!

日本人のモラル、マナー、常識は何処へ? (3)

日本人のモラル、マナー、常識は何処へ? (3)これまでにも同様のタイトルで2010年10月23日付2010年10月4日付でエントリを記してきました。

しかし今日もまた、同じタイトルで書かずにはいられない残念なニュースが目につきました。

僅か1ヶ月ちょっとの間に、このような話題を3回も書くことになるとは。。。
本当に残念でなりませんし、イデオロギーや主義思想などという以前に、この国は大丈夫なんだろうかという憂慮の念が絶えません。

その残念なニュースというのはこちら。

●県内無人販売所、野菜の「盗難」後絶たず
信毎web(信濃毎日新聞)  2010年11月17日

記事によると長野県内では、無人の農産物販売所から代金を支払わずに商品を持ち去る事例が後を絶たないとのこと。農家の方によれば、いつも売上金は本来あるべき額よりも1割ほど足りず、商品だけでなく料金箱までも盗まれたことさえあるというのです。
農家の皆さんの善意により、市価より相当割安に野菜や果物を買うことが出来る販売所ですが、盗難の増加に伴ってその数は減ってきているそうです。

この農産物盗難ですが、記事を見る限りは「食うに困って」の犯行とはとても思えません。
「誰も見ていないからお金を払わなくて良いだろう」とか、「自分一人がちょっとぐらい持って行っても困らないだろう」といった、まさにモラルやマナー、常識が欠如している人の手によるものと推察されます。

これは近年報道されている万引き事案にも共通しそうですが、金銭的に支払う余裕があるのに窃盗を犯す人が増えているように思えます。そして捕まると「代金を払えばいいんでしょ!」と開き直って罪の意識がまったく無い。中には「誰でも持って行けるように不用心な置きかたをしているのが悪い!」などと、とんでも無い屁理屈で“逆ギレ”する輩もいそうな気がします。

日本は世界中の国々と比較しても、国民のほとんどが平等に義務教育を受けていますし、法律のみならず社会的な常識や規範は高いレベルで大半の国民が持ち合わせていることが美点だったはず。無人販売所という仕組みそのものが、治安の良さとこうした国民性が無い限りは成立しない仕組みであった筈です。
その仕組みが崩壊の危機に瀕しているというとは、すなわち日本人、日本という国そのものが大きな危機に瀕していることの現れと言い換えることも出来るのではないでしょうか。

無人販売所とは異なりますが、海外に渡航するとこうした“日本の良さ”を実感する場面が多々あります。
私の場合、北米やアジア諸国、欧州のいずれでも感じたのは、日本では当たり前に目にする自動販売機の存在について。諸外国では「欲しい時に気軽に飲み物を手に入れる」というのが、日本よりも遥かに面倒なことだと思いました。

日本であれば地方の小さな町でも中心街でちょっと歩けば自動販売機を見かけますし、幹線道路沿や余り人気の無いような場所でも、販売機で飲み物を買うことはそれほど難しくありません。しかし諸外国では自動販売機を見つけることはとても難しく、例え大きな都市の中心街でも街角でその姿を見る機会は少ないものです。

それもそのはず、無人の機会に商品や現金が詰まっているのですから、国によっては設置して僅かな時間であっと言う間に盗難の被害を受けてしまうでしょう。もちろん日本でも自動販売機を狙った窃盗事案は発生しますが、自動販売機での商売が成立するのも日本という国の良い面であることは間違いありません。

数年後、日本からは無人販売所や自動販売機が姿を消してしまうのでしょうか?
当たり前の教育や躾けを受けてきた子供たちに望みを託したいところですが、今回のニュースではその子供たちに躾ける側の大人たちが平然と野菜を無断で持っていく行為をしているということに、呆れるやら情けなくなるやらで、日本の将来がとても不安になりました。
 
Posted at 2010/11/22 00:37:28 | コメント(4) | トラックバック(1) | その他 | 日記
2010年11月16日 イイね!

ハイブリッドという選択肢

ハイブリッドという選択肢昨日、社用車1号機(日産フーガ 350XV)のメンテナンスに足を運んだ、いつも馴染みの販売店。
作業待ちの時間はウエイティングスペースでパソコンを開いて仕事をしていたのですが、ふと見ると駐車場には去る11月2日に発売された「フーガ ハイブリッド」のデモカーが置かれていました。時間的に既に暗くなってしまっていたことと、生憎の雨模様だったため試乗はしませんでしたが、ちょっと気になったので折角だからとカタログをもらって帰って来ました。

今やハイブリッドカー全盛とも言える日本市場。ラージセダンからミニバン、SUVにコンパクトカーと、生息しているジャンルもかなり幅広いものになってきています。
そんな中で登場した「フーガ ハイブリッド」。日産自動車にとっては2000年にインターネット限定で僅かに100台を販売した「ティーノ ハイブリッド」以来、10年ぶりとなるハイブリッドカーの日本市場投入です。また、先に北米で展開している「アルティマ ハイブリッド」がトヨタとの技術提携によって生み出されたもの。それに対して「フーガ ハイブリッド」は完全に日産オリジナルという点でも注目の存在です。

ハイブリッド、と一口に言っても、その機構やメーカーの狙いは多種多彩。ここを的確に判断しないで評価すると、大きな間違いをしてしまう可能性もあります。
フーガ ハイブリッド」は1モーター・2クラッチ式を採用。この方式はコストパフォーマンスに優れており、機構的にも比較的複雑ではないことから、多車種への展開が容易というメリットがあります。
難しいのはクラッチの制御で、特にフーガのように上級車種となるとスムーズネスは必須の項目。制御技術の進化が今回のデビューに繋がったかとは思いますが、一部ではまだまだ制御の煮詰めが甘いという指摘もあるようなので、ここは自ら乗ってみて確認したいところです。

ところでハイブリッドカーとなると、やはり真っ先に気になるのは燃費性能。
排気量3,500ccのガソリンエンジンとモーターを組み合わせ、カタログ上の10・15モード燃費は19.0km/Literとこのクラスとしては驚異的な数値を誇っています。ちなみに2輪駆動で排気量3,700ccのガソリンエンジンモデルは10.0km/Liter(370GT TypeSは9.5km/Liter)、宿命のライバルとも言えるトヨタクラウン ハイブリッドは15.8km/Literですから、カタログスペック的には「フーガ ハイブリッド」に圧倒的な優位性を感じます。

ただ、ハイブリッドカーは使われるシチュエーションによって燃費が大きく変動するという性質の持ち主。高速道路を使った長距離移動が多い私の場合は、ロングクルージング時の燃費が最も気になるポイントです。
この点で興味深いのが、「フーガ ハイブリッド」の発売後に日産自動車のスタッフによって行われた長距離無給油走行チャレンジ。日産自動車の本社がある横浜をスタートして、福岡で若干の寄り道をした後、鹿児島の市街地中心部手前まで走破したというのです。その距離は実に1,373km、実燃費は20.8km/Liter。寄り道をしなければ、鹿児島市中心部まで到達できるだけの航続性能を持っていることが実証されました。

もっとも、これだけの燃費をマークするにはそれなりの“エコラン”を実践する必要があるでしょうが、アクセルワークなどに少し気をつかって効率的な遵法運転を心がければ、間違いなく東京から九州までノンストップ走行が可能であろうと推測できます。
この“足の長さ”はとても魅力的。私の場合、現状の1号機(日産フーガ 350XV)で1,000km無給油走行をしたことはありますが、現実的には900km程度が精神的にも余裕を持てる無給油の上限だというのが実情です。

では、この「フーガ ハイブリッド」が購入候補に挙がるのかというと、それは少々悩ましいところ。
なにぶん、掲げているプライスタグはベースグレードで577.5万円、VIPパッケージになると630万円。ガソリン仕様の最上級仕様である370VIPが550.2万円、基本となる370GTが457.8万円ですから、それと比べてもかなり高額な設定になっています。

さすがにこれほどの差額となると、これを燃費の良さだけで取り返すのは大変でしょう。燃費をハイブリッドが平均15km/Liter、ガソリン仕様を9km/Liter、ガソリン単価を138円と仮定して計算してみると、80万円ほどの差額を埋めるには13万kmを走らなければなりません。私のように年間3.5万~4万kmを走れば初回車検の頃に取り返すことも出来ますが、さすがにこれだけ距離を重ねるのは一般ユーザーでは少数派でしょう。
なお、実際には燃費の差による燃料代だけではなく、例えば搭載しているエンジンの排気量差による自動車税の額や、エコカー優遇などの違いから、もう少し早めに差額は埋まることになるとは思います。

長距離走行機会の多い身としては確かにメリットもありますし、ちょっと長い目で考えれば価格的な差も大きな問題にはなりませんが・・・。
現在の二代目フーガについては室内の使い勝手やボディサイズ、見切り性能などに少々難ありという印象もありますので、今すぐに代替候補になるかと言えば、それはちょっと微妙な感じでもあります。
 
Posted at 2010/11/21 01:37:06 | コメント(0) | トラックバック(0) | 日記

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各種取材やウェブサイトを中心とした制作業務を行なっています。 主なテリトリーは自動車/モータースポーツ、飛行機などの交通関係。 自動車は乗用車からトラッ...
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