Vanquishについて、簡単にまとめました。
購入を検討されている方は軽い気持ちの参考程度で流し読みして頂ければと思います。
Vanquishには
前期と後期があります。
前期をVanquish や V12 Vanquishと呼び、
後期をVanquish S と呼びます。
生産台数は合計で2500台
Vanquish V12が1489台
Vanquish S が1083台
日本には20台〜30台程度の入国と思われます。
ヴァンキッシュは関東の集まりで 5〜6台程度ですし、全国で20数台の現存でしょうか。
また、マンスリーエアロを装着したヴァンキッシュはSタイプからの変更しか拝見した事が無いのと、個人的な主観ですが 一匹狼的な方が多いのか、大黒やクルマの集まりで見かけた事はありません。
黒2台、白、ガンメタの計4台のマンスリー ヴァンキッシュを見ています。
実は私も今のヴァンキッシュ購入して、数年して黒マンスリーのS を少しの追金で購入出来る機会がありましたが一目惚れのヴァンちゃんを魅力的には超えず。
やはり、同じクルマでも血統や顔付きが違います(^ ^)
ヴァンキッシュを探している方は中古車市場で見つけた際はボディ色・内装が気に入れば、手に入れるチャンスです。
多分、二度と出てこないと思います。
もしくは、乗っておられる方に売却で手放す考えが無いかを尋ねるのも手かと思います。
◆Aston Martin Vanquish,Vanquish S
Manufacturer Aston Martin
Production 2001-2007
Assembly Newport Pagnel England
Class Grand Tourer
Body style Coupe
Layout FMR layout
Platform Aston Martin VH Platform
Engine 5.9L V12
Wheelbase 2690mm
Length 4666mm
Width 1923mm
Height 1318mm
Kerb weight 1835kg
※VH PlatformはVanquishで始まり、DB9・DBSに採用されたパワートレインPFです。
Designed by Ian Callum
Unveiled at the 2001 Geneva Motor Show
Vanquish S debuted at the 2004 Paris Auto Show.
Performance
Vanquish 456PS @6,500rpm
540N-m@5,000rpm
4.3secs 0-100km/h
VanquishS 521PS @7,000rpm
576N-m@不明
4.0secs 0-100km/h
Front Brakes
Vanquish 355mm 4-pot
VanquishS 378mm 6-pot
Rear Brakes
Vanquish,VanquishS 330mm
◆ヴァンキッシュとヴァンキッシュS の生産年度
Vanquish 2001-2004
VanquishS 2005-2007
2007年6月がNewport Pagnel工場の最終ラインアウトです。
①エンジンは514PS までヴァンキッシュをベースに64PS パワーアップ。
基本的にはVanquishと同じ。
変更点は
・カムシャフトのリフト角を変更
以下は見た目だけの違いと見ています。
・インテークマニフォールド変更
・エンジンインテーク変更
◆Vanquish エンジン
◆Vanquish S エンジン
※ハンドルが右・左の違いでブレーキ配置などレイアウトが異なります。
アストンマーティンやジャガーは左ハンドルレイアウトがオリジナルの基本構造設計と聞きます。
定かではありませんが高級車の販売地域は左ハンドルの国が多いからが理由の様です。
北米・欧州の諸国で販売台数を上げて台数稼ぎたいという意向です。
イギリスや日本向けだけに考えるクルマメーカーは少ないと思います。
また、イギリスではロールスロイスやアストンマーティンを購入する方は本当の上流階級しか乗らないとも聞いています。
クルマ好きだからだけでは乗りにくいのでしょうか…
②ミッションはVanquishと同じ
変更点は
・クラッチカバー変更
・ポジションセンサ電子化変更
※現在ではVanquish のクラッチ交換する場合はSタイプのクラッチしかありません。
ポジションセンサ電子化にする事でVanquishで回転数が合わないシフト時にトランスミッションイジョウランプが瞬間 点くのが改善される様です。
誤検知を瞬間するだけなので異常ではありませんが。
クラッチキットだけの交換でも問題ありませんがポジションセンサを新たなクラッチにメカ式調整出来るメカニックが少ないと聞きました。電子化ならポン付けでキャリブレーションするだけです。
DB9以降でタッチトロニック2 と呼ばれる方式はオートマギアボックスでこのポジションセンサユニットを電子化されています。クラッチポジションをきちんとセンサで認識してタイムラグが少なくなった様です。
タッチトロニック3と呼ばれる現在のアストンマーティンはどの様な制御システムか気になります。変速段が多いから制御が細かくなっているのでしょうか。
※MTは最終2007年の40台 限定車のオプション選択出来ました。
Astonworksではコンバージョンで費用出せばMT化をして頂けます。
③ブレーキ
・フロントブレーキが大型化と6pot
※64馬力アップされたパワーに対してブレーキ強化された。
リヤはVanquish V12と変わらず330mm
※Vanquishのブレーキでもサーキットで攻める運転をしない限りは充分です。
④サスペンション
・専用ショックアブソノーバー
・専用スプリング
でパワーを受け止める強化サスペンション
私はこちらに交換しましたが確かにカッチリしたサスペンションです。
⑤インテリア
ダッシュボード センターコンソールの革張り化など。
2006年後期からは新型コンソールを採用。
◆Vanquish 2001-2004
◆Vanquish S 2015-2016前期
◆Vanquish S 2016後期-2007
⑥エクステリア
・フロントスプリッター
・フロントグリル
・リヤトランク
※リヤトランクにストップランプが内蔵されています。
・ホイール
※グリルは好みに分かれます。
購入後やアストンワークススでレストアした際にフロント外観を前期から後期に交換したり、逆もあります。
Sを購入した方がVanquishグリルに変更して新車納入された方も居たと記憶。
元に戻せますから購入費用以外は気にする必要はありません。
私もSグリルとスプリッターはVanquish購入後に購入しました。
顔つきはS が個人的には好みです。
◆Vanquish
◆Vanquish S
◆Vanquishについて 興味ある方
年式で細かい変更はありますが基本的にVanquish 全てにおいて刺激的なクルマです。
リヤフェンダーから見るボディライン形状はグラマラスでボディ形状は2000年以降に生産されたクルマではナンバー1と個人的には思っています。
維持にはそれなりに費用はかかります。
購入時には最低 納車整備で油脂類は交換してもらい引き渡ししてもらいましょう。
AMDSテスターでエラーチェックをしてもらうのが安心でしょうがディラー以外で購入の際は現状渡しが基本なのでお金をかけて納車整備してきちんと直して乗るか乗りながら怪しい箇所を直していくかのいずれかになります。
乗り始めた年に100諭吉は整備代として用意が必要と思われます。
一例ですが、エンジン不調でミスファイヤが出て失火がでていた場合、本来のアストンの性能を蘇らせるには、ダイレクトイグニションコイル12本 プラグ12本 バキュームホース交換とO2センサ8個の交換が必要です。
エンジン不調を直すだけで全て使い切ります。
といってもここまでしたら確実に調子は良くなると思います。
ディラーではない外車販売店ではよく、故障と思われる箇所のダイレクトイグニションコイルだけを交換します。
少しの期間は問題ありませんが交換していないコイルも順次 劣化で不具合になり、エンジンチェック警告灯が点灯します。
また、アストンマーティンの北米並行は勧めません。
日本に入ってくる時は距離を走っています。
市場価値が欧州仕様より低いので同じ価格で購入するなら、欧州仕様が良いです。
バンパーに車幅マーカーがあれば北米仕様。
ディラー車で日本にて販売されたものにも有りますがイギリスに注文して入らないから新車並行で仕入れディラー販売していた時期があったのか、販売代理店時代にしたのか判りませんが中古車には北米仕様でディラー車表記してあったりと本当にディラー車なのかも含めて良く判りません。
いろいろ含めて、前オーナーの整備記録があった方が無難です。
クルマは機械ですから、メンテナンスしていなければ故障もします。
壊れないアストンマーティンは存在しないし、10年以上経過していればアストンマーティン以外のクルマも手をかけて整備しないときちんと性能を活かせません。
私がエンジン関係や冷却回りや足回りを新調してセッティングをするのも、クルマ本来の性能を引き出す為です。
ヴァンキッシュは普通に乗り回しをしています。
気になるとところや調子悪ければ直せば良いと思っています。
それも海外のVanquish仲間とやり取りして随分と教えて頂きましたし、私の整備も参考になったと聞けば嬉しいもの。
ヴァンキッシュ本来の性能を引き出す整備をしようと決意していますので、そのあたり含めて、私のVanquish 整備記録を参考にして頂ければと思います。
2017年で丸四年間で1万キロ少し走っていますから、不具合傾向は掴めつつあります。
と思います…