エーモン 音楽計画 音楽計画 パワフルサウンドキット / 2198  

【総評】
「デッドニング」で画像検索すると見られるような感じのものが最低限ながら一通り入っている、これぞ王道という感じのデッドニングキット。わりと本格的なデッドニング作業とその効果が味わえます。

内容としては、アウターパネル用制振シート（エーモン2360相当）とその上に貼るためのウレタンフォーム吸音シート（エーモン2176相当）、インナーパネル用のレジェトレックス制振シート（エーモン2172相当）とポイント制震材（エーモン2178相当）、補助的に使用するための5mm厚エプトシーラーテープ（エーモン2183相当）が入っています。更に工具として、シート圧着用のヘラ（エーモン2192相当）、ブチル除去用のヘラが付属。ブチルを剥がすのはヘラ1本では心もとないので、私はエーモン2187のブチルクリーナーと併用しました。それだとヘラがダブりますが、一種の消耗品なので余って困りはしません。

リア側には2015年5月、フロント側には7月に取り付け。購入価格は1セット分の価格で、実際には2セット購入しました。リア側の方はアバウトに取り付けた純正標準スピーカーの防水が主目的で、フロント側はその前に取り付けたエーモン2440 低音しっかりキットで問題が起こったため（既に施工していたエーモン2441 ボーカルはっきりキットは残しつつも）置き換えた形になりますが、結果的にはオーディオの音質も良くなり満足。施工は（ブチルの除去などが）かなり大変で、合計4枚を1日1枚ずつ施工していく形になりましたが、手間をかけただけの効果はあったと思っています。

まあ、例によって取り付けの不手際に関する後悔や不満もありますけど……。
デイズの場合、リアドアは内張りにあるドリンクホルダーとの干渉を避けるために、下側サービスホールに深い窪みを作る必要があり、レジェトレックスを曲げるために難儀しました。更に同じ要領でフロントドアのドアポケットを避けて窪みを作ったところ、今度はウインドウに干渉してしまいました。まあ一応問題なく窓は開けられるんですけど、窓を全開にしたり、全開にした状態から閉めようとするとゴトゴト音がするし、サービスホールに貼ったレジェトレックスも格納した窓に押されて歪んだ形になってしまったので、制震効果に悪影響が出ているのではないかと心配しています。

【満足している点】
商品の方向性としては音を鮮明にし、大音量で音楽を聴いても車外への音漏れを抑えられ、外の騒音も遮音される、という触れ込みになっています。
実際、雑味がなくなって音の輪郭がはっきりする感じは得られ、どこからが実際の効果でどこまでがブラシーボなのかは判然としませんが、フロントのKENWOOD KFC-RS171は中高音が良くなってシャープに、リアの純正標準スピーカーは中低音の臨場感が増してまろやかになった気がします。スピーカーが本来の性能を出せるようになったので個性がはっきり感じられるようになったのだろう、と解釈して納得しています。

車外への音漏れについてですが、低音はドコドコ響いているのが聞こえるものの、ボーカルの音域はかなり遮音されているように感じました。女性のボーカルなどはほとんど聞こえず、他人に聞かれると恥ずかしいアニメソングなどを流していてもバレなさそうな感じ。

【不満な点】
もちろん本格的だからと言って万能というわけではないようで、個人的な主観では、低音はエーモン2440 低音しっかりキットの方がよく出ていた気がしていします。 音質向上が目的ならエーモン2398ナチュラルサウンドキットを選んだ方が良かったのでは、という気も……。

それに素人の施工では、さすがにスピーカーの性能を覆すほどの劇的な効果は見込めないようで、このキットを施工したリアドアの純正標準スピーカーと、インナーバッフル以外に何のデッドニングも施していないフロントのKFC-RS171を聞き比べてみると、やはりフロントの方が良く聞こえました。「以前より2,000円くらい高いスピーカーに買い換えた」と言われれば信じそうな程度の効果は得られましたが、費用対効果としてはスピーカーの方が分かりやすいかも。

あと、重いです。「デッドニングしたら車重が増えて、加速が悪くなって燃費が下がった」という話も、セットの箱を両手で抱えた瞬間に真実味を実感できます。いや、実際のところ目に見えて燃費が悪化するような症状は出ませんでしたけどね。

関連情報URL：http://www.amon.co.jp/products/topics/music/?tpl=products2198